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ニュースリリース

日本TI、PowerStack™パッケージ・テクノロジーの量産出荷が3000万ユニットを達成

2011年08月04日

パッケージの積み重ね手法の一つを使い、電源設計においてパッケージ間接続をより高いレベルに移行、平面実装から立体実装への転換を実現

SCJ-11-060

2011年8月4日

日本テキサス・インスツルメンツは、各種の電源管理デバイスにおいて、大幅な性能の向上、消費電力の削減およびチップ密度の低減の実現に役立つ、同社のPowerStackTMパッケージ・テクノロジーの出荷が、累積3,000万ユニットに達したと発表しました。

TIのアナログ・パッケージングの責任者であるマット・ローミク(Matt Romig)は次のように述べています。「ブロードバンドのモバイル・ビデオや4G(第4世代)の通信などに対応するため、各種コンピューティング・アプリケーションの性能要件は、ますます増加しています。それと同時に、通信およびコンピューティング向け機器の小型化のニーズもあります。実装手法を2D(平面)から3D(立体)へと進化させる革新的なPowerStackテクノロジーは、顧客各社のこのような需要を満足します」

TIのNexFETTMパワーMOSFETをグラウンド電位のリード・フレーム上に積み重ねて実装する場合、2本の銅クリップで入力および出力の電圧ピンを接続する革新的なパッケージ方式を使用します。PowerStackテクノロジーの利点は、この方式を通じて実現されます。このようなデバイスの積み重ね方式とクリップによる接続方式という他に例を見ない組合せによって、より高集積度のQFN(クワド・フラット・ノーリード)パッケージ・ソリューションを実現しました。

PowerStack方式を用いて、複数のMOSFETを積み重ね実装することで得られる明確な利点は、MOSFETを平面上に並べるソリューションと比較して、パッケージ個数を最高50%低減できることです。PowerStackパッケージ・テクノロジーは基板実装面積の縮小のほか、電源管理デバイス向けに、優秀な放熱特性、電流容量の向上および、より高い変換効率を提供します。

PowerStackパッケージ製品は、TIフィリピンのクラーク工場において量産出荷中です。

TIフィリピンのマネージング・ディレクターであるビン・ビエラ(Bing Viera)は次のように述べています。「クラーク工場は、フィリピンにおける最新、最先端の組み立て・テスト施設です。当社では、今年の第3四半期までに、クラーク工場の製造能力を初期の2倍に拡大し、最先端のパッケージ・テクノロジーに対応します」

PowerStackに関する情報はこちらからも参照できます。

TINexFETTMパワーMOSFETテクノロジーについて

TIのNexFETパワーMOSFETテクノロジーは、高電力を使用するコンピューティング、ネットワーキング、サーバー・システムおよび電源などの各種アプリケーションにおいてエネルギー効率を向上します。設計者は、これらの高動作周波数、高効率のアナログ・パワーMOSFETを使うことで、最も進歩したDC/DCパワー・コンバータ・ソリューションを実現できます。

アナログ製品の性能を向上するパッケージ分野のリーダーシップ

PowerStackパッケージ・テクノロジーは、より高い電力密度、高信頼性、高性能ならびに低価格を要求する各種アプリケーションをさらに進歩させる、TIの革新的なパッケージ手法の一例です。TIは、数十年に渡るパッケージの専門知識、数千件もの多様な製品のサポート、パッケージ構成および多様なテクノロジーを元に、アナログ市場において最もはば広いパッケージ・ポートフォリオを供給しています。

※ PowerStackおよびNexFETはTexas Instruments Inc.の商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。