2012年07月31日
SCJ-12-074
2012年7月31日
日本テキサス・インスツルメンツは、業界最小の1.8Aブラシ付DCモーター・ドライバを発表し、低電圧動作の『DRV8x』モーター・ドライバ製品ファミリーのラインナップをさらに拡充しました。新製品の『DRV8837』は、競合製品と比較して75%もサイズが小さく、より小型でスマートな革新的システムの設計を可能にします。また、既存製品と比較して、RDS(ON)(内蔵の制御用FETの導通時ドレイン-ソース抵抗)を50%、さらにスリープ時の消費電流を75%低減し、電池動作や低電圧動作のモーション・コントロール・アプリケーションで電池動作時間の延長と熱特性の向上を実現します。製品に関する詳細およびご注文については http://www.tij.co.jp/drv8837-pr-jp をご参照ください。
『DRV8837』の特長と利点
· 電池動作時間を延長: 280mΩの低いRDS(ON)特性と、35nAの超低スリープ時電流により、玩具、ガス/水道検針用スマート・メーター、電子ロック、マイクロ・プリンタ、カメラなどの各種アプリケーションにおいて、熱特性の向上と電池動作時間の延長を実現
· 性能を向上: ロジック電源とモーター電源の分離により、電池動作アプリケーションの起動時と停止状態時の性能を向上
· 広い低動作電圧範囲: 1.8V~11Vの動作電圧範囲により、最大で6個直列のアルカリ電池または、2個直列のLi-ion電池パックのアプリケーションをサポート
· 基板実装面積を低減: 2mm角と小型のWSONパッケージにより、小型でスマートな設計を実現
· 先進オンチップ保護機能: 過電流、過熱、貫通電流および電圧低下ロックアウトなどの保護機能により、システムの信頼性向上と設計の複雑さの低減を実現
ツール群およびサポート
現在、『DRV8837EVM』評価モジュールを参考価格25ドルで供給中です。特長は以下の通りです。
· 速度/スリープ/方向制御機能搭載
· 評価および電源供給を簡素化する Micro-USB接続端子
· 『MSP430』マイコン(MCU)搭載により、『DRV8837』の性能をフルに評価可能なほか、外付けMCU使用時のフレキシビリティを向上
· 重要な制御/テスト・ポイントへのアクセスが容易
パッケージ、供給および価格について
『DRV8837』は量産出荷中で、2mm角の8ピンWSONパッケージで供給されます。1,000個受注時の単価(参考価格)は0.45ドルより設定されています。
『DRV8x』モーター・ドライバ製品ファミリーの特長
『DRV8x』モーター・ドライバ製品ファミリーは、ゲート・ドライブ回路、MOSFET、保護回路、電流レギュレーション回路など、モーター・システムに必要とされる多くの機能ブロックを統合しています。これにより、プリンタ、セキュリティ・カメラ、ファン、ポンプ、バルブ、電動工具、繊維機械、電子ロック、コンシューマ・エレクトロニクスなどの各種携帯機器や通常電源駆動機器に使用される、さまざまなタイプのステッピング・モーター、ブラシ付モーターおよびブラシレス・モーターの駆動を容易にします。
TIのモーター駆動/制御ソリューション
モーター駆動と制御技術で定評ある歴史を持つTIは、アナログとマイコンの分野で広範な製品ラインナップを確立しています。さらに、ツール、ソフトウェアおよびサポート体制も包括的に整えており、効率的で信頼性が高く、コスト効率の高いモーター・ソリューションを提供しています。これにより、ACインダクション(ACIM)、ブラシ付DC、ブラシレスDC(BLDC)、PMSM、ステッピングなどのさまざまなタイプのモーターの迅速な駆動を実現する高性能ソリューションの利用が可能になります。
『DRV8837』の特性表
項目 |
DRV8837 |
入力電圧範囲Vs |
1.8 V ~ 11 V |
ピーク出力電流 Ipeak |
1.8 A |
内蔵フルブリッジ数 |
1 |
RDS(ON) (HS側+LS側) |
280 mΩ |
制御インターフェイス |
PWM |
その他の特長 |
ロジック電源とモーター電源を分離、35nAのスリープ時電流 |
動作温度範囲 |
-40 ℃~+85 ℃ |
ピン/パッケージ |
8WSON |
1,000個受注時の単価 |
0.45 ドルより |
製品に関する情報は以下からも参照できます。
· 『DRV8837』のサンプルのご注文: http://www.tij.co.jp/drv8837-pr-jp
· 『DRV8x』モーター・ドライバ製品の全製品ラインナップ: http://www.tij.co.jp/drv8x-pr-jp
· モーター駆動/制御製品のセレクション・ガイド、トレーニング、ビデオ、アプリケーション・ノートおよびブロック図: http://www.tij.co.jp/motor-pr-jp
※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。