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ニュースリリース

TIと6WIND、TI KeyStone IIマルチコア・プロセッサに最適化したパケット・プロセッシング・ソフトウェアを発表

2012年03月23日

6WINDGateソフトウェアにより短縮される モバイル・クラウド・ネットワーク・インフラストラクチャ製品開発

SCJ-12-032

2012年3月23日

テキサス・インスツルメンツとソフトウェア・ディファインド・ネットワーク(*注)市場をリードする6WINDの両社は、6WIND社6WINDGateTMソフトウェア製品をTIの 最新製品である28nmプロセスKeyStone IIマルチコア・プロセッサでサポートすると発表しました。必要な機能を網羅し、統合可能なパケット・プロセッシング・ソフトウェア群である6WINDGateにより、様々な状況で開発されていた各種プロトコルの統合作業および最適化作業が不要となりました。そしてTI製品を用いることにより、高性能で、ソフトウェアによる柔軟性を持つ、高い電源効率・コスト効率の通信プラットフォームをモバイルおよびクラウド インフラストラクチャ装置向けに容易に開発することが可能となりました。

*注 ソフトウェア・ディファインド・ネットワーク: 柔軟性、顧客向けのQoS(サービス品質)、通信効率、コスト効率などの向上を目的に、ルーティングや帯域などのネットワーク制御を、従来よりもソフトウェアに重点を置いた手法で実現するネットワーク方式

製品に関する情報はこちらからも参照できます。

6WINDGateソフトウェアは、高性能ネットワーク装置開発で直面問題 - 性能、スケーラビリティ、ソフトウェア互換性および市場投入への期間短縮など数多くの困難を解決する実績あるソリューションです。6WINDGateには、TI KeyStone IIマルチコア プロセッサの最高性能を引き出すよう最適化されたフルセットのコントロール・プレーン・モジュール群、高性能ネットワーク スタックおよび様々なデータ・プレーン・プロトコル群が含まれています。6WINDGate Fast Pathアーキテクチャの採用で、既存のアプリケーション ソフトウェアをTI KeyStone IIアーキテクチャ上のネットワーク コプロセッサに短期間および標準OS APIとの完全互換性を保ちながら取り込むことが可能となり、最終製品の市場投入時間短縮とスケジュールリスクを軽減できます。

6WINDのCEOであるエリック・カルマス氏(Eric Carmès)は次のように述べています。「6WINDGateは、ネットワーク帯域、スケーラビリティおよびQoSなどの重要な機能に対応していることから、複数の主要な通信装置メーカーに採用され現在では全世界のLTEネットワークの3分の2に展開されています。当社が最近発表した6WINDGate Cloud Edition製品は、これらの利点をクラウド・インフラストラクチャまで拡大するものです。TIと当社は緊密に協働し、6WINDGateをKeyStone IIマルチコア アーキテクチャ 用に最適化しました。TI製品上で高性能なソフトウェア ソリューションを提供できます」

TIのマルチコア・プロセッサ担当ビジネス責任者のラメシュ・クマー(Ramesh Kumar)は次のように述べています。「当社では、KeyStone IIマルチコア アーキテクチャの性能を引き出す方法を常に求めています。KeyStone IIは最高の性能、柔軟性および電力効率を備えたマルチコア アーキテクチャです。当社と6WINDの協働により、お客様へ高性能な装置を短期間で容易に開発するソフトウェアを用意することができました。」

高いスケーラビリティを持つTIのKeyStone IIアーキテクチャには、『TMS320C66x』デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)コアおよび、キャッシュ・コヒーレンシを持つクワッドARM® CortexTM-A15の複数クラスターサポートが含まれ、最高32個のDSPおよびRISCコアの組合せで構成されています。またTeraNet、Multicore NavigatorおよびMulticore Shared Memory Controller(MSMC)などのSoCを構成する部分の性能強化も含まれ、ARM RISCコア、DSPコアおよび強化されたアクセラレータ群を含むすべての処理能力を最大限に活用できます。KeyStone IIアーキテクチャでのRISC処理はARM Cortex-A15クラスターを加える事で大幅に強化されており、従来のRISCコアと比較して半分の消費電力で、超高性能を提供します。

供給について

KeyStoneマルチコア アーキテクチャへの6WINDGateのサポートは、2012年後半より開始の予定です。

TIのKeyStoneマルチコア アーキテクチャについて

TI KeyStoneマルチコア アーキテクチャは真のマルチコアへの技術革新を実現したプラットフォームであり、堅牢で高性能かつ低消費電力のマルチコア デバイス群で構成されています。飛躍的な性能を持つKeyStoneアーキテクチャは、現在の『TMS320C66x』DSP製品より採用されています。KeyStoneは他のあらゆるマルチコア アーキテクチャとは異なり、マルチコアを構成する各コアの処理性能を最大限に発揮させることができます。KeyStoneアーキテクチャを採用している製品は、ワイヤレス基地局、ミッション・クリティカル、テストおよびオートメーション、医療用イメージングおよびハイエンドのコンピューティングをはじめとした高性能市場向けに最適化されています。

6WINDについて

ソフトウェア・ディファインド・ネットワーク市場をリードする6WINDは、費用対効果の高いマルチコア プロセッサ向けに、スケーラブル、高性能そして低遅延のネットワークソフトウェアを供給するとともに、帯域、QoSおよびセキュリティをはじめとしたネットワーク サービスを収益事業化するNetwork-as-a-Serviceの能力を実現することで、モバイルおよびクラウド インフラストラクチャを変容します。同社の6WINDGateTMソフトウェアにより、ネットワーク オペレータ、サービス プロバイダ、システム インテグレータおよびネットワーク装置開発各社が競争力を持続することができます。6WINDはフランス、パリ近郊に本拠を置く株式非公開企業で、米国のカリフォルニア州マウンテンビュー、韓国のソウル、中国の北京などに拠点があります。

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。