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TIフェローのラリー J. ホーンベック博士が映画のデジタル上映の実現により、アカデミー科学技術賞受賞

100年の歴史を持つ映画業界にHD DLP Cinemaディスプレイ・テクノロジーによるデジタル・シネマ・テクノロジーを導入した功績により、DLPチップ発明者がアカデミー賞を受賞

2015年02月10日

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2015年2月10日

テキサス・インスツルメンツは、TIフェローのラリー J. ホーンベック博士(Larry J. Hornbeck)が、映画の制作、配給や上映の革命的な進歩への貢献により、アカデミー科学技術賞とオスカー像を受賞したと発表しました。ホーンベック博士はデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の開発者で、DMDを採用したDLP Cinema® ディスプレイ・テクノロジーの設計を開発しました。DLPシネマ・テクノロジーは全世界の約8割の映画館スクリーンで採用されています。

DLP シネマ・ テクノロジー は、35mmの動画フィルムと比較して、より安定した輝度と正確な色の再現が特長です。DLP シネマ・テクノロジーは、映画をまとめて配給しやすくするほか、観客は制作者が意図したとおりの映像を楽しむことができます。

DLPチップは、1977年に TIの中央研究所で開発がスタートし、ホーンベック博士は当初、ミラーをアナログ制御することにより光をコントロールしていましたが、期待通りに安定動作させるのが難しいものでした。1987年、博士は画期的なデジタル制御のDMDを開発、現在DLPチップとして知られるようになりました。TIは、1990年代中頃にDLPシネマ・チームを発足させ、35mm動画フィルムに匹敵する品質の映画上映用デジタル・プロジェクタ開発を行いました。

1999年に世界で初めて「スター・ウォーズ エピソード1/ ファントム・メナス」がデジタル上映されて以来15年、DLP シネマ・テクノロジー搭載のデジタル・プロジェクタは全世界の117,000 *を超える映画館スクリーンで採用されています。(*TI調べ)

DMDテクノロジーに関する画期的な研究で38件の米国特許を所有する ホーンベック博士は、次のように述べています。「アカデミー賞を受賞し大変光栄です。コアテクノロジーを定義付けた最初の考案に続き、TIの優秀なエンジニアチームと協業し、初のDMDを画期的な技術革新につなげられたことは、とても幸運な出来事でした。この革新的なデジタル・シネマ・テクノロジーの開発を続けたことで、TIのDLP Cinema部門は、映画業界の誰も想像もしなかった決定的な進歩につながりました」

映画芸術科学アカデミー協会は、ホーンベック博士の顕彰に加えて、TIの社員数人がDLP シネマ・テクノロジーに貢献したことを認め、アカデミー科学技術賞とアカデミー技術功労賞 を授与しました。2015年2月7日に開催された第87回のアカデミー科学・技術賞の授与式のハイライトに関してはオスカー公式ウェブサイト をご覧ください。

ホーンベック博士の発明は、数々の賞に輝いたTI DLP®製品イノベーションによって、DLPテクノロジーに基づいた強力で柔軟、かつプログラム可能な光学チップセットとともに、パーソナル・エレクトロニクス産業車載など各市場における複雑なディスプレイや光制御の問題を解決してきました。最新のDLPテクノロジーの詳細に関してはTI DLP製品のウェブサイト をご覧ください。

※DLPおよびDLP CinemaはTexas Instrumentsの登録商標です。DLP Picoおよび IntelliBrightはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

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クレジット: Matt Petit / (c)A.M.P.A.S.

 

DLP®テクノロジーについて

1996年以来、テキサス・インスツルメンツのDLP®テクノロジーは、インテリジェントなディスプレイ技術を含め、世界をリードする、さまざまなディスプレイ機器に採用されており、広範な用途において、色彩、コントラスト、明瞭度、輝度の面で優れた特性を持つ高精細な画像を提供してきました。DLPのインテリジェントなディスプレイ機能は、工業製品を含む、車載、医療、コンシューマ・マーケットなどの分野で広範なアプリケーションへの利用を可能にします。DLPテクノロジー採用のアプリケーションは、デジタル・シネマ用映写機(DLP Cinema®)や、大規模ホール、会議室、教室、ホームシアターなどの施設で使われる大型ディスプレイ機器から、手のひらに乗るサイズのDLP Pico®搭載モバイル機器にまで広がっています。すべてのDLPチップには、毎秒1万回ものスイッチングを行う極小ミラーが敷き詰められています。この高速スイッチング・スピードの利点により、DLPは今までにない新たなアプリケーションを実現します。

DLPテクノロジーに関する情報は、ホームページ(http://www.dlp.com/jp )およびツイッター(www.Twitter.com/TI_DLP )でも発信しています。