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日本TI、より高い処理能力と信頼性のシステム実現へ、高い電力効率の『AM5K2Ex』プロセッサ製品を発表

10W未満の消費電力で、高効率、高信頼性、スケーラビリティを提供する、 KeyStoneプロセッサ製品の供給を開始

2014年09月10日

SCJ-14-071                                                                                              
2014年9月10日

日本テキサス・インスツルメンツは、KeyStone™ 『AM5K2Ex』プロセッサ製品を発表しました。これにより、限られた電力バジェット内で、高い信頼性、電力効率や実装効率の組み込みシステムを実現できます。『AM5K2Ex』は、航空宇宙や防衛、産業用ルーティングやスイッチング、企業用ゲートウェイや汎用組み込みコントローラをはじめとした広範なアプリケーションに最適です。

AM5K2Ex』プロセッサ製品の特長
・1.4GHz動作のクワドコアARM® Cortex®-A15や、合計6MBのオンチップ・メモリを搭載。10W未満の消費電力で、最大19600 DMIPSの性能を提供し、より高い性能を実現
・電源管理機能により、使用しないコアやペリフェラル群をシャットダウンし、処理負荷が増加した場合、直ちに復帰が可能
・TIのARMプロセッサ製品ポートフォリオで最大となる、ECC(エラー訂正)機能付きの4MB L2コヒーレント・キャッシュによって、使いやすさと性能を強化
・高い単位電力あたりの性能を提供する、最適なSWAP(サイズ、重量と消費電力)の製品開発を実現。セキュリティ・アクセラレータ、パケット・アクセラレータ、8ポートの1GB Ethernetスイッチ、2ポートの10GB Ethernetスイッチや、オプションのDSPコアなどを搭載

Wuhan Aevisionリサーチ&開発センター総責任者のシェン・クワンヨン氏(Shen Quanyong)は「当開発センターでは、『AM5K2E04』プロセッサが、高レベルの性能と、多数のEthernetレーンを低消費電力で提供し、当開発センターの設計要件に合致することから、次の製品に最適であると判断しました。TIの『AM5K2E04』プロセッサは、この市場のニーズに対応し、正しい消費電力と性能のバランスを見つけることができます。また、TIが供給するツール群は製品開発期間の短縮を可能にします」と述べています。

高信頼性設計により産業、防衛や汎用の組み込みアプリケーションに最適
『AM5K2Ex』プロセッサ製品は-40℃~ 100℃の動作温度範囲をサポートし、産業用市場の製品開発各社が直面する過酷な動作条件に対応します。また、産業や防衛の各市場の信頼性要件に対応する100,000 POH(通電時間)の寿命や、SER(ソフトエラー・レート)も提供します。すべてのオンチップ・メモリや外付けのDDRメモリ・インターフェイスを幅広くサポートするECC機能やパリティによって、重要な用途における信頼性を向上します。

『AM5K2Ex』プロセッサ製品は、マルチメディア、処理負荷を軽減するDSPベースのアクセラレータや最適化された産業向けアクセラレータをサポートし、産業や防衛の顧客各社の困難なニーズに対応する、TIのARMとDSPプロセッサのスケーラブルな製品ポートフォリオに追加されます。

開発を簡素化する強力なエコシステムとハードウェア・リファレンス・デザイン
TIでは、迅速な製品開発を可能にする、ソフトウェアとハードウェアの包括的なエコシステムを供給しています。ソフトウェアのエコシステムには、mainline Linux SDK (ソフトウェア開発キット) 、『C66x』 DSPライブラリ群や、Wind River VxWorksやGreen Hills INTEGRITYをはじめとしたサードパーティのリアルタイム・オペレーティング・システム製品があります。ハードウェア・リファレンス・デザイン(『XEVMK2EX』)によって、実地の評価を迅速に開始できます。

Wind River社の製品管理担当バイスプレジデントのディニャール・ダストール氏(Dinyar Dastoor)は「組み込みシステムの高い信頼性と、高い電力効率や実装効率を備えた処理能力へのニーズは、拡大を続けます。TIの『AM5K2Ex』プラットフォーム群に採用された、当社のVxWorksとWind River Linuxの各オペレーティング・システムは、新しいレベルのARMプロセシングを提供します。当社のテクノロジー群との組み合わせは、顧客各社の複数の組み込みコンピューティング・アプリケーションにおいて、困難な要件の解決に役立ちます」と述べています。

供給と価格
KeyStone IIベースの『66AK2Exx』と『AM5K2Exx』の各SoC向けの、TIの 『XEVMK2EX』 ハードウェア・リファレンス・デザインは、単価(参考価格) 999ドル、『X66AK2E05XABD25』SoCは、1,000個受注時の単価(参考価格)155ドルで供給中です。

TIARMプロセッサ製品に関する情報
・TIの32ビット/64ビット ARMサポートの詳細を 参照
・『AM5K2Ex』の差別化に関するホワイトペーパーを  参照 (英語)

TI KeyStoneマルチコア・アーキテクチャについて
TI KeyStoneマルチコア・アーキテクチャは、真のマルチコアへの技術革新を実現したプラットフォームであり、堅牢で高性能かつ低消費電力のマルチコア・デバイス群で構成されています。飛躍的な性能を持つKeyStoneアーキテクチャは、現在の『TMS320C66x』DSP製品より採用されています。KeyStoneは、他のあらゆるマルチコア・アーキテクチャとは異なり、マルチコアを構成する各コアの処理性能を最大限に発揮させることができます。KeyStoneアーキテクチャを採用している製品は、ワイヤレス基地局、ミッション・クリティカル、テストおよびオートメーション、医療用イメージングおよびハイエンドのコンピューティングをはじめとした高性能市場向けに最適化されています。TI KeyStone マルチコア・アーキテクチャの詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/multicoreをご参照ください。

※KeyStoneはTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。