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2014年12月15日

日本テキサス・インスツルメンツは、ステッピング・モーターとブラシ付きDCモーターのスピンアップ時間を数秒に削減でき、モーターの駆動調整を大幅に簡素化する12Vモーター・ドライバ・ファミリを発表し、モーター・ドライバの製品ラインアップを拡充しました。新製品の『DRV8846』は、TIが開発したアダプティブ電流制御技術を採用しており、モーター性能の自動調整により、高精度で円滑な静音動作を実現します。一方、『DRV8848』はシンプルなPWM（パルス幅変調）制御インターフェイスを使用し、外付け部品点数を最小限に抑えて、設計を簡素化します。

『DRV8846』と『DRV8848』は、故障状態に対する完全な保護機能を内蔵しており、3Dプリンタ、IPセキュリティ・カメラ、冷蔵庫のダンパー制御、冷暖房空調機器（HVAC）、ホーム・オートメーション機器やロボット型掃除機など幅広いモーター駆動機器の設計の簡素化とシステムの信頼性向上を実現します。製品の詳細とサンプルのご注文に関してはhttp://www.tij.co.jp/drv8846-pr-jpをご覧ください。

『DRV8846』と『DRV8848』の特長
・面倒な調整が不要: 『DRV8846』の場合、アダプティブ電流制御機能により、負荷状態に応じて電流制御の動的な変更が可能で、各種設定が不要。これにより、システムレベルの調整とデバッグが不要になり、最終製品の迅速な市場投入が可能

・円滑な静音動作: 『DRV8846』は1/32 マイクロステッピング・インデクサと、アダプティブ電流制御技術の組み合わせにより、電流リップルを最小レベルに抑え、円滑で高精度のモーション・プロファイルと可聴ノイズの低減を実現

・高集積: 『DRV8848』は外付けの電流検出抵抗なしで動作可能で、電源デカップリング・コンデンサ以外の外付け部品が不要。抵抗の内蔵と、オンチップ電流レギュレーション機能の採用により、モーターの動作精度を向上

・フル故障保護機能: 過電流保護、過熱シャットダウン、UVLO（電圧低下ロックアウト）などの保護機能のほか、故障状態のフィードバックなどの診断機能の搭載により、モーター・ドライバとモーターを保護し、設計の簡素化とシステムの信頼性向上を実現

TI Designs リファレンス・デザイン
製品開発期間の短縮を可能にする、2つのテスト済みTI Designs リファレンス・デザインを用意しています。3Dプリンタ・リファレンス・デザイン は、『DRV8846』のアダプティブ電流制御機能を使い、単一12V電源で4個のステッピング・モーターを精密に駆動する3軸、シングル押出形成機のリファレンス・デザインです。冷蔵庫のダンパーとファンのモーター制御用リファレンス・デザイン は、『DRV8848』 集積型モーター・ドライバを使い、片面プリント基板設計で、庫内のエアフローと方向の制御を行います。

ツールとサポート
『DRV8846EVM』と『DRV8848EVM』評価モジュールは、デバイスの機能や性能の迅速で容易な評価を可能にしており、これらの評価モジュールを使えば、調整プロセスがいかに容易になるかを実感できます。また、『MSP430™』マイコン とUSBインターフェイスによるユーザー・フレンドリーなGUI（グラフィカル・ユーザー・インターフェイス）が用意されています。単価（参考価格）は49ドルです。

ブラシ付きDCモーターの駆動段の設計用には、『BOOST-DRV8848』ブースターパック・キット を単価（参考価格）25ドルで入手できます。このキットは、シングルないしデュアル・ブラシ付きDCモーターの駆動に必要な機能をすべて内蔵しており、高電流向けにパラレル・モードもサポートします。

供給、パッケージ、価格
『DRV8846』は4mm 角の24ピンQFNパッケージで供給され、1,000個受注時の単価（参考価格）は1.50ドルです。『DRV8848』は5 ×6.4mm の16ピンHTSSOPパッケージで、1,000個受注時の単価（参考価格）は1.30ドルです。

『DRV8846』と『DRV8848』の特性表

 TIのモーター・ドライバ製品 関連情報
・『DRV8846』 と 『DRV8848』の無償サンプルのご注文
・ブログ記事：「アダプティブ・ディケイ技術を使ったステッピング・モーターの調整」 （英語）
・「Engineer It」ビデオ：ステッピング・モーターの簡単な調整（英語）
・ブログ記事：「モーター駆動と制御」（英語）

アナログ製品の情報共有や設計の問題解決には、TI E2E日本語コミュニティのアナログ・フォーラムをご利用ください。

※MSP430はTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。