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ニュースリリース

日本TI、生体認証のシステム開発を容易にする 新しい信号処理ソフトウェアおよび開発キットを発表

指紋認識および顔検出を必要とする分野向けに、 組込み解析機能を提供する拡張性の高い開発プラットフォーム

2012年06月11日

SCJ-12-062

6月11日

日本テキサス・インスツルメンツは、指紋認識および顔検出をはじめとした各種リアルタイム解析の分野向けに、高度なセキュリティのための生体情報の検出および解析システムを実現する『TMS320C6748 DSP development kit』(『TMS320C6748』 DSP開発キット)を発表しました。この『C6748』DSP開発キットは、オーディオおよび通信をはじめとした多くのデジタル信号処理分野においても最適です。さらに、『C6748』 DSP開発キットは、C6748 SYS/BIOS Software Development Kit (SDK)(『C6748』 SYS/BIOSソフトウェア開発キット)をロード済みの状態で供給されます。この拡張性のある開発キットは、低価格な195ドル(参考価格)で利用でき、浮動小数点および固定小数点を扱える『C6748』DSP上で、迅速かつ容易な開発を実現します。

DSPコードの作成と最適化を容易に

TIの新しい『C6748』 SYS/BIOS SDKは、各種の生体認証の分野向けに、指紋認識および顔検出をはじめとした数種類のデモンストレーションを含んでおり、『C674x』DSP製品でのリアルタイム分析アプリケーションの開発とその実行を容易にします。また、このSDKには、最新のSYS/BIOSリアルタイム・カーネルのほか、コンパクトでオペレーティング・システムに依存しないソフトウェア・ライブラリ群およびユーティリティ群を提供するC6748 StarterWareソフトウェア・パッケージ、Code Generation Tools(GCC)および、TIの『C674x』DSP製品のリアルタイム処理能力を表示するDSP core performance benchmarksなどが含まれます。『C6748』 SYS/BIOS SDKを使うことで、開発各社は、10分以内にデモンストレーションを実行するとともに、 1時間以内に各種DSPアプリケーションの作成を開始できます。『C6748』 DSP開発キットには、SDKのほかに、Code Composer Studio™ 統合開発環境(IDE)v5.1も含まれています。

ハードウェアの開発および拡張を簡素化

TIの『C6748』DSP開発キットは、各種のリアルタイムDSPアプリケーションでハードウェア開発を容易かつ迅速にします。ボードの回路図および設計ファイル群は、無償でダウンロードおよび複製が可能で、設計の負担を軽減します。コネクティビティおよびストレージのための様々な標準インターフェイスによって、開発各社はオーディオ、ビデオおよびその他の信号を容易にボード上へ引き込むことができます。さらに、拡張ヘッダを備えていることから、Leopard Imagingのcamera boardおよびLCD画面をはじめとしたディスプレイおよびユーザー・インターフェイス技術などを追加し、機能を拡張できます。

製品ポートフォリオの拡張を容易にするソフトウェアの互換性

TIの拡張性のあるプラットフォームは、性能、消費電力、ペリフェラルおよび価格の多様な選択肢を利用でき、開発各社自身も様々な製品ポートフォリオを構築することができます。TIの『C6748』 DSP開発キットは、『C6748』、『C6746』および『C6742』のDSP製品においてソフトウェアおよびピン配置の互換性があり、その他の『TMS320C6000™』 DSP製品 との間でもソフトウェアの互換性があります。さらに、開発各社はソフトウェアおよびピン接続の互換性を備えたOMAP-L138およびOMAP-L132 DSP + ARM9™プロセッサ製品へ移行し、Linuxをはじめとしたハイ・レベル・オペレーティング・システムのほか、産業用制御、医療診断および通信をはじめとした各分野向けの制御およびネットワーキングなどの機能を追加できます。

価格と供給について

現在、TIの『C6748 DSP development kit 』は低価格な195ドル(参考価格)で利用できます。C6748 StarterWareソフトウェア・パッケージには、C6748 SYS/BIOS SDKがロード済の状態で供給されます。開発各社は、TI.comからの一括ダウンロードまたは、別途、StarterWareソフトウェア・パッケージのダウンロードによって、SDKを入手できます。浮動小数点および固定小数点の『C674x ファミリーのDSP』は、10,000個受注時の単価(参考価格)5ドル未満からの設定で供給中です。

また、『OMAP-L138 DSP + ARM9 development kit』(『OMAP-L138 DSP+ARM9 開発キット)は単価(参考価格)195ドルで供給中です。このキットは、新しいLinux SDKでも利用できます。この無償で供給されるLinux SDKを使うことで、開発各社はコードの作成を1時間以内に開始できます。

両方のキットにはCode Composer Studio IDE v5.1 が付属されていて、495ドルの価格でライセンス使用も可能です。

TIでは開発向けの全機能を搭載した『OMAP-L138/C6748 評価モジュール』(EVM)も、単価(参考価格)1,050ドルで供給中です。

スマートな製品を実現するTI製品

TIの組込みにおける解析技術は、組込みシステムの処理能力と高度な人間の感覚を融合することで、情報解析および高度な判断を行うシステムを実現します。TIでは、組込みシステムにおいて、スマートな(知的機能を備えた)解析を統合したリアルタイム処理システム・ソリューションを豊富な製品ポートフォリオとして提供します。TIの顧客各社は、これらのソリューションを使うことで、世界をよりスマートに、より安全に、そしてより楽しくするオートモーティブ・ビジョン、ビデオ・セキュリティ、生体認証および高度な産業用アプリケーションなどを開発しています。

製品に関する情報はこちらからも参照できます。

TIの『C6748』 DSP向けパワー・ソリューションを参照

Code Composer StudioおよびTMS320C6000はTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。