SCJ-12-070
2012年7月20日

日本テキサス・インスツルメンツは、KeyStoneマルチコア・アーキテクチャ搭載の『TMS320C665x』DSP（デジタル・シグナル・プロセッサ）向けの評価モジュール（EVM）として、『TMDSEVM6657L』および『TMDSEVM6657LE』の2品種を出荷開始いたします。開発各社はこれらのEVMを使うことで、『TMS320C6654』、『TMS320C6655』および『TMS320C6657』などのTIの最新のプロセッサ搭載の製品開発を迅速に開始できます。固定小数点および浮動小数点の両方の演算機能を備えているTI『C665x』マルチコア・プロセッサ製品は、高性能なリアルタイム処理を低消費電力および、より小さな基板実装面積で実現しており、ミッション・クリティカル、産業用オートメーション、テスター・計測、組込みビジョン、イメージング、ビデオ監視、医療用および、業務用オーディオ/ビデオ機器をはじめとした幅広い市場要件に、より効率的に対応できます。製品に関する情報はhttp://www.tij.co.jp/multicore から参照できます。

TIのマルチコア・プロセッサ ビジネスマネージャーのラメシュ・クマー（Ramesh Kumar）は次のように述べています。「当社では、開発各社において、マルチコア・プロセッサのプログラミングをより容易に、より使いやすくすることを目標としてきました。新しい『C665x』EVMを低価格で供給することで、より小型、ポータブルの製品へのKeyStoneマルチコア・アーキテクチャ製品の搭載を促進し、低消費電力と高性能を融合させたマルチコアの利点を、より広範囲な最終製品で活用できるようにします」

今回発表された『TMDSEVM6657L』は単価349ドル（参考価格）、また『TMDSEVM6657LE』は同549ドルで供給されます。これらのEVMには無償のMCSDK（マルチコア・ソフトウェア開発キット）、CCS（Code Composer Studio^TM） IDE（統合開発環境）および、アプリケーション/デモ・コードが含まれていることから、プログラマは新しいプラットフォームに素早く慣熟できます。『TMDSEVM6657L』EVMには、組込みの『XDS100』エミュレータが含まれます。また『TMDSEVM6657LE』EVMには、より高速のエミュレータである『XDS560V2』が含まれていることから、より迅速なプログラムのロードと使いやすさを提供します。

高い実装効率および電力効率と同時に高性能を提供するTI『C665x』プロセッサの10,000個受注時の単価は30ドル未満（参考価格）から設定されています。『C665x』DSPの低消費電力および、21mm角の小型パッケージは、ポータビリティ、モビリティおよび、電池やインターフェイス経由による低電力エネルギー源からの電源供給を可能にし、画期的な製品の開発を促進します。『C6657』は2個の1.25 GHz DSPコアで構成され、最高80 GMACSおよび40 GFLOPSの演算性能を提供します。『C6655』および『C6654』の各シングルコア ソリューションは、それぞれ、最高40 GMACS/20 GFLOPSおよび、最高27.2 GMACS/13.6 GFLOPSの演算性能を提供します。『C6657』、『C6655』および『C6654』の各製品の通常の動作条件における消費電力は、それぞれ3.5W、2.5W、2Wです。また、『C665x』DSP製品は、大容量メモリおよび広帯域、高効率の外部メモリ コントローラを内蔵していることから、高性能、ポータブルの各種アプリケーションに最適です。

TI KeyStoneマルチコア・アーキテクチャについて
TI KeyStoneマルチコア・アーキテクチャは、真のマルチコアへの技術革新を実現したプラットフォームであり、堅牢で高性能かつ低消費電力のマルチコア・デバイス群で構成されています。飛躍的な性能を持つKeyStoneアーキテクチャは、現在の『TMS320C66x』DSP製品より採用されています。KeyStoneは、他のあらゆるマルチコア・アーキテクチャとは異なり、マルチコアを構成する各コアの処理性能を最大限に発揮させることができます。KeyStoneアーキテクチャを採用している製品は、ワイヤレス基地局、ミッション・クリティカル、テストおよびオートメーション、医療用イメージングおよびハイエンドのコンピューティングをはじめとした高性能市場向けに最適化されています。TI KeuSytone マルチコア・アーキテクチャの詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/multicore をご参照ください。

製品に関する情報はこちらからも参照できます。

TI『C665x』product bulletinおよびwhite paperを参照

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