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日本TI、世界初のプログラマブル差動アンプ(PDA)を発表

ゲイン設定を可能にし、 全ゲイン範囲でノイズ特性と歪み特性を最適化

2012年09月25日

SCJ-12-088

2012年9月25日

日本テキサス・インスツルメンツは、世界初のプログラマブル差動アンプ(PDA)を発表しました。発表したのは帯域幅2.4GHz、1チャネルの『LMH6881』と、同2チャネルの『LMH6882』の2製品で、6dB~26dBのゲイン範囲でノイズ、歪み、帯域特性を最適化し、差動アンプ内蔵製品の回路設計を簡素化します。システム設計でのPDAの使用により、幅広いアプリケーションで柔軟性の向上のほか、設計時間、ソリューション・サイズ、BOMコストの大幅な低減を実現します。製品の詳細とご注文はhttp://www.tij.co.jp/lmh688x-pr-jp から参照できます。

『LMH6881』と『LMH6882』は、完全差動アンプ(FDA)とデジタル可変ゲイン・アンプ(DVGA)の2種類のアンプの利点を兼ね備えています。これにより、外付け抵抗の調整、アンプの交換、各ゲイン・ステージの再設定を行わずに、ゲインの簡単な変更が可能になります。また、従来のDVGA製品と比較して、全ゲイン範囲で、より均質なノイズ特性と歪み特性を提供します。プログラマブル・ゲイン制御機能により、ゲイン設定抵抗を不要にし、これに関連した特性の不一致による誤差を解消しており、医療、試験/計測、軍用、ワイヤレス通信、マイクロ波バックホール回線などの各種用途で、システムの堅牢性を向上します。ビデオはhttp://www.tij.co.jp/lmh688x-pr-v-jp から参照できます。

LMH6881 LMH6882 の主な特長

性能の最適化:全ゲイン範囲で優れたノイズ特性と歪み特性を維持。最高ゲイン(26dB)で100MHzの入力時に、9.7dBのノイズ指数、44dBmのOIP3(3次インターセプト・ポイント)特性、-100dBcのHD3(第3高調波歪み)特性を提供

使いやすさ:SPIバスまたは複数の専用ピンによるゲイン制御が可能で、外付け抵抗を不要に

最高の柔軟性: DC/AC結合と、シングルエンドから差動信号への変換をサポートし、バラン(不平衡-平行変換回路)を不要にしており、最小の外付け部品点数でも、DCから高周波までの動作を可能にする柔軟性を提供

2チャネル・ゲイン/位相のマッチング:『LMH6882』の場合、チャネル間のゲインマッチングは0.2dB、位相マッチングは1.5°で、広帯域ゼロIFとI/Qサンプリングのアプリケーションで優れたイメージ除去性能を提供

高性能A/Dコンバータを駆動:8ビット、1チャネルの『ADC083000』 、10ビット、2チャネルの『ADC10D1500』 、12ビット、2チャネルの『ADC12D1800RF』 、14ビット、1チャネルの『ADS4149』 などの高速A/Dコンバータを駆動

ツールとサポート

TIでは、『LMH6881』と『LMH6882』の回路設計を迅速化するさまざまなツールとサポートを提供しています。以下の評価モジュール、TINA-TI SPICEモデル、リファレンス・デザインはデバイスの評価とシステム開発を迅速化します。

『LMH6881』

TINA-TI SPICEモデル

『LMH6881EVAL』評価モジュール: 希望小売価格 149ドル(参考価格)

リファレンス・デザイン

『LMH6882』

TINA-TI SPICEモデル

『LMH6882EVAL』評価モジュール: 希望小売価格 199ドル(参考価格)

リファレンス・デザイン

パッケージ、価格および供給について

 『LMH6881』 1チャネルPDAは2.6mm角の24ピンQFNパッケージで供給中で、1,000個受注時の単価(参考価格)は3.71ドルです。『LMH6882』 2チャネル内蔵PDAは、4.6mm角の36ピンQFNパッケージで供給中で、1,000個受注時の単価(参考価格)は5.95ドルです。

LMH6881』および『LMH6882』の特性表

項目

LMH6881

LMH6882

電源電圧範囲 Vs

4.75 V 5.25 V

4.75 V 5.25 V

内蔵チャネル数

1

2

ゲイン設定範囲

6 dB 26 dB

6 dB 26 dB

ゲイン可変ステップ (typ)

0.25 dB

0.25 dB

帯域幅

2.4 GHz

2.4 GHz

ノイズ指数 (typ)

9.7 dB

9.7 dB

OIP3 (typ)

42 dBm

40 dBm

HD2 (typ)

-65 dBc

-65 dBc

HD3 (typ)

-74 dBc

-74 dBc

上記の入力周波数

200 MHz

200 MHz

チャネル間
ゲインマッチング(typ)

-

0.2 dB

チャネル間位相
マッチング(typ)

-

1.5°

消費電力(typ)

500 mW

500 mW

動作温度範囲

-40 ℃~ 85 ℃

-40 ℃~ 85 ℃

ピン・パッケージ

24WQFN    

36WQFN    

1,000個受注時の単価(参考価格)

3.71 ドル

5.95 ドル


TIのアンプ製品ラインナップに関する情報はこちらからも参照できます。

『LMH6881』のサンプル、SPICEモデル、EVMのご注文

『LMH6882』のサンプル、SPICEモデル、EVMのご注文

ポイント・ツー・ポイントのマイクロ波バックホール回線のシステム・ブロック図

リモート無線ユニットのシステム・ブロック図

軍用レーダー/ソナーのシステム・ブロック図

オシロスコープのシステム・ブロック図

超音波システムのブロック図

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