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日本TI、InstaSPIN-FOCとInstaSPIN-MOTIONを搭載した『C2000』Piccolo『F2805x』マイコン製品を発表、モーター制御ソリューションのポートフォリオを拡張

32ビット・マイコン製品が、製品全体に渡るスケーラビリティ、 アナログ・システム・ソリューションの効率や、製品設計期間の数カ月から 数分までの短縮を提供

2014年06月23日

SCJ-14-048                                                                                              2014年6月23日

※本資料は6月19日に米国で発表したニュースリリースを記者の皆様のご参考のために翻訳した資料です。内容については英文ニュースリリースが優先することをご了承ください。

テキサス・インスツルメンツは、InstaSPIN-FOC™ (フィールド・オリエンテッド・コントロール)とInstaSPIN-MOTION™の各モーター制御テクノロジを搭載した最新デバイスを発表しました。『C2000™』 Piccolo™ 『TMS320F2805x』マイコン製品は、InstaSPIN-FOCとInstaSPIN-MOTIONの各テクノロジをチップ内のROM(読み取り専用メモリ)内に格納し、これまで数か月かかった開発期間を数分まで大幅に短縮します。これらのマイコン製品は、電気ポンプ、ファン、牽引装置などの、多様なセンサ付きやセンサレスの三相モーターの制御アプリケーションにおいて、速度の制御と、効率、性能や信頼性の向上を実現します。また、『C2000』 Piccolo 『F2805x』マイコン製品は、数多くのアナログ部品をオンチップで内蔵していることから、システム効率の向上や、モーター・システムの設計に必要な個別部品を削減できます。

InstaSPIN™テクノロジを搭載した幅広い『C2000』マイコン製品を供給
InstaSPIN-FOCとInstaSPIN-MOTION搭載『C2000』Piccolo『F2805x』マイコン製品により、顧客各社はニーズに最適なInstaSPINソリューションを選択することができます。単価4ドルから12ドルで、InstaSPIN-FOC、InstaSPIN-MOTIONや、 Position機能付きのInstaSPIN-MOTIONの各テクノロジを、単独または組み合わせて搭載した『C2000』Piccolo 『F2802x』、『F2805x』や『F2806x』の各マイコン製品から選択できます。さらに、パッケージ・サイズ、ピンの本数、メモリ、クロック周波数、制御や通信のためのペリフェラル群などを選択できます。

TI モーター・コントロール・ソリューションズのワールドワイド・マネージャであるChris Clearman氏は次のように述べています。「InstaSPIN-FOCとInstaSPIN-MOTIONを搭載した新製品のPiccolo『F2805x 』マイコンは、TIの最近の20年間に渡るモーター制御テクノロジへの取り組みと、この分野におけるリーダーシップを示す製品です。InstaSPINは、三相モーター制御向けソリューションであり、TIは、このテクノロジへの投資を継続していることから、あらゆる範囲の顧客ニーズに適合する、幅広い製品ポートフォリオを供給できます」

InstaSPIN-FOC InstaSPIN-MOTIONを搭載した『C2000 F2805x』マイコン製品の特長と利点
・アナログ制御ペリフェラル群を内蔵し、システム効率を向上、原材料コストを削減12ビットA/Dコンバータ、障害管理付きの14チャネルの拡張PWM(パルス幅変調)、10ビットのD/Aコンバータ付きの7本のウインドウ・アナログ・コンパレータ、2個のゼロ・ピン発振回路、電圧レギュレータ、最大4個のPGA(プログラマブル・ゲインアンプ)と3個の固定ゲイン・アンプ、モーターの回転子のセンサ・インターフェイス用の32ビットのeCAP(エンハンスド入力キャプチャ・モジュール)とeQEP(エンハンスド直交エンコーダ・パルス)などを内蔵
・従来のモーター・システムに伴うモーション制御の困難を解決: モーター制御の専門知識をオンチップで提供するInstaSPIN-MOTION テクノロジを内蔵、効率の低い従来の設計手法を排除
InstaSPIN-MOTION SpinTAC™ コンポーネンツを活用: 『C2000』『F2805x』マイコン製品のROMに以下の機能を内蔵:
 -同定: 最適な追従と外乱除去によって、システムの実際の慣性モーメントに対応
 -制御: 単一パラメータのチューニングだけで、最小限の作業負荷で複雑さを低減。緩やかな応答から厳格な応答まで、速度制御を迅速にテスト、チューニングし、コントローラのゲインを定義。これらは通常、一つのアプリケーションの速度範囲と負荷範囲に渡って使用可能。システムの外乱を能動的に予測し、リアルタイムで除去することで、最高の性能を提供
・モーション: 開始速度、目標速度、加速度、ジャーク(加加速度)やモーションの制御曲線などのシステムの制限値から、自動的に最適化されたモーション・プロファイルを生成
・プラン: 多様な運動状態(Speed AからSpeed B)を素早く作成し、それらを状態ベースで論理的に結合 
・トルクや速度制御をセンサレスで実現:  FAST™ アルゴリズムをベースにしたセンサレス制御のほか、 InstaSPIN-FOCや InstaSPIN-MOTION がトルク制御と速度制御を実現
・最大128 KBのフラッシュ と最大20 KB SRAMなどの、組み込みメモリを備えた60MHz動作の『C28xCPUを内蔵: ブートROMと128ビットのセキュリティ・キーを、フラッシュとROMの両方の保護ゾーンに格納、デバイス全体または、ミックスド・ソースのソフトウェア開発のコードで安全性を確保
・オンチップの通信インターフェイス: SPIモジュール、I2Cバス、CAN 2.0と3個のSCI/UARTモジュールが、リアルタイム通信向けのコネクティビティを向上
・迅速で簡単な評価を提供:  MotorWare™ソフトウェア インフラストラクチャを使って、互換性を備えた『C2000』 『F28054M』 controlCARD モーター制御ライブラリを活用し、最新のC言語によるオブジェクト指向、APIベースのコーディング技術で表現された、ラボベースのプロジェクト群とドキュメンテーションを提供
DRV8312 と組み合わせることで、完全な三相ブラシレスDCモーターとモーション・コントロール・ソリューションを実現

価格と供給
『C2000』 Piccolo『F2805x』マイコン製品(『TMS320F28054M』『54F』『52M』『52F』 )は、1,000個受注時の単価6ドル未満(参考価格)で供給されます。現在、InstaSPIN 搭載のPiccolo 『TMS320F2802x』『TMS320F2806x』 の各マイコン製品を供給中で、1,000個受注時の単価は4ドルから12ドルに設定されています。『DRV8301』『DRV8312』『TMDSHVMTRINSPIN』 の既存の各キットとの間で互換性を提供する、『C2000』『F2805x』マイコン製品向け controlCARD (『TMDSCNCD28054MISO』)は単価(参考価格) 99ドルで供給中です。

TIマイコンを支えるイノベーション
TIは、業界をリードするプロセス技術、独自のシステム構成、IP、専門技術を生かし、20年以上にわたり、『MSP430™』超低消費電力マイコン、『C2000™』リアルタイム・マイコンなどの革新的なマイコン製品を提供し続けています。超低消費電力、低消費電力性能、安全通信機能、リアルタイム・コントロール、制御、オートメーション、安全性能向けの充実したマイコン製品を取り揃え、デザイン・ネットワーク・パートナー各社のツール、ソフトウェアやワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションおよび技術サポートで、顧客各社の製品の市場投入までの時間短縮に貢献します。

※ InstaSPIN-FOC、InstaSPIN-MOTION、InstaSPIN、C2000、Piccolo、FASTおよび MotorWareはTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。