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日本TI、コンシューマ・エレクトロニクスや スマート・ホームの環境発電向けに 超低消費電力の電源コンバータを発表

モバイル・アクセサリ製品やワイヤレス・センサ製品において太陽光、温度差発電、 磁力、振動などの微小エネルギーの管理機能を実現する小型の電源IC製品

2013年04月12日

SCJ-13-007

2013年4月12日

日本テキサス・インスツルメンツは、「最小限の微小電力による動作を実現したい」というご要望に応えて、最終機器が使用できるハーベスト・エネルギー(環境発電エネルギー)を、競合製品と比較して最大70%増加させる、業界で最も低消費電力の降圧型DC/DCコンバータ『TPS62736』を発表しました。この超低消費電力の電源回路は、ワイヤレス・センサ・ネットワーク、モニタリング・システム、煙感知器、ウェアラブルの医療用機器やモバイル・アクセサリ製品などをはじめとする各種アプリケーションに、電池を使用しない電源供給を実現します。

TIのパワー・マネージメント製品担当でシニア・バイスプレジデントのサミ・キリエーキ(Sami Kiriaki)は次のように述べています。「電池の充電が永久に不要な煙感知器を想像してみてください。TIは、μWからmWレベルの微小電力を管理し、周囲の環境からエネルギーを抽出する、非常に低動作電流で高電力効率の回路を開発し続けています。この新製品は、従来の電池動作システムでは不可能だった複数の機能を提供します」

業界で最も低消費電力のDC/DCコンバータ

『TPS62736』 DC/DC コンバータは10μA~50mAの出力電流範囲で高い電力変換効率を提供すると同時に、350nAのアクティブ時電流および20nAのスタンバイ時電流を提供します。この新型コンバータは15μAを超える出力電流において90%を超える電力変換効率を提供します。『TPS62736』は、薄膜電池、通常の電池またはスーパー・キャパシタなどの電源電圧を降圧し、1.3V~5Vの範囲でプログラマブルの出力電圧を提供します。

エネルギー・ハーベスト設計を実現

TIの革新的な電源管理、センサおよびマイコン(MCU)製品は、周囲の環境から抽出したエネルギーを最大限の効率と最小限の消費電力に最適化することで、低消費電力機器の設計を、より高いレベルへ移行します。TIは2011年に、低照度の単一セルの太陽電池、または低温度差の温度差発電からの回路動作を実現する、静止時電流330nAの『bq25504』 昇圧型充電ICを発表しました。

さらに、TIでは独自のWolverine(ウルヴァリン)テクノロジー・プラットフォームをベースにした『MSP430FR59xx』マイコン のサンプルも供給しています。これらのFRAMベースの新しいマイコン製品は、リアルタイム・クロックモード時に360nA、アクティブ時には100 uA/MHzの低消費電流および、6.5 usと高速のウェイクアップ・タイム、ならびに高精度ペリフェラル動作モードなどの特長を備えています。開発各社は、『MSP430FR59xx』を使うことで、ワイヤレス・センシング、環境発電、スマート・グリッド、ビル・オートメーションおよびセキュリティなどの幅広いアプリケーションにおいて、柔軟性、性能および電池動作時間の延長を実現できます。

供給、パッケージおよび価格について

『TPS62736』は、3.5mm x 3.5mmのQFNパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.00ドルです。特定顧客向けに評価モジュールも供給中です。

 

TPS62736』の特性表

項目

TPS62736

スイッチング周波数

2000 kHz

安定化出力数

1

静止電流 Iq (typ)

350 nA

入力電圧範囲 Vin

2 V ~ 5.5 V

出力電流 Iout (max)

0.05 A

出力電圧範囲Vout

1.3 V ~ 5 V

制御方式

降圧型

ピン/パッケージ

QFN

動作温度範囲

-40 ℃ ~ +85℃

1,000個受注時の単価(参考価格)

2.00ドルより

TIの電源製品ポートフォリオに関する情報は、こちらからも参照できます。

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