TI ホーム > ニュースリリース

ニュースリリース

日本TI、低消費電力のコネクテッド製品向けに、先進の電力管理機能を提供するTI-RTOS 2.12を発表

RTOSスタック群の電力管理機能とコンポーネント群の組み合わせにより、各種のIoTアプリケーションの迅速な開発を実現

2015年04月10日

SCJ-15-023                                                                                      
2015年4月10日

日常的に使用される製品に、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)がより広範囲に採用されるようになるにつれて、各種のコネクテッド・アプリケーションのソフトウェア開発の簡素化は、さらに重要になっています。テキサス・インスツルメンツは、AndroidやWindowsなどのOSから、組み込み用の マイコン製品をベースとしたアプリケーションまで、使いやすい電力管理動作を提供するRTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)の大幅な更新を発表しました。開発各社は、TI-RTOS 2.12 を使うことで、TIのデバイスに組み込まれた電力管理機能を簡単に活用し、より長い電池動作時間のIoT アプリケーションを作成できます。TI-RTOS 2.12は、TIの組込用プロセッサ製品ポートフォリオ全体にわたっての使用を目的に、無償で供給されます。開発各社は、低レベル・コードの記述が不要な、プリビルト、検証済のコネクティビティ・スタック群やドライバ群を使い、アプリケーションの差別化と市場投入期間の短縮に集中できます。今回発表された新バージョンの TI-RTOSは、2012年に発表されたプラットフォームから大幅に更新しています。TI-RTOS 2.12は、TI.com/RTOS から無償でダウンロードできます。

TI-RTOS 2.12は、マルチタスキング、電力管理やペリフェラル・ドライバAPI群の標準的な組み合わせを、サポートする全デバイスに提供します。開発各社はTI-RTOSを実行する異なるTIマイコン製品の間でアプリケーションを容易に移植でき、次世代製品の開発期間の短縮に役立ちます。また、今回の更新では、広く使われているソフトウェア・プラットフォームを無償、かつ特別な制約なしで提供するので、TI Design Network のソフトウェアメンバー各社にも有効にご利用いただけます。

今回、TI-RTOS 2.12は、Energia開発環境に統合されました。 EnergiaとArduino はWiring frameworkをベースとしており、組み込みについての詳細な専門知識なしで、各種アプリケーションを迅速に試作できます。このTI-RTOS 2.12の統合には、マルチスレッディングを含む独自の新機能を提供する、Energiaの親しみやすく使いやすいAPI群も組み合わされています。このことで、使い慣れたハードウェア・アブストラクション・レイヤを活用しながら、TIの低価格のローンチパッド開発キット上でマルチスレッド・アプリケーションを作成するための、簡素な方法を提供します。

TI-RTOS 2.12 の特長と利点
電池動作時間を延長: TI-RTOSの電力管理機能を使うことで、開発各社は最小限の作業で各種アプリケーションの積極的な節電を実現
幅広いコネクティビティ・オプション: TIの SimpleLink™ Wi-Fi 『CC3100』/『CC3200』 ソリューションやSimpleLink 『CC26xx』/『CC13xx』 の超低消費電力ワイヤレス・マイコン製品を使うことで、複数のオンチップ・スタック群を統合し、Wi-Fi®Bluetooth® Smart や ZigBeeほかのコネクティビティを提供
・OSのコンポーネントやドライバ群向けにオープンソース (BSD) ライセンスを提供: あらゆるアプリケーションで、簡単、かつ無償の展開を実現
・開発期間を短縮: 既存の幅広いソフトウェア・ライブラリ群の基盤を使うことで、ソフトウェアを最初から構築する手間が不要
・ 堅牢なドキュメンテーションや幅広いソフトウェア例を提供: 開発各社は、TI-RTOSの機能を迅速に評価し開発を開始可能

供給について
現在、TI-RTOS 2.12は供給中で、TIの新製品である 『MSP432™』32ビット・マイコン製品、 TIの SimpleLink Wi-Fi 『CC3100』/『CC3200』 ソリューションやSimpleLink 『CC26xx』/『CC13xx』 ワイヤレス・マイコン製品をはじめとした、低消費電力IoTアプリケーション向けのTIデバイスの全品種をサポートします。また、『TM4C』マイコン製品 『C2000™』リアルタイム・コントロール・マイコン製品Sitara™プロセッサ製品もサポートします。 TI では、その他のマイコンやプロセッサ・ファミリへのRTOS製品の拡張を継続します。

最新のTI-RTOSソフトウェアはTI.com/RTOS からダウンロードできます。オンライン・サポートやトレーニングについてはtraining.ti.comでご覧ください。

TI Design Network各社からのTI-RTOS についてのコメント

Energia 創立者 ロバート・ヴェッセルズ氏(Robert Wessels) http://energia.nu/
「当社がEnergiaやWiring frameworkの使いやすさと、TI-RTOS 2.12のパワーの組み合わせを、すべての経験レベルの開発者に供給できることはとても光栄です。マルチスレッディングを提供したことで、開発各社は従来のシングルループの構図では対応不可能であった問題を解決できるようになります」

HCC-Embedded マーケティング・ディレクター  デビッド・ブルック氏(David Brookhttp://www.hcc-embedded.com/
「当社ではNAND、NOR、eMMC、その他のよく使われるフラッシュ・テクノロジ向けに、ドライバ群や検証用テスト・スイートが付属した、包括的、かつ幅広いフェイルセーフ・ファイル・システムなどの組込み用ミドルウェア・ソリューションを供給し、TI-RTOSや、その前世代のソフトウェアを長年に渡ってサポートしてきました。リスクを最小限にする検証可能なプロセスを使って開発された当社のネットワーキング・ソフトウェアは、安全なネットワーク・アプリケーションを構築するための、新たな選択肢をお客様に提供します」

InterNiche Technologie  社長  ラリー・ラーダー氏(Larry Larder http://www.iniche.com 
「当社はTIとの協働によって、TI-RTOS 2.12向けのSNMP v1/2/3をサポートすること開発期間や手間を削減する、移植済バージョンのNicheStack SNMPを供給できるようになりました。当社とTIとの数年にわたるコラボレーションによって、NicheStack HTTP、SSL/TLS 1.2、IPSecや SNMPをはじめとした、幅広い組込み用プロトコル・モジュール群も供給可能になりました」

Simma Software  創業者/ ディレクター  J.R.シマー氏(J.R. Simma) http://www.simmasoftware.com/
「CANソリューション製品と最新のTI-RTOS 2.12を組み合わせたことで、当社は統合のしやすさ、信頼性や性能を顧客基盤に提供できます。これが、当社においてTIやTIのソリューションを推奨する理由の一つです」

※SimpleLink、MSP432、C2000およびSitaraはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標はそれぞれの所有者に帰属します。