2012年10月10日
SCJ-12-099
2012年10月10日
日本テキサス・インスツルメンツは、低価格のローパワーRFバリューラインSoC(システム・オン・チップ)製品に『CC2543』、『CC2544』 および『CC2545』の各SoC製品を追加したと発表しました。これらの新しいSoC製品は、マイコン(MCU)、32kBのフラッシュ、および1kBまたは2kBのRAMをワンチップに統合していることから、コンピュータの周辺機器、ゲーム機器、リモコンおよび玩具などの、低価格と実装効率の要件を持つコンシューマ・エレクトロニクス製品に最適です。これらのSoC製品は、汎用I/Oのピン数で区別されています。また『CC2544』は、USBドングル・アプリケーション向けにUSBインターフェイスを内蔵しています。
TIでは、各種の2.4 GHz帯アプリケーション向けに、包括的なハードウェア性能の検証プラットフォームおよびソフトウェアの開発環境を提供する『CC2543-CC2544DK』開発キットも発表しました。製品の詳細についてはwww.tij.co.jp/cc254x-pr-lp1-jpから参照できます。また、同一のベースボードを使い、Bluetooth® low energyの開発環境に拡張できるキットを単価(参考価格)99ドルで供給中です。
TIのワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションズ担当マーケティング責任者のアーリング・シーメンセン(Erling Simensen)は次のように述べています。「実績あるTIのSub-1GHzバリューライン製品を基に開発された2.4GHz帯 RFバリューラインSoC製品は、コンシューマ・エレクトロニクス・アプリケーション市場で求められる、コンパクトで高性能のRFテクノロジーを必要とする技術者に、各種ソリューションを提供します。高い統合レベルを提供する『CC2543』、『CC2544』および『CC2545』の各SoC製品を使うことで、各種のリモコン、キーボード、マウスその他、数多くのアプリケーションを、ワンチップ、1個の能動部品で設計できます」
『CC2543』、『CC2544』および『CC2545』の各SoC製品は、2Mbpsのデータ・レート、102dBのリンク・バジェット、およびスリープ・タイマ動作中のスリープ時電流が1μA未満など、数々の特長を提供します。これらのSoC製品は、汎用I/Oのピン数で区別され、特に『CC2544』は、USBインターフェイスを内蔵しています。また、『CC2500』および『CC2510』をベースとした各製品との間で無線通信の互換性を提供するとともに、超低消費電力のワイヤレス・アプリケーション向けに、バイパス・モードを備えた『TPS62730』 降圧型コンバータとも組み合わせて使用できます。また、開発各社はより大きなメモリ容量または、Bluetooth low energyのサポートにもアップグレードが可能です。このBluetooth low energyへのアップグレードは、Bluetooth low energyの各種アプリケーションをサポートする『CC2540/41』SoCへ簡単に切り換え可能なことで実現しました。『CC2543/44』および『CC2540/41』向けの開発キット(DK)は共通のベースボードおよび統合開発環境を使用しています。
『CC254x』2.4 GHzバリューラインSoC製品の特長と利点
特長 |
利点 |
データ・レート: • 2Mbps • パケット長 最大256 バイト • 短いRX/TX 切り換え時間 |
• 高い実効データ・レート、最大1.6Mbpsの持続可能 • 送信時間が短く、低消費電力を実現 |
リンク・バジェット: • 出力電力 +4dBm • 感度 -98dBm @ 250kbps • 感度 -90dBm @ 2Mbps |
• 最大102dB のリンク・バジェット • 小型アンテナで長距離の通信をサポート |
消費電力: • タイマ動作中のスリープ時電流 1uA未満 • 各電源モードの切り換え時間が高速 • 超低消費電力ワイヤレス・アプリケーション向けにバイパス・モードを備えた『TPS62730』 降圧型コンバータとの間で互換性を提供 |
• アプリケーションによっては、数本の単3電池で数年の動作時間を実現 |
低コスト設計: • マイコン、RF回路、メモリ(32kBフラッシュおよび、1kBまたは2kBのRAM)を統合 、『CC2544』はUSBも内蔵 • 超低コストの水晶、少ない外付け部品点数、小型のプリント・アンテナ |
• 各種のコンシューマ・アプリケーションにおいてBOM(原材料)コストを削減
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柔軟なモデム: • 250kbps MSK、500kbps MSK • 250 kbps GFSK(周波数偏移160 kHz)、1 Mbit GFSK (周波数偏移160 kHz)、 2Mbit GFSK(周波数偏移320 kHz) |
• 『CC2500』および『CC2510』との間で無線通信の互換性を提供 • 市販の同種の製品との間でも無線通信の互換性を提供 |
供給および価格
現在、『CC254x』2.4GHz帯RFバリューライン製品は量産出荷中で、TIおよび販売特約から供給中 です。
10,000個受注時の単価(参考価格)は1.45ドルから設定されています。
パッケージはROHS指令に適合する5mm角の32ピンQFNです。『CC2543DK』および
『CC2544DK』の各開発キットは単価(参考価格)299ドルで、TI eStore および販売特約店から供給されます。
TIのローパワーRFおよびワイヤレス・コネクティビティ・ソリューション製品に関する情報は次からも参照できます。
· TIのサブ1GHzおよび2.4GHz RFバリューライン製品: www.tij.co.jp/cc254x-pr-lp1-jp
· TIのサブ1GHzパフォーマンスライン製品: www.tij.co.jp/cc254x-pr-lp2-jp
· TIのワイヤレス・コネクティビティ・セレクション・ガイド: www.tij.co.jp/cc254x-pr-lp3-jp