TI ホーム > ニュースリリース

ニュースリリース

日本TI、超低消費電力で最高の性能を提供する『MSP432™』 32ビット・マイコン製品を発表

超低消費電力『MSP430™』マイコン・プラットフォームが、ARM Cortex-M4Fコアで最大限の性能を、 最小限の消費電力で提供

2015年04月02日

SCJ-15-011                                                                                                    
2015年4月2日

日本テキサス・インスツルメンツは、業界最小電力の32ビット ARM® Cortex®-M4Fマイコン製品『MSP432™』を発表しました。TIの超低消費電力マイコン技術により、48MHz動作においても95µA/MHzの動作時消費電力と、850nAのスタンバイ時消費電流を実現します。『MSP432』マイコン製品は、14ビット、1MSPS A/Dコンバータなどの 業界をリードするアナログ回路群の統合によって、電力効率をさらに最適化し、産業・ビルディングオートメーション、産業用センサ、産業用セキュリティ・パネル、在庫管理機器、民生機器など、効率的なデータ処理と低消費電力が必須の機器開発を実現します。

世界最小の消費電力のCortex-M4Fマイコン
新しい『MSP432』マイコンは、 TIの革新的な 超低消費電力製品であり、市場におけるCortex-M3とM4マイコン製品の中で、最高の167.4のULPBench™ スコア を提供します。このEEMBC(Embedded Microprocessor Benchmark Consortium)による超低消費電力ベンチマーク は、あらゆるマイコン製品の電力性能を比較する標準的な手段を提供します。また、DC/DCコンバータを集積し高速動作時の電力効率を最適化すると同時に、LDOの集積によってシステム全体のコストの削減と設計を簡素化します。内蔵14ビットA/Dコンバータは、1MSPS時に375µAと低消費電流です。また独自のRAMリテンション機能を内蔵し8個のRAMバンクのそれぞれに専用電源回路があり、システム全体の消費電力を1バンクあたり30nAまで削減できます。1.62Vから3.7Vの電源電圧において最高周波数で動作する『MSP432』マイコン製品は、TIの超低消費電力『MSP430™』マイコン製品群のフラッグシップ製品として、アナログの性能アップと統合、および最大2MBフラッシュメモリを今後も進めていきます。

TI 初の32ビット『MSP』マイコン製品が、より高い性能を提供
『MSP432』マイコン製品のARM Cortex-M4Fコアに統合されたDSP(デジタル・シグナル・プロセシング)エンジンと、FPU(浮動小数点コア)が、製品の差別化のための性能の余裕を保持しながら、信号コンディショニングやセンサ処理などの多数の高性能アプリケーションを実現します。最大256 KBの、同時リード/ライト機能を実現するデュアル・バンクの内蔵フラッシュメモリによる性能向上や、AES256ハードウェア暗号化アクセラレータをなどのIP保護機能が、データとプログラムの安全を確保します。これらの機能は、既存の電力バジェット内での動作を実現しながら、より高いスループット、より進歩したアルゴリズム、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)スタックや、より高解像度のディスプレイ・イメージなどの実装 に役立ちます。

開発を素早く開始できる使いやすいツール群
TIでは、『MSP432』マイコン製品の評価を素早く開始できるターゲット・ボード(『MSP-TS432PZ100』) や、オンボードのエミュレーションが可能な低価格のローンチパッド 試作キット(『MSP-EXP432P401R』) を供給しています。開発各社は、SimpleLink™ Wi-Fi 『CC3100』 ブースタパックをはじめとした、スタック接続が可能なブースタパックスイートによって、『MSP432』 ローンチパッド・キットによる評価を拡張できます。 さらに、TIの クラウド開発エコシステム は、エコシステム各社の製品、ドキュメンテーション、ソフトウェアや、統合開発環境(IDE)など、ウェブから簡単にアクセスできるサポートを提供、素早い開発の開始に役立ちます。『MSP432』マイコン製品 は、TI-RTOSFreeRTOSMicrium µC/OSなどの複数のリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)の選択肢をサポートしています。

MSP43232ビット・マイコン製品プラットフォームのその他の特長と利点
・『MSP430』と『MSP432』の各製品ポートフォリオの間で、コード、レジスタや低消費電力ペリフェラル群の互換性を提供、16ビットと32ビットの各デバイスの間で、既存のコードの活用や移植を実現
EnergyTrace+™ テクノロジULP Advisor ソフトウェアが、±2パーセントの精度で消費電力をモニタ
・全機能内蔵で消費電力に最適化されたMSPWare™ ソフトウェア・スイートが、16ビットと32ビットの『MSP』マイコン製品向けのライブラリ、コード例、ドキュメンテーションやハードウェア・ツール群などを提供、TIの Resource Explorer または Code Composer Studio™ (CCS) IDEからオンラインでアクセスが可能
・オープンソースのEnergia が、『MSP432』 ローンチパッド・キットを使った素早い試作をサポート。簡単にインポートできるクラウド接続、センサ、ディスプレイその他のライブラリによって、幅広いコード基盤を活用し、素早いファームウェアの開発を実現
・開発各社は、より柔軟で、より大容量のメモリ、高性能、より多様なアナログ、Wi-Fi®, Bluetooth® Smart やSub-1 GHzなどの ワイヤレス・コネクティビティ ソリューションとの間に互換性を備えた、IoT接続製品の設計を構築可能

価格と供給
現在、『MSP432P401RIPZ』マイコンは、サンプル供給中です。今後、様々な機能、パッケージ・サイズや最大256 KBのフラッシュを提供する製品を、1,000個受注時の単価(参考価格)2.15ドルから供給します。『MSP432』マイコン製品を使った製品開発向けの、『MSP-EXP432P401Rローンチパッド・キットは単価(参考価格)12.99ドルで、また『MSP-TS432PZ100』ターゲット・ボードは同89ドルで供給されます。

TIの『MSP432』マイコン製品に関する情報
・TIの 『MSP432』超低消費電力マイコン製品 の利点
・『MSP432』マイコン製品 の 新しいホワイトペーパーを参照
・『MSP432』マイコン製品 の 新しいビデオ(英語) を参照

TIマイコンを支えるイノベーション
TIは、業界をリードするプロセス技術、独自のシステム構成、IP、専門技術を生かし、20年以上にわたり、超低消費電力マイコン、リアルタイム・マイコンなどの革新的なマイコン製品を提供し続けています。超低消費電力、低消費電力性能、安全通信機能、リアルタイム・コントロール、制御、オートメーション、安全性能向けの充実したマイコン製品を取り揃え、デザイン・ネットワーク・パートナー各社のツール、ソフトウェアやワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションおよび技術サポートで、顧客各社の製品の市場投入までの時間短縮に貢献します。

※MSP432、MSP430、Code Composer StudioおよびMSPWarexはTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標はそれぞれの所有者に帰属します。