2012年05月24日
SCJ-12-055
5月23日
日本テキサス・インスツルメンツは、タブレット端末、電子書籍端末、ノートPC、携帯型ディスプレイ・モニタ製品において、業界で最も高い画面解像度を提供しながら、電池動作を長時間で実現できる低消費電力のFPD-Linkシリアライザ、『DS90C187』を発表しました。『DS90C187』は、業界最高の185MHzのピクセル・クロックレートをサポートする2チャネル内蔵LVDSシリアライザであり、リフレッシュレート30HzのWQXGAおよび、同60HzのQXGAのLCDパネルをサポートします。市場で最も性能が近い製品は、174MHzのクロックレートでWUXGAまでの解像度しかサポートできません。さらに『DS90C187』は、1080p WUXGAの画面解像度のサポート時に消費電力がわずか90mWで、製品の電池動作の長時間化を可能にします。製品に関する情報およびサンプルのご注文は、http://www.tij.co.jp/ds90c187-pr-jp をご参照ください。
FPD-LinkはLCDパネル製品のためのオリジナルのLVDSインターフェイス規格であり、TI FlatLink製品との間で相互接続が可能です。FPD-Linkはビデオデータをディスプレイ・パネルに伝送するため、3本以上の差動信号と1本のクロック信号を使用します。LVDSは、中型ディスプレイ・パネル製品に最も広く採用されているインターフェイスであり、ソフトウェアの負担がないことから、生産立ち上げ時に市場投入時間の短縮を実現します。最近まで、タブレット製品のディスプレイの解像度はシングルレーン(1チャネル)のLVDSインターフェイスで対応可能でしたが、パネルのサイズおよび解像度の拡大に伴い、2チャネル内蔵のLVDSインターフェイスが急増しています。
『DS90C187』の主な特長と利点
1チャネル内蔵FPD-Linkシリアライザ『DS90C185』は、『DS90C187』に追加された製品です。『DS90C185』は6mm角のパッケージで供給されており、最大でリフレッシュレート60HzのSXGA+(1400×1050ピクセル)、24ビットRGBカラーの解像度をサポートし、消費電力は50mWです。『DS90C187』および『DS90C185』は、モバイル・コンピューティング製品の設計者がグラフィクス・プロセッサおよびディスプレイ・パネルを選択する場合に、業界で最も広範囲のオプションの組合せを提供します。これらのシリアライザ製品は、プロセッサとLCDディスプレイとの間のブリッジ機能を提供するほか、高解像度ビデオの提供のためTI のスマート・マルチコア TI OMAPTMアプリケーション・プロセッサ製品と組み合わせて使用できます。
供給、パッケージおよび価格について
『DS90C187』(92ピンQFNパッケージ)と『DS90C185』(48ピンQFNパッケージ)は量産出荷中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は『DS90C187』が3.95ドル、『DS90C185』が2.50ドルです。
『DS90C187』および『DS90C185』の特性表
項目 |
DS90C187 |
DS90C185 |
パラレル入力信号数 |
53 |
28 |
データスループット |
696 MB/s |
367 MB/s |
シリアルデータ送信サブチャネル数 |
8 |
4 |
伝送信号レベル |
LVDS |
LVDS |
ドライバ負荷 |
100 Ω |
100 Ω |
電源電圧 |
1.8 V |
1.8 V |
ドライバ伝搬 遅延時間 tpd |
100 ns |
100 ns |
電源電流 Icc |
40 mA |
28 mA |
対応ピクセル・クロック周波数 |
25 - 105 MHz、50 - 185 MHz |
25 - 105 MHz |
推奨動作温度範囲 |
-10 ℃~+70 ℃ |
-10 ℃~+70 ℃ |
ピン/パッケージ |
92QFN、92WQFN |
48QFN、48WQFN |
1,000個受注時の単価(参考価格) |
3.95 ドルより |
2.50 ドルより |
製品に関する情報は、以下からも参照できます。
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