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ニュースリリース

日本TI、電源回路のPCBレイアウトを迅速化するWEBENCH PCB Exportを発表

Cadence、Mentor GraphicsなどのCAD開発プラットフォームへの カスタム化PCBレイアウトのダウンロードが可能に

2014年06月11日

SCJ-14-044                                                                                            
2014年6月11日

日本テキサス・インスツルメンツは、WEBENCH® Power Designerオンライン設計支援ツールの新機能として、電源プリント基板(PCB)の迅速なレイアウトと、レイアウト・データの主要なCAD開発プラットフォームへのエクスポートを可能にしたWEBENCH PCB Exportを発表しました。詳細はhttp://www.tij.co.jp/webenchpcb-pr-jpをご覧ください。

プリント基板レイアウトは、電源回路設計の中でも困難な課題の一つです。これまで、設計技術者はアプリケーション・ノート、リファレンス・レイアウトの手作業でのコピー、基板レイアウトに対する個人的な判断に依存してきました。基板レイアウトを適切に行わないと、望ましくないノイズや発熱の問題が発生し、最適なレイアウトを完成させるには設計を何度もやり直す必要がありました。WEBENCH PCB Exportを使えば、産業機器、車載、通信などの用途の電源回路設計の際に、WEBENCH Power Designerオンライン設計支援ツールで設計した回路のレイアウト・データを簡単に5種類の主要なCADツールに直接ダウンロードすることが可能になります。

Cadence社のカスタムIC/PCBグループ担当プロダクト・マーケティング・ディレクタのジョシュ・ムーア氏(Josh Moore)は「WEBENCH Power Designerにプリント基板レイアウトのエクスポート機能が追加されたことで、CADプラットフォームへのマニュアル入力が不要になり、マニュアル作業によるミスも解消できます」と述べ、さらに「WEBENCH Power Designerで作成した回路設計データをWEBENCH PCB Exportを利用してCadence® Allegro® プラットフォームに簡単かつ迅速にダウンロードできるようになりました」と語りました。

WEBENCH Power DesignerPCB Exportについて
WEBENCH Power Designerオンライン設計支援ツールは、複数の強力な設計アルゴリズム を活用し、ノイズや発熱の問題を最小限に抑えながら、カスタム化プリント基板レイアウトを迅速に作成できます。WEBENCHツールにより、ボタンをクリックするだけで各部品の基板占有面積データの利用も可能な形で、電源回路の設計を完了できます。さらに、WEBENCH PCB Exportにより、所望のCADツールに設計済みの回路データを迅速にエクスポートできるようになりました。

TIの無償のWEBENCH設計支援ツールは1999年以来、設計に利用した技術者の数が世界で32万5千人に達しており、設計作業の簡素化と迅速化に貢献してきました。WEBENCH Power Designerは強力な演算アルゴリズムやSPICEシミュレータ機能を備えており、設計者はオンラインで迅速に回路の設計、最適化、シミュレーションを行うことができます。今回発表したWEBENCH PCB Exportの導入により、技術者は設計の解析のために電気的特性と熱特性のシミュレーションを行い、電源回路のプリント基板レイアウトを作成した後、設計データをAltium社、Cadence Design Systems社、CadSoft Computer社、Mentor Graphics社、RS Components社のCADプラットフォームへエクスポートできるようになりました。WEBENCH Power DesignerとPCB Exportは、プリント基板レイアウトの設計所要時間を分単位にまで劇的に短縮するとともに、ノイズと発熱の問題を解消する最適なレイアウトの作成を実現します。WEBENCH PCB Exportの概要と機能についてはビデオをご覧ください。

WEBENCH Power DesignerPCB Exportの特長
・WEBENCH Power Designerの優れたレイアウト作成機能を活用し、電源回路のプリント基板レイアウトを簡単に作成し、ノイズと発熱の問題も解消
・WEBENCHツールによる設計に各部品の基板占有面積データを自動的に挿入
・作成済みのレイアウト・データを、Altium DesignerCadence AllegroCadSoft EAGLEMentor Graphics PADSDesignSpark PCBなどの主要なCAD開発プラットフォームにエクスポート

今回のWEBENCH PCB Exportの発表に先立って、TIは2014年3月にパワーマネージメント回路のカスタム化と、WEBENCHツール環境内で設計した回路のシミュレーションを可能にするWEBENCH Schematic Editorを発表しています。

TIWEBENCH設計支援ツールについて
WEBENCH Designer / WEBENCH Architectは、回路設計、シミュレーションのほか、基板占有面積、価格、効率の最適化や、回路図とPCBレイアウト・ファイルのCADツールへの直接ダウンロードを可能にする包括的な機能を備えた業界唯一のオンライン設計支援ツールです。部品ライブラリは、メーカー120社の40,000点以上の部品データを収録しており、価格と供給に関するデータはTIのディストリビューション・パートナーが随時更新しています。8つの言語で提供されており、ユーザーは完全なシステム設計回路を瞬時に比較でき、さらに、購入にあたってのサプライチェーンの決定を迅速に実行できます。無償で利用できるWEBENCH設計支援ツールを使って設計を開始するには、http://www.tij.co.jp/webenchにアクセスしてください。


TIWEBENCHツールに関する情報
・TIのWEBENCHツールにより、包括的なシステムを設計
・TIのPowerLab™ リファレンス・デザイン・ライブラリから、電源のリファレンス・デザインをダウンロード

 電源製品の情報共有や設計の問題解決には、TI E2E日本語コミュニティのアナログ・フォーラムをご利用ください。

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