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日本TI、業界最高速の4GSPS 12ビットA/Dコンバータを発表

JEDEC JESD204B標準に準拠、小型パッケージで、高性能と低消費電力を実現

2014年02月19日

SCJ-14-012                                                                                               
2014年2月19日

日本テキサス・インスツルメンツは、業界最高速の12ビットA/Dコンバータを発表しました。新製品の『ADC12J4000』RF(高周波)サンプリングA/Dコンバータは、サンプリング・レートが4GSPSで、最大8Gbpsのデータ・コンバータ向けシリアル・インターフェイス標準のJEDEC JESD204Bをサポートし、競合製品に比べ消費電力を半減します。また、10mm角とクラス最小のパッケージを採用しています。用途としては、スペクトラム・アナライザ、軍需製品、デジタル・プリディストーション・フィードバック回路やレーダーなどの試験/計測、ワイヤレス、防衛機器に最適です。『ADC12J4000』の詳細やTIのJESD204B準拠製品ラインアップに関しては、http://www.tij.co.jp/adc12j4000-pr-jpをご覧ください。

『ADC12J4000』は、TIの既存のギガ・サンプルA/Dコンバータ関連の設計資産(IP)と、デジタル・フィルタやダウン・コンバージョン機能を提供する低消費電力デジタル・プロセッシング・ブロックを活用しています。これにより、設計の際にRF入力時における大ブロック周波数スペクトラムのサンプリングと、デジタル・ドメインの直交信号へのダウン・コンバージョンが可能になり、信号歪みを減少できます。さらに、JESD204Bシリアル・インターフェイス標準準拠により、デシメーションやリンクレートの設定に応じて1本から8本の信号線でのデータ出力が可能になり、基板レイアウトを簡素化します。

ADC12J4000』の特長

  • 広帯域サンプリング: 3GHz超の入力帯域幅でRFサンプリングが可能
  • 業界最小の消費電力: 1.9Wと、消費電力を競合製品の50パーセントに低減
  • ユニークなマルチバンド・サメーション: 総デシメーションは4/8/10/16/20/32xで、通常はFPGAによる処理が必要な外部シグナル・コンディショニングの一部を実行可能。これにより、80パーセント帯域幅で約80dB、85パーセント帯域幅で44dB、90パーセント帯域幅で24dBの減衰が可能で、各種用途において、より低いデータレートで、より高い周波数の信号のフィルタリングを実現
  • 柔軟な信号帯域: ノイズ対電力比は 48.5dBと低く、ノイズフロアは-149dBFS/Hzで、3GHz±IF(中間周波数)の信号に対して高い直線性を提供し、より高い周波数でのサンプリングが可能
  • RFサンプリング用アナログ・フロント・エンド(AFE: ピン互換の4GSPS、超広帯域、RFサンプリングAFE『LM15851』は輸出ライセンス・フリー

設計を迅速化するツールとサポート
TIでは、『ADC12J4000』の性能の迅速な評価のために『ADC12J4000EVM』 評価モジュールを単価(参考価格)1,999ドルで供給中です。また、『LM15851EVM』評価モジュールを単価(参考価格)1,999ドルで供給中です。

『LMK04828』JESD204Bクロック・ジッタ・クリーナと『LMX2581』超低ノイズ、広帯域周波数シンセサイザを搭載した『ADC12J4000EVM』評価モジュールと、『TSW14J56EVM』 JESD204Bソリューション・プラットフォームを組み合わせて使用すれば、『ADC12J4000』の性能のフル評価が可能になります。これらの二つの評価モジュールを組み合わせて使用することで、変調された複素信号の解析が可能になり、さらに、使いやすいTIの高速データ・コンバータ・プロ・ソフトウェアによる詳細な解析も可能になります。

TIでは、基板のシグナル・インテグリティ要件検証のためのIBISモデル、アンチエイリアシング・フィルタの設計や回路トポロジ解析のためのオペアンプ-ADC 回路トポロジ・カリキュレータなど、『ADC12J4000』を使用した回路の設計を迅速化するさまざまなツールやサポートを無料で提供しています。

パッケージと価格
『ADC12J4000』は、10mm角の68ピンQFNパッケージで供給中で、-40℃~+85℃の工業用温度範囲をサポートします。価格に関してはadc12j4000@list.ti.com までお問い合わせください。

『ADC12J4000』とピン互換の2,700MSPSの 『ADC12J2700』 や、1,600MSPSの 『ADC12J1600』 は、サンプル供給が2014年第1四半期、量産出荷が2014年第3四半期に開始予定です。


ADC12J4000』その他の特性表

 項目

ADC12J4000

ADC12J2700

ADC12J1600

分解能

12ビット

12ビット

12ビット

サンプルレート(max)

4 GSPS

2.7 GSPS

1.6 GSPS

入力チャネル数

1

1

1

インターフェイス

JESD204B

JESD204B

JESD204B

SNR

55 dB

55 dB

55 dB

SFDR

71 dB

71 dB

70 dB

アナログ入力帯域幅

3300 MHz

3300 MHz

3300 MHz

アーキテクチャ

フォールディング・
インターポレーション

フォールディング・
インターポレーション

フォールディング・
インターポレーション

リファレンス・
モード

内部

内部

内部

動作温度範囲

-40 ℃~+85 ℃

-40 ℃~+85 ℃

-40 ℃~+85 ℃

ピン/パッケージ

68VQFN

68VQFN

68VQFN


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