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日本TI、InstaSPIN-FOCマイコン・ローンチパッドおよびモーター・ドライバ・ブースタパックを発表 手のひらに載る低価格の三相モーター開発キットを提供

高効率、高性能のセンサレスFOC(ベクトル制御)モーター設計向けの『C2000』InstaSPIN-FOCローンチパッド、および『DRV8301』 モーター・ドライバ・ブースタパックで、より手軽で安価なモーター開発を実現

2013年11月08日

SCJ-13-101                                                                                               
2013年11月8日

日本テキサス・インスツルメンツは、TI マイコン・ローンチパッド 評価キットに、新しい『C2000™ 』InstaSPIN-FOC™ ローンチパッド および『DRV8301』モーター・ドライバ・ブースタパック プラグイン・モジュールを追加し、完全動作のセンサレス・モーター制御システムを合計66ドル(参考価格)で供給すると発表しました。これまでのセンサレスのモーター制御は複雑で、コスト、開発期間および、実アプリケーション上の制約の問題から、製品開発を断念せざるを得ない状況が少なくありませんでした。TIの InstaSPIN-FOC テクノロジは、マスクROMに中核となるソフトウェア・センサ・アルゴリズム群を内蔵し、すべてのレベルの設計者向けに、システムの複雑さを緩和するほか、あらゆるタイプの三相同期または非同期モーターの同定、調整および効率的な設計を数分で提供し、設計期間の短縮に役立ちます。InstaSPIN-FOC テクノロジを内蔵したPiccolo『F28027F』マイコンをボード上に搭載した、参考価格17ドルの新規『C2000』 InstaSPIN-FOC ローンチパッドを用いることで、モーター制御の開発の導入における障害を大幅に削減します。

全機能を搭載したモーター・キットを合計価格66ドルで提供
ローンチパッド・シリーズに接続互換のある、単価(参考価格)49ドルの『DRV8301』モーター・ドライバ・ブースタパック・プラグイン・モジュールは、6V~24V、最大14Aのモーター・アプリケーション向けの低電圧で中規模な電流出力を提供する堅牢なモーター制御ソリューションを構成するとともに、より高電力のシステムの開発のための、低価格の試作および評価ツールとしても使用できます。この『DRV8301』ブースタパックは、『C2000』InstaSPIN-FOCローンチパッド向けに設計されたモーター・ドライバ・ブースタパックであり、三相モーター制御を使った製品の開発に役立つ低価格のオプションを提供します。設計者は、これらのローンチパッドとブースタパックを組み合わせて購入することで、モーター制御に必要なハードウェアと、完備されたハードウェア設計ファイル、デバッグ機能、GUIインターフェイスをはじめとした、TIのInstaSPIN-FOCテクノロジの独自を組み合わせてテストや実験を行うことができ、家電製品のモーター、ファンおよびポンプなどの製品開発を手軽に開始できます。
 

C2000InstaSPIN-FOCローンチパッドの主な特長と利点

  • リアルタイム・デバッグ機能を搭載した、低価格の絶縁JTAGエミュレータを搭載し、InstaSPIN-FOC搭載のPiccoloマイコンのほとんどの入出力ピンへのアクセスが可能
  • 低価格、48ピン・パッケージ、64KBのフラッシュ搭載、InstaSPIN-FOCテクノロジを内部に搭載したオンボードの『F28027F』Piccoloマイコンを使うことで、同期型(BLDC、SPMおよびIPM)および非同期(ACI)のすべてのタイプの三相センサレス・モーターの同定および調整を数分で実現、コストの削減および設計期間の短縮を提供
  • ソフトウェア開発を手軽に開始できる、TIのCode Composer Studio™ 統合開発環境(IDE)の無償バージョンを提供
  • MotorWare™ ソフトウェアによって、新しいモーター制御ライブラリ(モジュール群、ドライバ群、コード例、解説資料)を使って、InstaSPIN-FOCテクノロジ搭載の各種アプリケーションの全機能の迅速な評価および開発を手軽に実現。MotorWareソフトウェアは、最新のオブジェクト指向のC言語および、APIベースのコーディング手法を提供。また、モーターの同定、各種のモーター変数の保存、トルク制御、速度コントローラの調整、動作中の抵抗値のモニタ、界磁制御、空間ベクトル変調、およびPowerWarp™ ソリューションなどの、InstaSPIN-FOCの豊富な機能の理解を深める、12種類を超えるラボ・ベースの演習プロジェクトを提供
  • 電流および電圧の結果を解析し、使用条件全体に渡って、高い信頼性と堅牢性でモーターの磁束、角度、速度およびトルクを推定するFAST™ オブザーバ・アルゴリズムを搭載し、メカ式のエンコーダに近い性能を提供、ほぼすべてのトルクおよび速度のアプリケーションにおいて、メカ式の回転センサが不要

『DRV8301』ブースタパック主な特長と利点

  • 『DRV8301』ブースタパックを『C2000』InstaSPINローンチパッドと組み合わせることで、完全動作する三相モーターのセンサレス制御ソリューションを提供
  • 小さな基板面積に、プリドライバ、複数のパワーMOSFET、および電流センス・アンプをはじめとした、三相モーターで必要な駆動ステージ一式を搭載
  • 6V~24V、最大14Aの三相インバータ回路を使い、各種のモーター駆動システムの実験が可能
  • ドライブ・ステージには保護機能が完備され、シリアル・インターフェイス経由で故障リポートを提供
  • NexFET™ パワーMOSFET テクノロジ で、より高いシステム効率および、優れた放熱特性を実現
  • ユーザーにて回路および基板レイアウトの設計に再使用できるよう、すべてのハードウェア設計ファイルを提供

価格および供給について
現在、新しい『C2000』 InstaSPIN-FOCローンチパッド開発キット(『LAUNCHXL-F28027F』) は単価(参考価格)17ドルで供給中です。また『DRV8301』ブースタパック・プラグイン・モジュール(『BOOSTXL-DRV8301』)は同49ドルで供給中です。先に発表された、『DRV8301-69M-KIT』『DRV8312-69M-KIT』、および『TMDSHVMTRINSPIN』の各InstaSPIN-FOC搭載キットは、異なるインバータの電力範囲、異なる品種のPiccoloマイコン製品および、『DRV83xx』モーター・ドライバ製品に対応します。InstaSPIN-FOC搭載のPiccolo 『F2802xF』マイコン製品の少量受注時の単価(参考価格)は4ドルより、また『DRV8301』は同2.50ドルより、また『CSD18533Q5A』 NexFET MOSFET製品は、同0.63ドルより設定されています。

TIマイコンを支えるイノベーション
TIは、業界をリードするプロセス技術、独自のシステム構成、IP、専門技術を生かし、20年以上にわたり革新的なマイコン製品を提供し続けています。『MSP430™』超低消費電力マイコン、『C2000™』リアルタイム・マイコン、Tiva™ ARM®マイコンならびに、ヘラクレス(Hercules™)セーフティARMマイコンなど充実したマイコン製品を揃えています。さらにデザイン・ネットワーク・パートナー各社のツール、ソフトウェアやワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションおよび技術サポートで、顧客各社の製品の市場投入までの時間短縮に貢献します。

TIのモーター・ソリューション
TIは、モーターの駆動/制御 の分野での長い技術開発の歴史、アナログとマイコンの広範な製品ポートフォリオ、包括的なツール、ソフトウェア、サポート体制を活かし、高い電力効率、信頼性、コスト効率を特長とするモーター・ソリューションを提供しています。こうしたTIの包括的なソリューションにより、お客様は、ACインダクション・モーター(ACIM)、ブラシ付きDCモーター、ブラシレスDCモーター(BLDC)、永久磁石同期モーター(PMSM)、ステッピング・モーターなど、あらゆる種類のモーターに関し、迅速な回転制御設定が可能になります。

※InstaSPIN、C2000、PiccoloおよびMotorWareはTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。