2013年01月23日
CORPPR-13-001
2013年1月23日(米国時間2013年1月22日)抄訳
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長 兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は22日、2012年第4四半期および2012年度の業績を発表しました。主な内容は次の通りです。
TIの2012年第4四半期売上高は2,979百万ドルとなりました。前期(2012年第3四半期)比で12パーセント減、前年同期(2011年第4四半期)比では13パーセント減となりました。受注額は2,720百万ドルで、前年同期比5パーセント減、前期比16パーセント減となりました。
需要が低迷するなかで、生産リードタイムが短縮され、顧客も新たな発注については慎重なことから、今後の需要見通しは限定的なものとなっています。とはいえ、顧客および特約店の在庫が減少していること、粗利益率の増加や経費削減により、業績を維持していることなど良い点もあります。
現在の経済状況下にあって、TIの戦略は高いフリーキャッシュフローと株主への高配当を生み出しています。これは堅実な成長と高い利益率を、低い設備投資でもたらすアナログおよび組み込みプロセッシング部門の売上が相対的に増加していることに因ります。フリーキャッシュフローはまた、過去数年にわたる生産部門の戦略的買収の成果であり、将来の成長を支えるために充分な生産能力を持つことによって、売上増を達成しつつ、設備投資を抑えることが可能になります。
第4四半期における2011年のナショナル・セミコンダクター社買収関連費用は8,800万ドルで、主に無形資産減価償却が含まれています。再編成およびその他費用には、ワイヤレス事業部門の再編成費用3億5,100万ドル、および旧工場閉鎖関連費用1,200万ドルが含まれています。
粗利益は、前年同期比で、売上減および工場の稼働率低下関連コストにより、減少となりました。これらは、製造コスト減および主にナショナル・セミコンダクター社買収関連在庫の適正評価による前年同期の一時的な費用1億300万ドルにより、一部相殺されました。前期比の粗利益も減少しました。前期の売上には2011年の東日本大震災関連の事業中断保険給付の6,000万ドルが含まれています。
営業利益は、再編成費用増および粗利益減が買収関連費用・経費の削減を相殺してしまったために、前年同期比で、減少しました。前期比でも、主にワイヤレス事業部門再編成費用や前期には日本の年金制度変更による利益があったこと、および粗利益の減少により、営業利益は減少となりました。
TIの2012年度売上高は12,825百万ドルで、前年比7パーセント減となりました。営業利益は、主に粗利益の減少および経費の増加により、減少しました。粗利益は、売上減により、減少しました。経費は、シリコン・バレー・アナログ事業部を含んだために、増加となりました。
特別費用および収入を含めた一般的会計原則に基づいた業績は、以下の通りです。
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*一般会計原則に基づかない; 営業活動によるキャッシュフローから設備投資を除く
2012年度のアナログ製品の売上高は、主にシリコン・バレー・アナログ事業部の売上を含んだために、増加となりました。汎用向け高性能アナログ製品の売上は減少し、特定用途向けアナログおよびロジック製品の売上は、ほぼ横ばいとなりました。
2012年度の組込みプロセッシングの売上高は、主に通信インフラ用アプリケーション製品の売上減、および汎用向け製品の売上減により、減少となりました。車載用アプリケーション製品の売上は増加しました。
2012年度のワイヤレス製品の売上高は、主にベースバンド製品の撤退により、減少しました。コネクティビティ製品も減少し、OMAP製品の売上も、小幅ながら、減少しました。
2012年度のその他製品の売上高は、主に供給契約の完了およびDLP製品の売上減により、減少となりました。グラフ電卓およびロイヤリティの売上も減少しました。カスタムASIC製品の売上は増加しました。
TIの各製品分野の売上高は以下の通りです。
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アナログ:(特定用途向けアナログおよびロジック製品、パワー・マネージメント製品、汎用向け高性能アナログ製品、シリコン・バレー・アナログ事業部製品を含む)
· 2012年第4四半期のアナログ製品の売上高は、シリコン・バレー・アナログ事業部および汎用向け高性能アナログ製品の売上減により、前年同期比で、減少となりました。パワー・マネージメント製品の売上は増加しましたが、特定用途向けアナログ製品およびロジック製品の売上は、ほぼ横ばいとなりました。
· 前期比での売上は、すべての製品にわたって減少しました。
· 営業利益は、経費の減少が粗利益減を相殺して余りある結果となり、前年同期比増となりました。
組込みプロセッシング:(多様な市場で販売されるデジタル・シグナル・プロセッサおよび汎用向けマイコン製品、通信インフラおよび車載用アプリケーションに特化した製品を含む)
· 2012年第4四半期の組込みプロセッシング製品の売上高は、主に通信インフラ用アプリケーション製品の売上増により、前年同期比で、増加となりました。汎用向け製品および車載用アプリケーション製品の売上も増加しました。
· 前期比での売上は、すべての製品にわたって減少となりました。
· 営業利益は、主に経費削減および粗利益増により、前年同期比増となりました。前期比では、粗利益減により、減少しました。
ワイヤレス:(OMAP™アプリケーション・プロセッサ、コネクティビティ製品、ベースバンド製品を含む)
· 2012年第4四半期のワイヤレス製品の前年同期比売上高は、主にベースバンド製品の売上減により、前年同期比で、減少となりました。OMAP™アプリケーション製品およびコネクティビティ製品の売上も減少しました。
· 前期比の売上も、コネクティビティ製品の売上減により減少し、ベースバンド製品の売上増を相殺してしまいました。OMAP™アプリケーション製品の売上は、横ばいでした。
· 営業利益は、再編成およびその他の費用増、売上減により、前年同期比で、営業損失となりました。前期比の営業損失は、再編成費用増のために拡大しました。
その他:(DLP®製品、カスタムASIC製品、グラフ電卓、ロイヤルティを含む)
· 2012年第4四半期のその他製品の売上高は、主に買収した工場関連の供給契約完了により、前年同期比で、減少となりました。DLP製品の売上は減少しましたが、ASIC製品およびロイヤルティの売上は増加しました。グラフ電卓の売上は、ほぼ同等でした。
· 前期比の売上も、主にグラフ電卓の季節的な売上減により、減少となりました。DLP製品およびカスタムASIC製品の売上も減少しましたが、ロイヤルティの売上は増加しました。前期の売上は、東日本大震災関連の一時的な保険給付を含んでいます。
· 営業利益は、主に買収関連経費の減少、再編成およびその他経費の削減により、前年同期比増となりました。前期比では、主に事業中断保険給付の減少を含む売上減の結果、粗利益減となり、減少となりました。前期の営業利益には、日本の年金制度変更関連の利益1億4,400万ドルが含まれていました。
TIは、2013年度第1四半期から、重点的戦略および新組織に合致したかたちでの決算報告に移行します。すでにスマートフォンおよび携帯端末タブレット製品用のワイヤレス製品の縮小を発表しました。スマートフォンやタブレット向けのワイヤレス製品は、「その他製品」の決算報告に組み入れられます。TIの戦略製品である組込みアプリケーションに対応するワイヤレス製品は、「組込みプロセッシング」に入ります。
英文のニュース・リリース(全文)については、TIのインターネットのホームページ(http://www.ti.com )(http://newscenter.ti.com )(www.ti.com/ir ) からご覧いただけます。