2012年09月06日
SCJ-11-083
2012年9月6日
日本テキサス・インスツルメンツは、低周波において業界最小のノイズ特性を提供する、高出力電流、超低ノイズのLDO(低ドロップアウト: 入出力電位差が低い)電圧レギュレータとして、『TPS7A4700』を発表しました。この新製品は、出力電流1AのLDOリニア・レギュレータであり、10Hz~100kHzの低周波領域において4.17μVrms未満の出力ノイズ特性を提供することから、通信、産業用、RF(高周波)、医療用などの幅広い高性能アプリケーションにおいて、高価で大きいフィルタ回路が不要になります。製品に関する情報は、http://www.tij.co.jp/tps7a4700-pr-jp から参照できます。
『TPS7A4700』LDOは、簡単なプリント基板の変更で、出力電圧を100mV単位で調整できます。このユニークな特長によって、高価な高精度の外付け帰還抵抗が不要になることから、既存のソリューションと比較して、基板実装面積の縮小および部品点数の削減を実現します。
また、8本の電圧設定ピンをグラウンドに接続または、オープン状態にすることで、出力電圧をI2CやPMBusなどのデジタル制御方式で設定できます。この方法の詳細については、http://www.tij.co.jp/tps7a7200-pran-jp のアプリケーション・ノート(英語)をご参照ください。
正負両極性の電圧レールが必要なシステム向けには、『TPS7A4700』と『TPS7A3301』 -36V/-1A出力LDOリニア・レギュレータを組み合わせて使用できます。ノイズに敏感なアプリケーション向けのLDOの選択については、紹介ビデオ(英語)をご覧ください。
TI のLDOレギュレータ製品の詳細については、http://www.tij.co.jp/ldo-pr-jp から参照できます。
『TPS7A4700』の主な特長と利点
・ 低周波領域において業界最小のノイズ特性を提供することから、幅広い高性能アプリケーションにおいて、高価で大きいフィルタ回路が不要
・ 広い帯域幅および、高いPSRR(電源リップル除去比)を提供することから、より高い周波数で動作するDC/DCコンバータのフィルタ回路の効率化を実現
・ 36Vと高い入力電圧定格を備えていることから、12Vおよび24Vの電源バスで動作するシステム内での使用が可能なほか、過渡的な高電圧に耐えるための十分な余裕を提供し、追加の高電圧抑圧回路が不要
・ 出力電圧を100mV単位で調整できることから、高価な外付け帰還抵抗が不要
供給、パッケージおよび価格について
『TPS7A4700』は量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは5mm角の20ピン QFN です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.10ドルです。
『TPS7A4700』および『TPS7A3301』の特性表
項目 |
TPS7A4700 |
TPS7A3301 |
入力電圧範囲 Vin |
3 V ~ 35 V |
-3 V ~ -36 V |
静止電流 Iq (typ) |
0.36 mA |
0.21 mA |
出力電流 (max) |
1 A |
1 A |
出力電圧範囲 Vout |
1.4 V ~ 18 V |
-1.18 V ~ -33V |
入出力電位差 Vdo @ 0.5 A (typ) |
216 mV |
290 mV |
出力ノイズ |
3.5 μVrms |
14 μVrms |
PSRR @ 100 kHz |
68 dB |
52 dB |
出力電圧精度 (定格値) |
±1 % |
±1.5 % |
ピン/パッケージ |
20ピンVQFN |
20ピンVQFN、7ピンTO-220 |
動作温度範囲 |
-40 ℃~+125 ℃ |
-40 ℃~+125 ℃ |
1,000個受注時の単価(参考価格) |
2.10 ドルより |
2.70 ドルより |
製品に関する情報はこちらからも参照できます。
・ 『TPS7A4700』のサンプルおよび評価モジュールのご注文: http://www.tij.co.jp/tps7a4700-pr-jp
・ TIのすべての LDOレギュレータ製品の詳細: http://www.tij.co.jp/ldo-pr-jp
・ TIの PowerLab™ リファレンス・デザイン・ライブラリのダウンロード: http://www.tij.co.jp/powerlab-pr-jp
※ PowerLabはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。