SCJ-17-016                                                                                              
2017年6月28日

日本テキサス・インスツルメンツは、『C2000™』マイコン製品で1μs以下の電流ループ性能を提供する、新型のDesignDRIVE Fast Current Loopソフトウェアを発表しました。TIの『C2000™』マイコン製品ポートフォリオとDesignDRIVE ソフトウェアのペアは、ドライブ制御システムの開発を簡素化するSoC（システム・オン・チップ）機能を提供します。新しいDesignDRIVE Fast Current Loop ソフトウェアは、従来のマイコンをベースとした電流ループ・ソリューションよりも高性能を提供すると同時に、通常、外付けの電流ループ制御に使われるFPGAを不要にすることから、設計の簡素化に役立ちます。Fast Current Loop ソフトウェアは『C2000 controlSUITE™』ソフトウェア向けの無料アップデートを供給中です。製品の詳細に関しては、http://www.tij.co.jp/C2000Drives-pr-jpをご覧ください。

TIの DesignDRIVE テクノロジは、多様な産業用ドライブやサーボ・トポロジ向けのソリューションの開発や評価を簡単にする、統一されたハードウェアとソフトウェアのプラットフォームです。DesignDRIVEソリューションの中心である新しいFast Current Loop ソフトウェアは、より高い制御性能を可能にすると同時に、貴重な基板実装面積の節約や、放熱要件の緩和に役立ちます。

TI DesignDRIVE Fast Current Loop ソフトウェアの特長と利点
・複数の革新的なPWM（パルス幅変調）のサブサイクル更新手法が、制御ループの帯域 幅を大幅に向上、モータのトルク応答を3倍にする可能性を提供
・命令サイクルを無駄にしない、新しい『C2000』マイコンは、FOC（フィールド・オリエンテッド制御）処理を460 nsで完了
・新しい複合コントローラは、従来の比例積分制御を置き換えると同時に、高速動作において、より高い安定性を提供
・『TMS320F28379』をはじめとした『C2000』マイコンにFast Current Loopソフトウェアを搭載した産業用ドライブ・システムは、SoC機能を提供、基板実装面積の縮小、複雑さの軽減や、総合コストの削減を提供

迅速な製品開発の開始に役立つ評価ツール
TIから無償で供給される新型のFast Current Loop ソフトウェア をDesignDRIVE ソリューションのページ からダウンロードすることで、製品開発を迅速に開始できます。『C2000』 DesignDRIVE 開発キット(『TMDXIDDK379D』) は、産業用モータ制御の設計向けのハードウェアを内蔵し、2本のFast Current Loop を同時にサポート可能なほか、DesignDRIVE Position Manager テクノロジもサポートします。この開発キットはTIDM-SERVODRIVEリファレンス・デザインとしても供給中です。

価格と供給について
『C2000』 Delfino™ 『TMS320F2837x』 マイコン製品ファミリをサポートする新しいDesignDRIVE Fast Current Loop  ソフトウェアは供給中です。同マイコン製品の1,000個受注時の単価（参考価格）は11.32ドルより設定され、TI storeや販売特約店から供給されます。また『C2000 DesignDRIVE』開発キット(『TMDXIDDK379D』) も、単価（参考価格）999ドルで供給中です。TIでは今後、『TMS320F2807x』と『TMS320F28004x』の各『 C2000』 Piccolo™ マイコン向けのFast Current Loopのサポートも計画中です。

TIのマイコン製品向けのFast Current Loopに関する情報（英語）
＋ブログ記事「既製のマイコンで他に例のない電流ループ性能を実現」
＋ホワイト・ペーパ「サーボモータ制御を成功させる高速電流ループ」
＋DesignDRIVEの詳細

※　C2000、controlSUITE、DelfinoおよびPiccoloはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。