SCJ-14-018                                                                                         
2014年3月14日

日本テキサス・インスツルメンツは、PCIe（PCI Express）Gen-1、Gen-2、Gen-3の各インターフェイス規格準拠で、4出力と8出力の二つの高速電流ステアリング・ロジック（ HCSL）クロック・ファンアウト・バッファ を発表しました。新製品の『LMK00334』は1本の入力クロックから4本、もう一つの新製品の『LMK00338』は8本のバッファ出力を生成します。競合製品と比較して追加ジッタの70パーセント低減と、電源ノイズ除去比の大幅な向上を実現し、PCIe 3.0仕様に対して十分な余裕のあるジッタ特性を提供します。また、TIの新しいWEBENCH® Clock Architectオンライン設計支援ツールに対応しており、サーバー、スイッチ、ルーターなどの高速通信、ネットワーキング、データセンタ・システムのクロック・ツリー設計を簡素化します。製品の詳細、無償サンプル、評価モジュールのご注文に関しては、http://www.tij.co.jp/lmk00338-pr-jpをご覧ください。

『LMK00334』と『LMK00338』の特長
－業界最小の追加ジッタ特性: ジッタは100MHz （PCIe 3.0）時に30 fs、12KHz～20MHz （156.25 MHzのHCSL）時に86fsで、リンク全体のタイミング・バジェットの柔軟な配分を可能に
－高いノイズ抑制特性: 電源リップル除去比（PSRR）が100MHz時に-75dBcと高く、競合製品と比較して、ジッタ特性とノイズ耐性を向上しており、高いシグナル・インテグリティを実現
－高い柔軟性とユニバーサル入力: 2本の汎用入力は、最大動作周波数が400MHzで、CML、 LVPECL、LVDS、SSTL、HSTL、HCSLまたはシングルエンド・クロックと水晶発振器などの、あらゆる入力型式に対応
－使いやすさ: ピン・モード制御により、個々の出力バンクのON/OFFを簡単に設定可能

『LMK00334』と『LMK00338』は『CDCM9102』や『CDCM6208』PCIeクロック・ジェネレータとの組み合わせにより、高性能クロック・ツリー・ソリューションの生成が可能です。TIのクロック分配とファンアウト・バッファは、広範な通信、ネットワーキング、産業/民生用機器の柔軟性と性能を向上し、高度な機能を提供します。

ツールとサポート
TIのWEBENCH^® Clock Architectを使うと、『LMK00334』や『LMK00338』を採用したクロック・ツリーの迅速な設計が可能になります。WEBENCH Clock Architectは業界初のタイミング設計支援ツールで、デバイスに関する膨大なデータベースを活用し、システム・クロック・ツリー・ソリューションの推奨とシミュレーションを実行します。さらに、PLL（フェーズ・ロック・ループ）のフィルタ設計や、出力クロックの位相ノイズのシミュレーション機能も備えています。また、完全なクロック・ツリーに対するエンド・ツー・エンドのジッタ特性シミュレーション機能も提供します。

LMK00338 EVM評価モジュールにより、『LMK00334』と『LMK00338』の機能と性能仕様の検証が可能です。また、『LMK00334』と『LMK00338』向けのIBISシミュレーション・モデルも供給中です。

価格、パッケージ、供給
『LMK00334』は5mm角の32ピンWQFNパッケージで供給中で、1,000個受注時の単価（参考価格）は1.20ドルです。『LMK00338』は6mm角の40ピンWQFNパッケージで供給中で、1,000個受注時の単価（参考価格）は1.80ドルです。

『LMK00334』と『LMK00338』の特性表

TIのクロック/タイミング製品ラインアップに関する情報
―『LMK00334』と『LMK00338』の無償サンプルのご注文
―『LMK00334』と『LMK00338』のデータシートのダウンロード
―WEBENCH Clock Architectツールを使ったクロック・ツリー・システムの設計手法：OnBoard with Bonnie （英文）
―クロック・ファンアウト・バッファの追加ジッタ測定法の詳細：Analog Wire（英文）
―クロック・ファンアウト・バッファの残留ノイズの測定法の詳細： Engineer It ビデオ（英語）

TIのWEBENCH設計支援ツールについて
WEBENCH Designer / WEBENCH Architectは、回路設計からシミュレーションまでのすべての設計プロセスに対応した業界唯一のオンライン設計支援ツールです。部品ライブラリは、メーカー120社の40,000点以上の部品データを収録しています。TIのディストリビューション・パートナーが価格と供給に関するデータを随時更新しており、ユーザーにとって、設計の最適化と生産計画の策定が可能になります。WEBENCH設計支援ツールは8つの言語で提供されており、ユーザーは完全なシステム設計回路を瞬時に比較でき、さらに、購入にあたってのサプライチェーンの決定を迅速に実行できます。無償で利用できるTIのWEBENCH設計支援ツールを使って設計を開始するには、http://www.tij.co.jp/webenchにアクセスしてください。

アナログ製品の情報共有や設計の問題解決には、TI E2E日本語コミュニティのアナログ・フォーラムをご利用ください。

※ WEBENCHはTexas Instrumentsの登録商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。