SCJ-13-026

2013年3月26日

日本テキサス・インスツルメンツは、標準の表面実装パッケージで15Aの電流定格に対応し、電力損失を業界最小レベルに抑えたスマート・バイパス・ダイオードを発表しました。新製品の『SM74611』 は、太陽光発電パネルの用途において、従来のショットキー・ダイオードを使ったジャンクション・ボックスと比較して電力損失を80%、ジャンクション・ボックス内の動作温度を50℃低減します。『SM74611』のデモ・ビデオ（英語）はhttp://www.ti.com/sm74611-prv でご覧いただけます。

太陽光発電パネルへの光が何らかの要因によって遮られた場合、『SM74611』アクティブ・ダイオードは、ストリング電流に対し抵抗値の低いバイ パスのパスとなり、パネルの損傷につながるホット・スポットの発生を抑止します。こうしたパネルの保護機能に加え、効率向上によりパネルの信頼性を高める と同時に、発熱を抑えることによりジャンクション・ボックスとヒートシンクの小型化が可能になります。

Kostal Industrial Electronics のPVコネクティング・システムズ担当セールス・ディレクタのヨーグ・シュミット氏（Jörg Schmidt）は「ジャンクション・ボックスに対する安全基準が強化されている中、最新の高効率太陽光発電モジュールの大電流化も進んでおり、従来の ショットキー・バイパス・ダイオード方式では、ジャンクション・ボックス自体のサイズを大きくしない限り、発熱への対応が困難になっています」と述べ、さ らに「当社のSAMKOジャンクション・ボックス製品の場合、TIの『SM74611』スマート・バイパス・ダイオードにより、物理的なサイズを変更せず に、定格電流値を10Aから13Aへと高めることが可能になりました」と述べています。

『SM74611』は、太陽光発電用マイクロインバータ向け『UCD3138』 デジタル・パワー・コントローラ、『SM72441』 MPPT（最大電力点追従）コントローラ、『SM72295』 フルブリッジ・ドライバなどで構成されるTIの太陽光発電向け製品ファミリに新たに追加された製品です。TIの太陽光発電向けソリューションの詳細は、http://www.tij.co.jp/solar-pr-jp から参照できます。

『SM74611』スマート・バイパス・ダイオードの特長

· ショットキー・ダイオード方式と比較して、電力損失を80% 低減し、ジャンクション・ボックス内の周囲温度を50℃低減。これにより、既存のジャンクション・ボックスでは定格電流値の増加を可能にするとともに、新 規のジャンクション・ボックスの場合には定格電流値の増加とボックスのサイズの低減を同時に実現

· アバランシェ効果なしで、最大15Aの電流に対応

· 順方向と逆方向動作のいずれの場合にもリーク電流を低減し、従来のショットキー・ダイオード方式の太陽光発電アレイと比較し、発電量を向上

· D2PAKパッケージにより、そのまま従来の表面実装ショットキー・ダイオードの代替が可能

供給、パッケージ、価格

『SM74611』スマート・バイパス・ダイオードは量産出荷中で、TIおよび販売特約店から提供されます。パッケージは10.2 ×9 ×4.5 mmの 2端子D2PAK で、1,000個受注時の単価（参考価格）は1.50ドルです。

『SM74611』の特性表

TIの太陽光発電向け製品に関する情報は、こちらからも参照できます。

· 『SM74611』スマート・バイパス・ダイオードのサンプルと評価モジュールのご注文: http://www.tij.co.jp/sm74611-pr-jp

· TIの太陽光発電向け製品の詳細: http://www.tij.co.jp/solar-pr-jp

· TIの WEBENCH^® Power Designerオンライン設計支援ツールによる包括的な電源回路設計: http://www.tij.co.jp/webenchpwr-pr-jp

· TIの PowerLab™リファレンス・デザイン・ライブラリから、電源リファレンス・デザインをダウンロード: http://www.tij.co.jp/powerlab-pr-jp

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