SCJ-15-009
2015年3月5日

日本テキサス・インスツルメンツは、3.3V単一電源でダイナミック・レンジ110dB、 サンプリング周波数192KHzを達成した高性能オーディオ用A/Dコンバータ『PCM1865』ファミリの6つの新製品を発表しました。新ファミリの各製品は、ポータブル向けオーディオ・コーデックの標準的な機能を搭載するとともに、これまで単機能プロオーディオ向けA/Dコンバータだけが備えていた高いレベルの性能を提供します。新製品の詳細はhttp://www.tij.co.jp/PCM1865-pr-jpをご覧ください。

『PCM1865』オーディオA/Dコンバータは、3.3V単一電源で動作し、5Vアナログ専用電源が不要なことからシステムの小型化と効率の向上を実現します。またハムやグラウンド・ノイズ、入力端子の感度設定とアッテネータの切り替えなど、オーディオシステムレベルの数多くの設計課題をすべてワンチップで解決します。新ファミリ製品は高い集積度を実現していることから、Bluetooth^®スピーカー、サウンドバー、ミニコンポ、PC、ビデオ・セキュリティ・システムのほか、車載インフォテインメント機器、ヘッドユニット、外付けアンプ、アクティブ・ノイズ・キャンセレーション・システムなどにも最適です。

『PCM1865』ファミリの主な特長
・設計の自由度を向上: 6つの新製品はすべてピン互換で、2チャネルと4チャネル、ソフトウェア制御とハードウェア制御の選択が可能
・高いダイナミック・レンジ: 6つの新製品のうち3製品は110dBのダイナミック・レンジ性能を提供。市場に流通する3.3V単一電源動作のオーディオA/Dコンバータとして、初めて110dBのダイナミック・レンジを達成
・SNR（信号対ノイズ比）を向上: 2.1Vrms信号のダイレクト入力が可能なため、信号経路が簡素化し誘導ノイズを低減。さらに、ソフトウェア制御製品の自動クリップ抑圧機能は、入力感度を最適化しシステム上で最良のSNR特性を実現
・システムを簡素化: 同等の特性、機能の製品と比較して最大20個の部品を削減。クロック生成用PLL、プログラマブル・ゲイン・アンプ、汎用フロントエンドを内蔵しており、低レベルのマイクロフォン入力から4.2Vrmsの差動入力まで、さまざまな入力信号をサポート。またシングルエンド入力モードの他に、ハムやグラウンド・ノイズ除去のために差動入力モードも簡単に設定可能
・待機時低消費電力要件に適合: 特許出願中のTIのEnergysense 技術を採用しており、EUのEcodesign指令の動作要件への適合をサポート。オンチップのセカンダリーA/Dコンバータの使用により、スリープやウェイクアップ動作の信号スレッシュホールドレベルを簡単に設定でき、EU指令で求められる高い電力効率の実現を可能に
・スペースに制約のある機器向けにサイズを低減: 7.8 x 4.4mm のTSSOPパッケージに封止し、同等機能の製品に対し最大45パーセントのサイズ低減

設計を迅速化するツールとサポート
使いやすい評価モジュールにより、『PCM1865』ファミリを使った回路設計をすぐに開始できます。『PCM1865EVM』 はTI storeから単価（参考価格）149ドルで供給中です。

パッケージ、供給、価格
『PCM1865』ファミリの各製品は30ピンTSSOPパッケージで供給されます。製品概要は以下の通りです。

TIのオーディオ製品関連情報報
・『PCM1865』のデータシート
・オーディオ回路の最適化を可能にするIBISモデルのソフトウェア・シミュレーション機能
・MyTIにサインインし、オーディオ・アクセサリ製品の設計の全手順に関するe-bookをダウンロード
・高品質サウンドのオーディオ・アプリケーションの開発を可能にするTIの全オーディオ製品ラインアップ
・TIのシグナル・チェーンのエキスパートが執筆するAnalog Wireブログ（英語）

『PCM1864/65』の特性表
 

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