2012年10月30日
SCJ-12-105
2012年10月30日
日本テキサス・インスツルメンツは、比類ないノイズ、歪み、帯域幅特性を実現し、消費電流をわずか1.5mAに抑えたバイポーラ入力オーディオ用オペアンプの2つの新製品を発表しました。新製品の2チャネル『OPA1662』と4チャネル『OPA1664』は高い電力効率を特長としており、原音に忠実で、明瞭でクリーンなサウンド品質を提供するプロ/プロシューマ向け次世代オーディオ機器の開発を可能にします。新製品は、USBとFireWireオーディオ・システム、アナログ/デジタル・ミキサ、ポータブル録音システムなど、最高のノイズ特性と低消費電力を必要とするアプリケーション向けに開発されました。製品の詳細とサンプルのご注文については、http://www.tij.co.jp/opa166x-pr-jp から参照できます。
· 最高のノイズ/歪み特性: ノイズ密度は3.3nV/√Hzと低く、さらに全高調波歪み+ノイズも1kHz時に0.00006%と極めて低いことから、性能をこれまで考えられなかったレベルに向上したオーディオ機器の設計を可能に
· 業界最小の消費電力: 静止電流がチャネルあたり1.5mAと低いことから、比類ないサウンド再生品質と、システムの消費電力低減を実現
· シグナル・インテグリティ(信号の整合性)を向上: 22MHzの広いゲイン帯域幅と17V/μsのスルーレートにより、より広い入力信号周波数範囲で、シグナル・インテグリティの向上と高速応答を実現
· 最も広い電源電圧範囲: 電源電圧範囲が±1.5V~±18Vまたは+3V~+36Vと広く、広い範囲の負荷で最高のダイナミック特性を実現
『OPA1662』あるいは『OPA1664』と、24ビット、192kHzの『PCM1792A』 ステレオ・オーディオD/Aコンバータとの組み合わせにより、オーディオ・シグナルパスの構築が可能になります。
ツールとサポート
『OPA1662』や『OPA1664』を使ったオーディオ機器の設計を迅速化する『OPAMPEVM』 ユニバーサル・オペアンプ評価モジュール(EVM)を、単価(参考価格)5ドルで供給中です。さらに、オペアンプによるフィルタ設計の実装に役立つActive Filter Designer ツールも用意しています。『OPA1662』 と『OPA1664』 のTINA-TI SPICE モデルとリファレンス・デザインも供給中です。
供給、パッケージ、価格
2チャネルの『OPA1662』 は、SO-8とMSOP-8パッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は0.95ドルです。4チャネルの『OPA1664』 は、SO-14とTSSOP-14パッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.45ドルです。
『OPA1662』と『OPA1664』の特性表
項目 |
OPA1662 |
OPA1664 |
内蔵チャネル数 |
2 |
4 |
電源電圧範囲 Vs |
±1.5 V ~ ±18 V、 +3 V ~ +36 V |
±1.5 V ~ ±18 V、 +3 V ~ +36 V |
チャネルあたり静止電流 Iq (max) |
1.8 mA |
1.8 mA |
ゲイン帯域幅 GBW (typ) |
22 MHz |
22 MHz |
スルーレート (typ) |
17 V/μs |
17 V/μs |
全高調波歪み+ノイズ(1kHz)(typ) |
0.00006 % |
0.00006% |
入力オフセット電圧Vio(25℃)(max) |
1.5 mV |
1.5 mV |
オフセット・ドリフト(typ) |
2 μV/℃ |
2 μV/℃ |
ノイズ密度 Vn (1kHz)(typ) |
3.3 nV/√Hz |
3.3 nV/√Hz |
入力バイアス電流 IIB (max) |
1200 nA |
1200 nA |
CMRR (min) |
106 dB |
106 dB |
レール・ツー・レール |
出力 |
出力 |
ピン/パッケージ |
8SOIC、8VSSOP |
14SOIC、14TSSOP |
動作温度範囲 |
-40 ℃ ~ +85℃ |
-40 ℃ ~ +85℃ |
1,000個受注時の単価(参考価格) |
0.95ドルより |
1.45ドルより |
TIのオーディオ用オペアンプ製品 に関する情報は、こちらからも参照できます。
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