2011年09月01日
SCJ-11-070
2011年9月1日
日本テキサス・インスツルメンツは、『OMAP-L1x DSP+ARM®』プロセッサ製品シリーズの中で、最も低価格で低消費電力の『OMAP-L132 DSP+ARM®』プロセッサを発表しました。この新製品は、リアルタイム、固定小数点および浮動小数点の信号処理、コネクティビティおよび通信機能を搭載し、低価格の8.55ドル(参考価格)から提供します。『OMAP-L132』プロセッサは、低価格の市場分野への参入を実現するとともに、次のような通信および産業向けの低消費電力アプリケーションに最適です。
『OMAP-L132』プロセッサは、既存の『TMS320C674x』デバイス、『OMAP-L138 DSP+ARM』プロセッサ、『AM18x ARM』マイクロプロッセサをはじめ、数種類のARM9TMベースのデバイス間でソフトウェア互換性およびピン互換性を提供するため、開発各社は、既存のソフトウェアおよびハードウェアへの投資を迅速かつ容易に再利用し、自社の製品ポートフォリオを拡張できます。TIの『C6EZRun』および『C6EZAccel』ソフトウェア開発ツール群を使うことで、DSPに不慣れな開発各社でも、DSP上のソフトウェアを容易に開発して他に例のないリアルタイム性能を実現すると同時に、ARMプロセッサをシステム制御、通信およびコネクティビティのために使用できます。『C6EZRun』ソフトウェアは、フロントエンド・ビルド・スクリプトを通じて、ARMコードをDSP上に迅速に移植、実行できます。また『C6EZAccel』ソフトウェアは、100種類を超える最適化されたDSPカーネル・ソフトウェアへスムースにアクセスできるARM側のAPI群を提供しているため、システム開発各社は、DSPコードを記述する事なく製品の差別化を実現できます。
『OMAP-L132』プロセッサの特長と機能
特長 |
機能 |
動作時の消費電力が370mW(代表値)、スリープモード時の消 費電力が11mWと低消費電力 |
開発各社はポータブルやファンの無いアプリケーションを実現 可能 |
最高200MHz動作の固定小数点および浮動小数点『C674x』 ローパワーDSPおよびARM9コアを統合 |
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Ethernet MAC (EMAC)、MMC/SDポートおよびハイスピード USB 2.0などのペリフェラル群を統合 |
Ethernet MACは高速のネットワーク・コネクティビティを 実現、MMC/SDポートおよびハイスピードUSB 2.0 によって、大 容量のストレージ・デバイスまたはポータブルのメモリ・インター フェイスへ迅速に接続開発可能 |
価格および供給について
現在、『OMAP-L132』プロセッサは、工業用温度範囲およびセキュア・ブート・オプション付きでサンプル供給中です。量産製品の10,000個受注時の単価(参考価格)は8.55ドルから設定されています。TIの『C6EZRun』および『C6EZAccel』ソフトウェア開発ツールはTIのサイトからダウンロード可能です。このほかTIでは、より低消費電力のオプションを必要とする開発各社向けに『C5000TM』超低消費電力DSPプラットフォームも供給中です。
『OMAP-L132』プロセッサおよび『C5000TM』超低消費電力DSPをサポートするアナログ・パワー・マネージメント回路も供給中です。
※ C5000はTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。