2011年12月15日
SCJ-11-106
2011年12月15日
日本テキサス・インスツルメンツは、±275Vまでの高い同相モード電圧が要求される各種アプリケーション向けに、業界最高の精度を提供する差動アンプとして『INA149』を発表しました。この新製品は、クラス最高のクラス最高のCMRR(同相モード除去比)特性である100dB(代表値)を提供し、市場の同種の製品と比較して、総合的な計測精度を2倍に向上するほか、業界で初めて125℃までの過酷な高温環境において、CMRR性能90dB(最小値)を実現した差動アンプでもあります。『INA149』は、市場の同種の製品と比較して、初期ゲイン誤差を33%低減すると同時に、2倍のスルーレートを提供いたします。これにより、応答時間の短縮および、総合的なシステム性能を向上させます。
製品に関する情報はこちらからも参照できます。
TIのハイパフォーマンス・アナログ部門担当でシニア・バイスプレジデントのスティーブ・アンダーソン(Steve Anderson)は次のように述べています。「『INA149』は、産業用の微小な差動信号の計測機器の設計において、業界で最も高い精度を提供することから、顧客各社は、より高性能で、より高精度の製品を実現できます。さらに、このデバイスは高い同相モード電圧が要求される各種アプリケーションにおいて、複数のアイソレータや電源を不要にします。このことは、部品点数の削減、信頼性の向上およびシステム設計の簡素化に役立ちます」
『INA149』は、高電圧電流センスのほか、光電池、通信、電気自動車および代替エネルギー製品などの電池セルの電圧モニタをはじめとした、様々な高同相モード電圧のアプリケーションに最適です。
『INA149』の主な特長と利点
開発ツール群およびサポートについて
TIでは、『INA149』搭載製品の迅速な開発をサポートする『INA149EVM』評価モジュールを、参考価格49ドルで供給中です。また、デバイス性能のシミュレーションのためのTINA-TI SPICEモデルも供給中です。
供給、パッケージおよび価格について
『INA149』は、4.9mm×6mmのSOICパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.70ドルです。
『INA149』ほかの特性表
項目 |
||||
内蔵チャネル数 |
1 |
1 |
1 |
1 |
電圧ゲイン V/V |
1 |
1 ~ 500 |
1 |
1 |
入力オフセット(max) |
±1000 μV |
±5000 μV |
±5000 μV |
±1000 μV |
入力オフセット・ドリフト (max) |
±20 μV/℃ |
±100 μV/℃ |
±100 μV/℃ |
±10 μV/℃ |
CMRR (min) |
86 dB |
76 dB |
70 dB |
90 dB |
小信号帯域幅(typ) |
0.2 MHz |
0.5 MHz |
0.1 MHz |
0.5 MHz |
電源電圧範囲 Vs |
10 V ~ 36 V |
2.76 V ~ 36 V |
2.7 V ~ 36 V |
4 V ~ 36 V |
静止電流(typ) |
±1.5 mA |
±0.6 mA |
±0.6 mA |
±0.775 mA |
スルーレート(typ) |
2.6 V/μs |
0.45 V/μs |
1 V/μs |
2.2 V/μs |
入力同相モード電圧 (min) |
±200 V |
±100 V |
±200 V |
±275 V |
ゲイン誤差(typ) |
0.02 % |
0.1 % |
0.075 % |
0.005 % |
ゲイン・ドリフト(max) |
10 ppm/℃ |
1 ppm/℃ |
3 ppm/℃ |
10 ppm/℃ |
非直線性(max) |
0.001 %FSR |
0.01 %FSR |
0.002 %FSR |
0.001 %FSR |
動作温度範囲 |
-40 ℃~ +85 ℃ |
-40 ℃~ +85 ℃ |
-55℃~ +125 ℃ |
-40℃~ +125 ℃ |
ピン/パッケージ |
8PDIP、8SOIC |
8SOIC |
8SOIC |
8SOIC |
1,000個受注時の単価(参考価格) |
2.7 ドルより |
1.7 ドルより |
2.1 ドルより |
2.7 ドルより |
※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。