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日本TI、ウェアラブル・デバイス市場の成長をサポートする次世代Bluetooth low energy向けアプリケーション・ソフトウェアを発表

最先端のマスタ/スレーブ切換機能がワンチップ構成でペリフェラルおよびセントラルの両方の動作モードをサポートする製品の設計を実現

2012年07月25日

SCJ-12-072
2012年7月25日

日本テキサス・インスツルメンツは、Bluetooth v4.0リリースを基にした最新のBluetooth® low energy向けアプリケーション・ソフトウェアとして、BLE-Stack 1.2を発表しました。BLE-Stack 1.2は、ウェアラブル・デバイスをはじめとしたBluetooth SmartおよびBluetooth Smart Ready対応製品の成長をさらに促進するように設計されました。このウェアラブル・デバイス市場は、製造各社がBluetooth v4.0対応のスマートフォンおよびタブレット製品の増加の利点を活用し、急成長しています。最新のTI BLE-Stackには、それぞれに関連したサンプル・アプリケーション付き14種類のプロファイル群のサポートが含まれていることから、Bluetooth low energy標準規格に準拠したセンサ・デバイスを迅速に開発できます。TI BLE-Stack 1.2はTI『CC254x』Bluetooth low energy SoC(システム・オン・チップ)を使用するすべての顧客向けに、ロイヤリティ無償で供給されます。BLE-Stack、『CC254x』SoCファミリーおよび開発キットの詳細については、http://www.tij.co.jp/ble-pr をご参照ください。

TI BLE-Stack 1.2は、進歩したマスタ/スレーブ切換機能、より高いスタック設定機能および、ソフトウェアによる消費電力の最適化を提供することから、ワンチップ構成で低消費電力かつ、Bluetooth Smartの各機能をサポートする製品の設計を実現できます。さらに、TIのBLE-Stackの新しいマスタ/スレーブ切換機能によって、各アプリケーションはマスタとスレーブの両モードを簡単に切換可能となることから、『CC254x』SoCは両モードを異なる接続タイミングでサポートできるようになります。例えば、『CC254x』で構成されたBluetooth Smartスポーツウォッチ(ペリフェラル・デバイス)は、Bluetooth Smart Readyスマートフォン(セントラル・デバイス)に接続可能です。その後、このスポーツウォッチをセントラル・デバイス・モードに切換えて、その他の心拍計や血圧センサなどのペリフェラル・デバイスからデータを収集することも可能です。

Recon InstrumentsのCTOであるハミッド・アブトラ氏(Hamid Abdollahi)は次のように述べています。「TIの『CC2540Bluetooth low energy SoCを用いることによって、当社のMOD Live HUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)のリアルタイム・ユーザー体験を向上させることができました。ユーザーは、スキー用のゴーグル内に取り付けられたHUDをAndroid対応のスマートフォンに接続し、電話をかけた人のID、SMSのほか、スマートフォンをポケットに入れたままで音楽のプレイリストなどを、直接見ることができます。また電池動作時間の心配もありません」

TIのセンサ・アプリケーション向けBluetooth low energyデバイスはまさにワンチップによる統合ソリューションです。『CC254x』SoCファミリーをTIのプロトコル・スタック、プロファイル・ソフトウェアおよびサンプル・アプリケーション群と組み合わせることで、より高い柔軟性とコスト効率で、シングル・モードBluetooth low energyソリューションを構成できます。TIのソリューションとともに、広範囲の開発ツール群、技術資料、リファレンス・デザインおよびアプリケーションの専門知識が供給されることから、各種のBluetooth low energyアプリケーションの設計の簡素化および市場投入時間の短縮を実現します。

TIのワイヤレス・コネクティビティ部門、プロダクト・マーケティング責任者のシド・ショー(Sid Shaw)は次のように述べています。「TIでは、マスタとスレーブの両モードの切換が可能なデバイスを実現することで、Bluetooth low energy対応のスマートフォンおよびタブレットの増加の利点を活用して、ウェアラブル・デバイスおよびセンサベース・デバイスの成長を促進しています。このことは、エンドユーザーにとって、使いやすく、電池動作時間が長く、よりコンパクトなポータブル・デバイスをはじめとした、よりスムースなBluetooth 体験を意味します」

TI BLE-Stack 1.2 Bluetooth low energyアプリケーション・ソフトウェアの主な特長と利点

特長

利点

  • TI『CC254x』Bluetooth low energy SoCを使用中のすべての顧客向けに、ロイヤリティ無償で供給
  • 関連のサンプル・アプリケーション付き14種類のプロファイル群をサポート
  • 各種のシングル・モードBluetooth low energy
    アプリケーションを早期に実現
  • Bluetooth Smart ReadyおよびBluetooth Smartの
    各デバイスにおいて、マスタおよびスレーブのトポロジ切換機能を提供
  • Bluetooth Smart および Smart Readyの両モードを異なる接続タイミングで切換可能な、柔軟性を備えたアプリケーションを実現
  • Bluetooth low energyのセントラルおよびペリフェラルの各動作モードを、最大3本の同時接続でサポート
  • セントラル・モードに設定した場合、『CC254x』SoCは最大3本の接続を同時にサポート可能。例えばセントラル・モードの健康機器を、心拍計、血圧センサおよび体温計に同時に接続可能
  • ソフトウェアによる消費電力の最適化を提供、平均消費電流を8%低減
  • スタック構成の設定が可能であることから、フラッシュおよびRAMメモリを節約
  • シリアルおよびUSBからのブートローダをサポート、 再設定が容易
  • 外付けマイコン(MCU)が不要
  • ワンチップ構成のBluetooth low energyセントラル・アプリケーション向けにGAPセントラル・ロール・プロファイルを提供
  • TI 『TPS62730』降圧型コンバータを統合済みの
    リファレンス・デザインおよび開発キットを供給、CR2032ボタン電池からの消費電流を最大20%低減

低消費電力、小型のアプリケーション向けの開発フレームワークを提供

 

  • 複数の接続、暗号化、ペアリングおよびボンディングなどのサポートを含むBTool を供給
  • Bluetooth low energyのペリフェラル・アプリケーションの検証向けの無償ツール
  • Bluetooth SIGの認証取得済、相互動作性を検証済み
  • TIのモバイル・デバイス向けのBlueLinkTM 7.0 (『BL6450』)、WiLinkTM 6.0 (『WL127x』) およびWiLink 7.0 (『WL128x』) デュアル・モードBluetooth ソリューションとの間で、包括的な試験を実施済
  • TIは完全に検証され堅牢なBluetooth low energyのエコシステムを供給(デュアルモード-シングルモード間)

 

 

ツール群、供給、パッケージおよび価格について

現在、BLE-Stack 1.2 Bluetooth low energyソフトウェア・スタックは、TI『CC254x』Bluetooth low energy SoC製品ファミリーを使用中のすべての顧客向けに、ロイヤリティ無償で供給中です。『CC2540DK-MINI』『CC2540DK』 および『CC2541EMK』 の各開発キットはTI e-store から、それぞれ参考価格99ドル、299ドルおよび99ドルで供給中です。


製品に関する情報はこちらからも参照できます。

 

TIのモバイル・コネクティビティ製品ポートフォリオについて

TIは、業界で最も包括的で十分に実績のあるローパワー・ワイヤレス・コネクティビティ向けソリューションのポートフォリオを供給しています。TIは12種類を超えるテクノロジーに関する専門能力を持っていることから、顧客各社のあらゆるアプリケーションに最適なワイヤレス・コネクティビティを確実に提供します。TIでは、包括的な製品ポートフォリオのほかに、顧客各社および開発各社がワイヤレス・コネクティビティ製品をより迅速かつ容易に市場投入するために必要なサポートおよびツール群を供給しています。TIのサポートする各種テクノロジー、包括的な製品ポートフォリオおよび使用例などについてはTIのワイヤレス・コネクティビティ・ポータルをご参照ください。

※ BlueLinkおよびWiLinkはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。