2012年05月23日
SCJ-12-054
5月22日
日本テキサス・インスツルメンツは、TIサイトからダウンロード可能な TINA-TI SPICE モデル を付属した逐次比較レジスタ(SAR)型の12ビット、1MSPS、8チャネル内蔵 A/Dコンバータとして、『ADS8028』を発表しました。このSPICEモデルを使うことで、業界で初めて、システム設計において、ソフトウェアによるアナログ・シグナル・チェーン全体のシミュレーションおよび特性の検証を実現できます。高集積度の『ADS8028』は、低ドリフトの電圧リファレンスを内蔵しているほか、広い外部アナログ電圧リファレンス範囲、広いアナログおよびデジタル電源電圧範囲および、温度センサの内蔵などの特長を備えています。製品に関する情報およびサンプルのご注文は、http://www.tij.co.jp/ads8028-pr-jp をご参照ください。
これまで、設計者がSAR A/Dコンバータのシミュレーション、モデリングおよび検証を行うためには、A/Dコンバータ回路をハードウェアで近似する必要があり、時間とリソースの投資が必要でした。TIのすべての新型SAR A/DコンバータでTINA-TI SPICEモデルのダウンロードが可能で、A/Dコンバータの駆動回路の全特性を検証可能となることから、製品開発の迅速化に役立ちます。
『ADS8028』の主な特長と利点
ツール群およびサポート
TIでは、TINA-TI SPICE モデル のほか、プリント基板の信号のインテグリティ要件の検証に役立つIBIS モデルも供給しています。『ADS8028』A/Dコンバータの迅速な評価に役立つ『ADS8028EVM-PDK』は、単価(参考価格)199ドルで供給中です。
供給、パッケージおよび価格について
『ADS8028』は量産出荷中で、4mm角のQFNパッケージで供給されます。1,000個受注時の単価(参考価格)は3.25ドルです。
『ADS8028』の特性表
項目 |
ADS8028 |
分解能 |
12 ビット |
サンプリングレート(max) |
1000000 SPS |
入力チャネル数 |
8 |
インターフェイス |
シリアルSPI |
積分非直線性 INL (max) |
± 1 LSB |
SNR |
72 dB |
SINAD |
71 dB |
入力電圧範囲 |
リファレンス電圧または5.25V |
リファレンス・モード |
内部、外部 |
アーキテクチャ |
SAR型 |
アナログ電源電圧範囲 AV/DD |
2.8 V ~ 5.25 V |
デジタル電源電圧範囲 DV/DD |
1.65 V ~ 5.25 V |
動作温度範囲 |
-40℃~125℃ |
ピン/パッケージ |
20QFN |
1,000個受注時の単価(参考価格) |
3.25 ドル |
製品に関する情報はこちらからも参照できます。
※ TINA-TIおよびWEBENCHはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。