2013年02月12日
SCJ-13-012
2013年2月12日
日本テキサス・インスツルメンツは、消費電力がクラス最小の8チャネル、100MSPS、12ビット A/Dコ ンバータを発表しました。新製品の『ADS5295』は、チャネルあたり消費電力が80mW未満で、チャネル密度の高い機器向けに基板の発熱と電力損失の 低減を可能にします。『ADS5295』は、一般的に使用されるデジタル機能をTI独自のデジタル処理ブロックに集積し、狭帯域アプリケーション向けに SNR(信号-雑音比)の向上、高調波の除去、出力データレートの低減を実現します。また、超音波、セキュリティ用X線検査、NDT(非破壊試験)装置な ど、多チャネル数を使うフェーズ・アレー・アーキテクチャ・システムに使用できます。製品の詳細、サンプル、評価モジュールのご注文については、http://www.tij.co.jp/ads5295-pr-jp から参照できます。
『ADS5295』 の主な特長
· チャネルあたり消費電力が最小で低ノイズ: サンプリング・レート 100MSPS、8チャネル内蔵で、消費電力をわずか80mW/チャネルに抑えており、実装密度の高い機器で、電力損失を増加させずにチャネルの追加が可能。さらに、SNR が71dBFSと低ノイズを実現
· システムのコストと複雑さを低減: 高集積デジタル処理ブロックには、低周波ノイズ抑圧モード、複数のデジタル・フィルタ・オプション、LVDS出力ピンのプログラマブル・マッピング機能な ど、通常使用されるデジタル機能を内蔵。それにより、FPGAのコスト低減とLVDS出力回路の簡素化を実現し、プリント基板の層数と原材料コストを削減
· インターフェイス配線数を低減: チャネルあたり1本または2本のLVDSピンからのデータ出力により、インターフェイスの配線数を削減。それにより、2線式インターフェイスを実現し、シリアル・データレートとFPGAコストを低減
ツールとサポート
『ADS5295』を多様な条件で試験できる『ADS5295EVM』 評価モジュールを、単価(参考価格)299ドルで供給中です。またプリント基板のシグナル・インテグリティ検証のためのIBIS modelも供給中です。
供給とパッケージ
『ADS5295』 は80ピンHTQFPパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は70ドルです。
画像処理向けの最適なアナログ製品と製品ラインアップ
『ADS5295』は、14ビット『ADS5294』 、12ビット『ADS5292』 などで構成される『ADS529x』ファミリに新たに追加された製品です。2つの製品は8チャネル内蔵で、サンプリング・レートが80MSPS、SNR性能が各77dBFS、72dBFSです。
医療用/産業用の画像処理システム向けに最適なTIのアナログ製品ラインアップは、こちらからも参照できます。
『ADS5295』ほかの特性表
項目 |
ADS5295 |
ADS5292 |
ADS5294 |
A/Dコンバータの分解能 |
12 ビット |
12 ビット |
14 ビット |
サンプリング・レート(max) |
100 MSPS |
80 MSPS |
80 MSPS |
入力チャネル数 |
8 |
8 |
8 |
SNR |
70.7 dB |
71.5 dB |
75.5 dB |
消費電力 (typ) |
640 mW |
376 mW |
464 mW |
インターフェイス |
シリアル LVDS |
パラレル LVDS |
パラレル LVDS |
アナログ電源電圧範囲AV/DD |
1.8 V |
1.8 V |
1.8 V |
デジタル電源電圧範囲DV/DD |
1.8 V |
1.8 V |
1.8 V |
変換方式 |
パイプライン型 |
パイプライン型 |
パイプライン型 |
差動入力電圧範囲 |
2 Vpp |
2 Vpp |
2 Vpp |
リファレンス・モード |
内部/外部 |
内部/外部 |
内部/外部 |
入力帯域幅 |
500 MHz |
|
|
動作温度範囲 |
-40 ℃~+85 ℃ |
-40 ℃~+85 ℃ |
-40 ℃~+85 ℃ |
ピン/パッケージ |
80HTQFP |
80HTQFP |
80HTQFP |
1,000個受注時の単価 |
70ドルより |
55 ドルより |
75 ドルより |
『ADS5295』などのTI製品 に関する情報は、こちらからも参照できます。
· TI eStoreでの『ADS5295EVM』評価モジュールのご注文 (英語)
· 『ADS5295』のデータシートのダウンロード (英語)
· TIの超音波アプリケーション向け製品ラインアップに関しては、インタラクティブな超音波システム・ブロック図 を参照
· TIのHealthTechガイドのダウンロード (英語)
ヘルスケア、フィットネス、医療用画像処理機器向けのTI HealthTechコンポーネント
TI HealthTech は21世紀、あるいは、その先の未来を視野に入れながら、医療機器企業によるヘルスケアの革新と、ヘルスケア、フィットネス、医療用画像処理機器の品質と 利便性向上への取り組みをサポートしています。ビルディング・ブロックから半導体ソリューションに至るまでの包括的なアナログと組込みプロセッシング製品 ラインアップ、システムに対する知見、グローバルなサポート・インフラ、先進的なプロセス技術、医療業界との連携を活かし、TI Health Techはより柔軟性や信頼性に優れ、価格が手頃で入手しやすい革新的なヘルスケア、フィットネス、医療用画像処理機器の開発を可能にするソリューション を、医療関連のお客様のために提供しています。ワイヤレス通信、コンシューマ・エレクトロニクス、車載、航空宇宙などのさまざまな市場でTIが培ってきた 経験は、ヘルスケア市場で求められる品質と信頼性を高い水準で維持しながら、速度、精度、エネルギー効率、サイズの面でより優れた製品の設計を可能にしま す。詳細はhttp://www.tij.co.jp/healthtech をご覧ください。
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