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ニュースリリース

日本TI、より高効率のエネルギー・ストレージを可能にする UPS用2kW双方向電源リファレンス・デザインを発表

2017年06月08日

SCJ-17-015                                                                                                 
2017年6月8日

日本テキサス・インスツルメンツは、48V~400VのUPS(無停電電源)やエネルギー・ストレージ機器向けに、業界初の双方向絶縁型DC/DCコンバータのリファレンス・デザインを発表しました。設計者は、TIの革新的なアナログ/エンベデッド・テクノロジを搭載したリファレンス・デザインを活用して、次世代のUPS、エネルギー・ストレージ、パワー・バンクやバッテリ充電器などのアプリケーションで93パーセントを超える効率を可能にします。新しいリファレンス・デザインはこちらよりダウンロードいただけます。

エネルギー効率の状況
再生可能エネルギー資源のニーズは、広範囲の市場で増加し、それに伴い、電力効率はかつてなく重要になっています。世界的なエネルギー標準規格や規制は、技術者に総合的なシステム・コストの低減と、高エネルギー効率のシステム開発の負担を増大させています。今回発表された双方向絶縁型DC/DCコンバータのリファレンス・デザインは、充電器やバックアップ用のコンバータ動作で、システムの消費電力を削減しながら、広い負荷範囲で変換効率を向上します。

TIの新しい双方向絶縁型DC/DCコンバータ・リファレンス・デザインの特長
48V 400Vと広い電圧範囲: この業界初のデザインは、広い入力電圧範囲でエネルギー・ストレージ用電源をサポート
93パーセント以上の変換効率: TI製品を搭載した完全検証済のリファレンス・デザインは、ENERGY STARの各ガイドラインへの準拠に役立つとともに、製品の市場投入期間を短縮
昇圧モードではZVS(ゼロボルト・スイッチング): 従来のハード・スイッチング・コンバータとよりも高効率とEMI(電磁干渉)の低減に役立つ革新的なDC/DCコンバータを提供
広い電圧範囲のDC低圧バスをサポート: 幅広いバッテリの充電向けに設計されたリファレンス・デザインが、Li-ion(リチウム-イオン)、Li-Poly(リチウム-ポリマ)や鉛蓄電池などの36V~60Vの範囲のバッテリ・バンクを使った設計の柔軟性を提供
シームレスなモード遷移: 充電モードからバックアップ・モードへのモード遷移が100μs未満と高速であることから、高電圧ホールドアップ・コンデンサの要件を緩和

双方向コンバータの要件
このリファレンス・デザインでは、EV(電気自動車) 産業用サーバなどの、広い電圧範囲の要件を持つアプリケーション向けにバックアップ・コンバータと充電回路を1個のパワー・ステージに実装したほか、基板実装面積が小さいことから、エネルギー伝送回路を各種の製品設計に簡単に実装できます。

このリファレンス・デザインには、高効率を可能にする100V NexFET™ 『CSD19536KCS』パワーMOSFET とハーフブリッジ『UCC27211A』ゲート・ドライバ、正確な電流計測機能を提供する『INA240』電流センス・アンプ 、絶縁高電圧レールのセンシングを提供する『AMC1301』強化絶縁アンプ  と高電圧フルブリッジの駆動機能を提供する『UCC21520』 絶縁型ハーフブリッジ・ゲート・ドライバ をはじめとした業界をリードするTIのアナログ・テクノロジを搭載しています。

また 『TMS320F28033』 Piccolo™ マイコン はシステムのデジタル制御機能の実装を提供します。

その他の設計リソース
+TIの 単相 UPSテクノロジの詳細
+ブログ記事(英語):
 ・広い電圧範囲のUPSシステムの可能性の探求
 ・システムのコスト削減に役立つ強化絶縁アイソレータ製品

※NexFET およびPiccoloはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。