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TI、産業、医療、ウェアラブルやIoT製品向けに業界初の高統合NFCセンサ・トランスポンダ製品を発表

超低消費電力マイコンと不揮発FRAMを統合した、業界初のフル・プログラマブル、ISO 153693標準規格準拠の13.56MHzセンサ・トランスポンダ製品

2014年12月11日

SCJ-14-100
2014年12月11日
※本資料は12月10日に米国で発表したニュースリリースを記者の皆様のご参考のために翻訳した資料です。内容については英文ニュースリリースが優先することをご了承ください。

テキサス・インスツルメンツは、高い柔軟性を提供する、業界初の高周波(13.56MHz) センサ・トランスポンダ 製品ファミリを発表しました。この高統合の『RF430FRL15xH』超低消費電力SoC(システム・オン・チップ)製品ファミリは、ISO 15693標準規格に準拠した NFC(Near Field Communication) インターフェイスに、プログラマブルの超低消費電力マイコン、不揮発FRAM、A/DコンバータやSPI また I2C インターフェイスを統合しています。デュアル・インターフェイスの『RF430FRL15xH』 NFCセンサ・トランスポンダ製品は、民生用ウェアラブル製品、産業用、医療用製品やアセット・トラッキングなどの幅広いアプリケーション向けに、バッテリレスの完全受動型または、電池寿命を延長するセミ・アクティブ・モードでの使用に最適化された製品です。

不揮発FRAM は、SRAMの動作速度、柔軟性と耐久性と同時に、フラッシュの高い安定性と信頼性を提供、業界最小の消費電力と、事実上、無制限の書き込みサイクルを提供します。開発各社は、FRAMを使うことでセンサ・データを素早く記憶するほか、トランスポンダやセンサの設定を簡素化し、あらゆるアプリケーションのニーズに適合する製品を開発できます。

医療用、産業用やアセット・トラッキングなどのアプリケーションにNFCセンサを統合
開発各社は、この新しいセンサ・トランスポンダ製品を使って、アナログまたはデジタルの各インターフェイス、データ・ロギング機能や、NFC対応リーダへのデータ伝送などに対応する製品を設計できます。『RF430FRL15xH』トランスポンダ製品は、これらのアプリケーションでセンサ・ノードとして動作するとともに、NFC対応デバイスがデータをクラウドへ伝送する場合には、IoT対応ソリューションも提供します。

・医療用や/フィットネスのアプリケーションでは、『RF430FRL15xH』は、温度、補水状態などを計測するための、使い捨てのパッチに使用可能。患者はバイタル・データを安全にモニタし、医療提供者と共有することが可能に。このデバイスは、データのモニタとローカル・ストレージ(FRAM)へのロギングを行い、その後、NFC対応のタブレットやスマートフォンにデータを伝送
・『RF430FRL15xH』は、産業用市場向けに維持管理不要で、密閉されたガルバニック絶縁センサ・システムの設計を実現。これらのセンサはRFフィールドによって電源を供給、NFCを経由してワイヤレスでデータを収集し、ロギング
・フード・トラッキングなどの定温制御が必要な輸送アプリケーションでは、『RF430FRL15xH』トランスポンダ製品を使って温度データをモニタ、ロギングすることで、高統合でサイズに最適化し、数個のセンサを内蔵した使いやすいデータロガーの設計を実現。流通チャネル全体を通じて、このロガーをNFC対応のデバイスやリーダに接続

TIの『RF430FRL15xH NFC センサ・トランスポンダ製品の特長と利点
・ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18000-3標準規格 準拠のRFID インターフェイス経由で、ワイヤレス通信をサポート
・1.5 V 単一セルの電池動作の設計や、同一の読み取り距離で、NFCリーダで発生するRFフィールドからのエネルギー・ハーベストで動作する、バッテリレスの設計に最適化。電池寿命の延長に役立つバッテリ・スイッチ機能をはじめとした、知的な電源管理機能を提供
・非常に低い入力電流、ローノイズで、非常に低いオフセット特性を備えた14ビットのシグマ-デルタ型A/Dコンバータを提供、開発各社は、内蔵の温度センサのほかに、最大3個の外部センサを接続可能
・SPIまたはI2C インターフェイスは、デジタル・センサのサポートや、デバイスとホスト・システムの接続を実現
・ROMに内蔵したアプリケーション・コードがRF通信やセンサの読み取りを管理、デバイス設定において究極の柔軟性を提供。開発者は、サンプリングレート、測定のスレッシュホールドやアラームを設定可能
・万能のFRAM不揮発メモリが、データ記憶のほか、アプリケーション・コードの保持や調整を実現
・16ビットの 『MSP430™』 超低消費電力、プログラマブルCPUコアを統合。このCPUは堅実な開発ツール群のエコシステムがサポート
・TIの Code Composer Studio™ (CCS)IARのEmbedded Workbench® IDE(統合開発環境)にフル統合 

RF430FRL15xH』センサ・トランスポンダ製品の評価を素早く開始できるEVMを供給
TIでは、このNFCセンサ・トランスポンダの新製品ファミリの評価を迅速に開始できる、『RF430FRL152HEVM』 評価モジュール(EVM)と、今後発表予定の教育用ウェビナー を提供します。この評価ボードは、電池、USBパワーまたは、近接したNFC対応リーダやスマートフォンからのRFによるエネルギー・ハーベストで動作します。この評価ボードは、低価格で迅速な試作エコシステムであるTIのローンチパッド 製品から、追加のセンサへのコネクティビティを提供するセンサ・ハブ ブースタパック をはじめとした数々のブースタパック製品との間に互換性を提供することから、さらに拡張できます。『RF430FRL152HEVM』評価モジュールはTI Store から、単価(参考価格)19.90ドルで供給されます。

価格と供給
現在、『RF430FRL152H』 NFCセンサ・トランスポンダ製品は供給中で、少量のご注文はTI Store から、量産のご注文はTIの販売特約店から受付け中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.50ドルです。ファミリ内で、SPI/I2Cなしの『RF430FRL153H』やシグマ-デルタA/Dコンバータなしの 『RF430FRL154H』などの製品も供給されます。

RF430FRL15xH 製品の特性表

項目 RF430FRL152H RF430FRL153H RF430FRL154H
準拠する標準規格 ISO 15693
ISO 18000-3
ISO 15693
ISO 18000-3
ISO 15693
ISO 18000-3
パッケージ・サイズ 4 mm × 4mm 4 mm × 4mm 4 mm × 4mm
周波数 13.56 MHz   13.56 MHz   13.56 MHz  
電源電圧範囲 1.45 V~ 1.65 V 1.45 V~ 1.65 V 1.45 V~ 1.65 V

TIRFIDNFC向け製品に関する情報
・TIの NFC ソリューションの利点 
センサ・トランスポンダ の新製品の詳細
・TIのマイコン製品で設計を開始

TIマイコンを支えるイノベーション
TIは、業界をリードするプロセス技術、独自のシステム構成、IP、専門技術を生かし、20年以上にわたり、超低消費電力マイコン、リアルタイム・マイコンなどの革新的なマイコン製品を提供し続けています。超低消費電力、低消費電力性能、安全通信機能、リアルタイム・コントロール、制御、オートメーション、安全性能向けの充実したマイコン製品を取り揃え、デザイン・ネットワーク・パートナー各社のツール、ソフトウェアやワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションおよび技術サポートで、顧客各社の製品の市場投入までの時間短縮に貢献します。

※MSP430およびCode Composer StudioはTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。