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ニュースリリース

日本TI、産業用および通信用アプリケーション向けに最適化されたARM Cortex-A8 マイクロプロセッサを発表

2011年09月27日

マルチポートGigabit Ethernetスイッチ、PCIe2.0およびHDMIを集積、 冷却ファン不要で2Wの低消費電力で高速かつ広範囲の規格に対応した接続性を提供

SCJ-11-080

2011年9月27日

日本テキサス・インスツルメンツは、2W未満の消費電力で、最高1.0GHzの処理性能、高速かつ高い堅牢性のペリフェラル・セットを集積したSoC、ARM CortexTM-A8マイクロプロセッサ(MPU)を発表しました。

この『AM387x』ARM Cortex-A8マイクロプロセッサは、産業用のヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)、マルチ・プロトコルの産業用通信コントロール、ワイヤレス・アクセスポイントおよびネットワーク接続ストレージ(NAS)をはじめとした産業用オートメーション、工業用ネットワーク通信などの様々なアプリケーションに最適です。

実装面積の縮小とコストの削減に役立つ高集積度のデバイス

『AM387x』ARM Cortex-A8 マイクロプロセッサは、ARM Cortex-A8コア、高速インターフェイスで工業用規格に必要なSATA、D-CAN、PCI Express®(PCIeTM)、Gigabit Ethernet®スイッチ、その他のペリフェラル群、高度なGUIのための3DグラフィクスGPU、カメラ入力インターフェイスおよびHD映像表示のためのディスプレイ・サブシステムを集積しています。高度に集積されたこの新製品は、生産ラインを制御する産業用オートメーションのアプリケーションにおいて、IP/CANネットワーク、HDディスプレイ、キーボード、マウス、PC、SDカード、各種の汎用ペリフェラル群との接続および制御をワンチップで実行できます。高速に設計された内部バスにより、通信のボトルネックを解消し、共有データへの迅速なアクセスを実現します。この結果、複数個の部品を組み合わせた構成時と比較して、より高速のデータ転送、チップ数を削減、外付けメモリのコストを低減するほか、PCB(プリント基板)の実装面積を縮小できます。

容易なソフトウェア開発と互換性でハードウェアおよびソフトウェアの投資を保護

無償でダウンロード可能な『EZ SDK』(EZソフトウェア開発キット)を使うことで、開発者は『AM387x』の評価および開発をただちに開始できます。また『EZ-SDK』のほか、『AM387x』との間でピン互換性とソフトウェア互換性を備え、開発した資産を容易かつ相互に移行することのできる『DM814x』DaVinciTM デジタル・メディア・プロセッサを搭載した共通のEVM(評価モジュール)を活用することで、差別化を短期間で実現でき、ハードウェアおよびソフトウェアへの投資を最小限に抑えることができます。『AM387x』ARM Cortex-A8マイクロプロセッサと『DM814x』DaVinciTM デジタル・メディア・プロセッサが持つハードウェア互換性から、様々な産業用アプリケーションにHDビデオ機能を容易に追加することが可能です。産業用オートメーションの各種アプリケーションでは、これまでARMプロセッサが提供してきた最新のシステム・コントロール、通信および表示機能を活用するほか、ストレージのためのビデオ圧縮機能を追加し、記録済のビデオ・データからのデータ収集および解析機能を追加するといった高い拡張性を持っています。

AM387xARM Cortex-A8マイクロプロセッサの特長と利点

特長

利点

1.0 GHz動作のARM Cortex-A8コア

アプリケーション処理のためのシステム・コントロール、ネットワーク・コネクティビティおよびオペレーティング・システムをサポート

2W未満の総合消費電力

密閉された環境で使用できることから、ポータブルおよび冷却ファン不要の製品を実現

3Dグラフィクス・アクセラレータ(GPU)を集積、2500万ポリゴン/秒を超える描画能力を提供(『AM3874』のみ)、アナログおよびデジタルのコンテンツから、HDMIを含む複数のHDおよびSD出力を提供するディスプレイ・サブシステムを集積(『AM3874』/『AM3872』のみ)

  • ・ 豊富な3D GUIを実現
  • ・ マルチ・ディスプレイをサポート、より表現力豊か

なコンテンツを表示

 

PCIe2.0を含む高速通信のペリフェラルを提供

 

スイッチ付きIEEE 1588標準規格準拠のGigabit Ethernet MACポート2本

2本のD-CANインターフェイス

PHY付きの2本のUSB 2.0ポート、PHY付きの3.0 Gbps SATA2、3本のMMC/SD/SDIOポート

複数のカメラ接続機能

800MHz 32bit x2 DDR3/2インターフェイス

コンピュータのバックプレーンおよびFPGAへの高速接続を実現

高速ネットワーク・コネクティビティ

 

各種センサ、アクチュエータおよび制御機器への接続

ネットワーク・コネクティビティおよびストレージ向けの高速インターフェイス

各種入力センサのテスタ・アプリケーション

高速で大きな帯域幅のメモリによってマルチ・タスク、システムの応答速度および性能を向上

価格および供給について

『AM387x』ARM Cortex-A8マイクロプロセッサおよび、2011 年3月2日に発表された『DM814x』DaVinciTM デジタル・メディア・プロセッサの評価を迅速に開始できるTIの『TMDXEVM8148』評価モジュールは2,249ドル(参考価格)で供給中です。TIの『EZ SDK』は無償でダウンロード可能です。Linuxのサポートパッケージが現在利用可能で、AndroidTM、Windows Embedded CE 7、QNXおよびVxWorksは、2011年第4四半期に供給予定です。現在、各デバイスはサンプル供給中で、『AM387x』ARM Cortex-A8マイクロプロセッサの1,000個受注時の単価(参考価格)は23.85ドルより、また『DM814x』DaVinciTMデジタル・メディア・プロセッサは同38.43ドルより設定されています。

※ DaVinciはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

※ QNXおよびVxWorksはサードパーティから供給されます。