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ニュースリリース

日本TI、Qi標準規格準拠で実装コストを低減するワンチップ・ワイヤレス・パワー・トランスミッタICを発表

2011年09月13日

デジタル変調方式によって、ワイヤレス・パワーの送信側ソリューションの部品点数を低減、サイズを縮小

SCJ-11-076

2011年9月13日

日本テキサス・インスツルメンツは、ワイヤレス・パワー・テクノロジー(電磁誘導による非接触型充電機能)の送信側機能を提供する次世代トランスミッタICとして、『bq500210』を発表しました。

 

この新製品は、トランスミッタと各種のサポート回路をワンチップに集積していることから、既存の同種のソリューションと比較して、原材料コストを50%以上低減します。小型、高集積度の『bq500210』は、非接触充電用の基台内で、ワイヤレス・パワー伝送を安全かつ高効率に制御するために必要な各種の機能を内蔵しています。

『bq500210』は、WPC(ワイヤレス・パワー・コンソーシアム)のQi標準規格(*注)に準拠した電磁誘導による電力伝送方式を使うことで、スマートフォン、ポータブルのゲーム・システム、デジタルカメラおよびBluetooth® low energyなどの各種システムのほか、医療用および産業用機器など、同標準規格に適合する各種ポータブル機器に非接触で電源を供給します。

『bq500210』は、TIが先に発表した『bq51013』や『bq51011』の各レシーバICと組み合わせることで、Qi標準規格に準拠した全機能内蔵ワイヤレス・パワー向けソリューションを提供します。

*注 Qi 認証: 業界団体のWPCが促進している電磁誘導による非接触型充電規格への適合の認証。Qiは、英語でチーと発音する。

製品に関する情報はこちらからも参照できます。

bq500210』の主な特長と利点

  • デジタル復調信号処理によって、前世代のアナログ復調回路と比較して、システムの部品点数を大幅に削減
  • WPCのQi標準規格の 1.0.2仕様に準拠したワンチップのワイヤレス・パワー伝送コントローラであることから、簡素で高いコスト効率および相互動作性を備えた設計を実装
  • トランスミッタの送信電力とレシーバの受信電力をリアルタイムで比較する電力効率アナライザを内蔵、電力伝送効率の向上および消費電力の低減を実現するほか、トランスミッタおよびレシーバを過大な電力損失および過熱から保護
  • 送受信電力の比較によって、近接する金属による伝送効率低下を検出するPMOD(Parasitic Metal Object Detection)機能を内蔵、金属への無効な電力伝送、過熱および電力ロスを防止
  • 最終製品の小型化に役立つ、7mm角の48ピンQFNパッケージで供給

開発ツール群について

TIでは、ワイヤレス・パワーの実装の迅速化に役立つ、様々なツール群を供給しています。

価格および供給について

現在、『bq500210』ワイヤレス・パワー・トランスミッタは7mm角のQFNパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は4.50ドルです。

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

bq500210』の特性表

 項目

bq500110

bq500210

トランスミッタ入力電圧 (typ)

19 V

19 V

WPC 標準規格

準拠

準拠

トランスミッタ・パワー・クラス

5 W

5 W

内蔵チャネル数

1

1

動作温度範囲

-40℃ ~ +110 ℃

-40℃ ~ +110 ℃

ピン/パッケージ

48VQFN

48VQFN

1,000個受注時の単価(参考価格)

5.00ドル

4.50ドル