SCJ-13-052

2013年5月30日

日本テキサス・インスツルメンツは、サンプル・レートが250MSPSで、業界最高速の4チャネル内蔵14ビットA/Dコンバータを発表しました。新製品の『ADS4449』高集積A/Dコンバータは、極めて小さな実装面積が求められるMIMO（複数入力/出力）基地局、軍需用誘導装置や、高密度実装の求められるAESA（電子走査アクティブ・アレー）やその他のフェーズドアレー・レーダーなどで、最大125MHzの瞬時帯域幅のレシーバ・システムを実現します。製品の詳細と評価モジュールのご注文についてはhttp://www.tij.co.jp/ads4449-pr-jp をご覧ください。

システム設計でますます重要な課題となっているのが、ダイナミック・レンジ向上とノイズ・レベル低減を実現すると同時に、リモート無線装置やAESAレーダー・システムへの搭載アンテナ数を増やし、必要となる受信チェーンを組み込んでいくことです。『ADS4449』はサンプル・レートが250MSPSで、業界最高の性能を提供する4チャネルA/Dコンバータであり、既存の4チャネルA/Dコンバータと比較して、SNR（信号-雑音比）を4dB、SFDR（スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ）を8dB改善します。4個の14ビット250MSPS A/Dコンバータを単一パッケージに内蔵しており、基板面積の低減、ダイナミック特性と信号帯域幅の向上を実現しながら、消費電力とコストを削減します。

『ADS4449』 の主な特長

• 基板面積の低減: 4チャネルを10mm角パッケージに内蔵し、2チャネルA/Dコンバータと比較して38%の小型化を実現。超小サイズで最大125MHzの瞬時帯域幅をサポートするレシーバ・システムを実現
• 最高の性能: 250MSPS時に69dBのSNRと86dBcのSFDRを実現し、マクロ/分散型アンテナ基地局向けに、3G、4G、MC-GSM対応の4チャネル・レシーバを実現
• 低消費電力: 消費電力 はわずか365mW/チャネルで、高集積機器の消費電力を低減
• 輸出対応のピン互換オプション:  オプション製品の『ADS58H40』 と『ADS58H43』 は、11ビット、250MSPS のIF（中間周波数）と、SNRBoost^3G+ テクノロジーの帯域幅が最大90MHzで、帯域内SNRが 70.5dBのDPD（デジタル・プリディストーション）フィードバック機能を提供
• 4チャネルのレシーバ・ソリューション: TIの4チャネル内蔵『LMH6522』DVGA（デジタル可変ゲイン・アンプ）、4出力の『TRF3765』広帯域 PLL/VCO 、『LMK04800』クロック・ジッタ・クリーナ との組み合わせにより、ダイナミック・レンジを31dB改善し、低位相ノイズ、サイズ低減を可能にする業界最小の4チャネルIF レシーバを実現

ツールとサポート

 『ADS4449』の評価モジュール『ADS4449EVM』を、単価（参考価格）599ドルで提供中です。IBISモデルも供給中です。この評価モジュールは、『TSW1400EVM』データ・キャプチャ・カード と『TSW1405EVM』パターン・キャプチャ・カードと互換です。またTIでは、迅速な評価のために、低ノイズの信号、クロック、電源を提供する『HSDC-SEK-10』高速データ・コンバータ・システム評価キットも供給中です。

供給と価格

現在、『ADS4449』、『ADS58H40』、『ADS58H43』は、10mm角のBGAパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価（参考価格）は『ADS4449』が199.85ドル、『ADS58H40』が168.95ドル、『ADS54H43』が139.13ドルです。

国際マイクロウェーブ・シンポジウムに出展

TIは、米国ワシントン州シアトルで6月4日から6日に開催されるIMS（国際マイクロウェーブ・シンポジウム）で、ワイヤレス基地局、防衛用電子システムから試験/計測機器まで、広帯域受信/送信アプリケーション向けの最新の高性能データ・コンバータ、アンプ、モジュレータ、PLL/VCO、クロック・ジッタ・クリーナなどの展示（ブース#2615）を行います。詳細はwww.ti.com/ims2013-pr をご覧ください。

『ADS4449』、『ADS58H40』、『ADS58H43』 の特性表

TIの 高速データ・コンバータ 製品ラインナップに関する情報は、こちらよりご参照ください。

• TI eStoreから『ADS4449EVM』のご注文
• 『ADS4449』のデータシートのダウンロード

※　すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。