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ニュースリリース

日本TI、マルチスピーカ型ポータブル製品のオーディオ音場設計を簡素化するスペイシャル・アレイICを発表

2011年11月15日

シアター品質の臨場感あふれるサウンドを提供する 構成変更可能スペイシャル・プロセッサ

SCJ-11-096

2011年11月15日

日本テキサス・インスツルメンツは、ノートPC、タブレット端末、サウンド・バー、サウンド・ドッキング・ステーションなどのマルチスピーカ型ポータブル製品のスペイシャル・エンハンスト・オーディオ・システムの設計とプログラミングを簡素化するICを発表しました。ナショナル セミコンダクター製品の『LM48901』クワッドClass-Dスペイシャル・アレイは、スペースに制約のあるアプリケーションで臨場感あふれるオーディオ品質を実現するために、分散サウンド・プロセッシングとスピーカ・アレイ技術を採用した革新的なオーディオICファミリ製品の第一弾となる製品です。詳細情報およびサンプルの注文については、www.tij.co.jp/spatial-prjpをご覧ください。

例えば、魅力的な高品位映像を提供できるワイドスクリーンを採用したタブレット端末の場合、これまで複数のスピーカを非常に狭いスペースに配置していたため、音声の鮮明度と奥行きに制約が発生し、製品全体の魅力が低下する結果になっていました。複数のスピーカを近接して配置していることから、音場が狭くなってしまい、音声が複数のスピーカからではなく、まるで1個のスピーカから流れているように聞こえていました。『LM48901』とコンパニオン・ソフトウェア・ツールは、使いやすいオーディオ効果プログラミング機能により、2個から16個のスピーカを備えたタブレット端末からサウンド・バーに至るまで、さまざまなオーディオ製品が抱えていた音場の狭さという問題を解消し、包み込むような臨場感にあふれたオーディオ空間の創出を可能にします。

主な特長と利点

・包括的なオーディオ・ソリューション:スペイシャル・プロセッシングDSP、4個のClass-Dアンプ、18ビット・ステレオADコンバータ(ADC)、フェーズ・ロック・ループ(PLL)、I2SおよびI2Cインターフェイスを集積しています。

・シンプルなオーディオ効果プログラミング:使いやすいソフトウェア・ツールにより、アルゴリズムの調整と社内のDSP専門スタッフを不要にし、開発を迅速化します。

・包み込むような臨場感にあふれたオーディオ効果:システム・サイズが物理的に小さい製品でも、競合ソリューションに比べて広がりのある音場の提供が可能になり、製品の差異化を実現します。

・フレキシブルなマルチチャネル構成:最大16のスピーカ・チャネルと複数のサブウーファ構成のサポートを実現するため、複数の『LM48901』のデイジーチェーン接続が可能です。

・内蔵の2Wスピーカ・ドライバ:4個のClass-Dスピーカ・ドライバは4Ω負荷に対してチャネルあたり2Wの連続電力を、1パーセント未満のTHD+N(全高調波歪み+ノイズ)で提供し、システム設計の簡素化とBOM(部品コスト)の低減を実現します。

ツールとサポート

 『LM48901』のウェブベースのソフトウェア・ツールは、ユニークなスペイシャル・オーディオ係数を少ない簡単なステップで生成する、使いやすいスピーカ・アレイ係数ジェネレータを備えています。さらに、アプリケーション・ノート付きAndroidドライバと、グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)を備えた評価ボードを提供しています。

価格、パッケージおよび供給について

『LM48901』は3.2mm x 3.4mmの36ピンmicro SMDパッケージと、5mm x 5mmの32ピンLLP®パッケージの2つのパッケージ・タイプで出荷が開始されています。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.50米ドルです。

TIのオーディオ製品ラインナップの詳細については下記のサイトをご覧ください。

・『LM48901』のサンプルと評価モジュールの注文: www.tij.co.jp/lm48901-prjp

・スペイシャル・オーディオ技術の解説ビデオ:www.tij.co.jp/spatialv-prjp

・『LM48901』の容易なプログラミングの概要ビデオ:www.tij.co.jp/spatialprgmv-prjp

・TIのオーディオ製品ラインナップ:www.tij.co.jp/audio-prjp

※ LLP、Texas InstrumentsおよびNational Semiconductorはテキサス・インスツルメンツの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。