『C28x』およびARM® Cortex™-M3コアをベースとした新規Concerto シリーズ 32ビットマイコンで、13倍の性能のリアルタイム制御と、先進のコネクティビティを提供

SCJ-11-048

2011年6月15日

日本テキサス・インスツルメンツは、更なる環境負荷の低減を目指し、より多くの機器の接続性を重視した製品の開発向けに、『C2000^TM』Concerto（コンチェルト）デュアル・コア・マイコン（MCU）シリーズを発表しました。

この新型のConcerto 32ビットマイコンは、同製品クラスをリードするTIの『C28x』コアおよびリアルタイム制御向けペリフェラル群と、ARM Cortex-M3コアおよびコネクティビティ向けペリフェラル群を1チップに組み合わせており、最先端のリアルタイム制御とコネクティビティを、コスト効率よく実現することが可能になります。

また直覚的に理解できるソフトウェア環境に加え、『ControlSUITE^TM』ソフトウェア内のアプリケーションおよびコネクティビティのライブラリがConcertoシリーズに対応しており、開発を容易に進めることができます。

Concertoシリーズのマイコンは、複数の安全・セキュリティ機能を搭載し、かつ『C2000』プラットフォームとのコード互換性を持っています。これらの機能と、コードの再利用によって、高度なモーター制御、再生可能エネルギー、スマート・グリッド、デジタル電源および電気自動車をはじめとした各種のグリーン・アプリケーションへの拡張性を高めています。

省エネルギー化を進める上では、高効率のモーター制御、再生可能エネルギーおよびスマート・グリッドなどで課題となる、高精度・高効率な電力変換を行うための複雑な処理がリアルタイム制御マイコンに求められます。また革新的な省エネ化には機器間での遠隔データ共有、分析、モニタリングおよび制御を行うため接続性も必要です。Concertoシリーズは、1個のマイコンでリアルタイム制御とコネクティビティの両機能を実行し、「最適な性能を優先するのか、最先端のコネクティビティを優先するのか」といった妥協が必要なくなります。

製品に関する情報はこちらからも参照できます。

• Concertoマイコン製品の詳細: http://www.tij.co.jp/concerto-lp-pr
• Concerto『F28M35x』検証用キット: http://www.tij.co.jp/concerto-controlcard-tf-pr
• 『controlSUITE』ソフトウェア: http://www.tij.co.jp/concerto-sw-pr
• TIのスマート・グリッド向けソリューション: http://www.tij.co.jp/concerto-smart-grid-pr

『F28M35x』Concertoマイコン・シリーズの特長と利点

• 従来のマイコン製品の13倍の性能を実現した浮動小数点およびビタビ･複素数演算ユニットを持つTIの『C28x』コアと、高信頼性、省エネルギーアプリケーションの設計に必要な制御用ペリフェラル群で構成される、リアルタイム制御サブシステムを搭載
• Cortex-M3コアおよび、イーサネット、USB On -The-Go、デュアルCAN、複数のシリアル通信ポートなどのコネクティビティ・ペリフェラル群で構成される、堅牢なホスト通信サブシステムを搭載
• 『C28x』およびCortex-M3コアが、150/75MHz、100/100MHzまたは60/60MHzのクロック・オプションを持ち、各アプリケーションの性能要求に応じたデバイスを提供
• エラー訂正機能付きで、最高1MBのフラッシュおよび132KBのRAM、CANおよび割込みレジスタのパリティ、各機能の冗長性、ロック保護をはじめとした、安全およびセキュリティ機能を提供
• イーサネットおよびUSBを含めた、すぐに使用可能なアプリケーションおよびコネクティビティ・ソフトウェア・ライブラリを無償で提供（デジタル電源、モーター制御、再生可能エネルギー向けライブラリは2011年第3四半期に提供予定）
• 個々のサブシステムを独立してプログラミング可能な、シンプルな開発環境により、製品開発期間の短縮を実現
• スマート・メーターおよびコンセントレータ（データ集約機器）など、特定のスマート・グリッド・アプリケーションに適した、特定用途向けデバイスのロードマップを提供

すぐに使用できるツール群およびトレーニングを提供

新製品のConcerto 『F28M35x』 検証用キットには、『F28M35x』controlCARDおよびドッキング・ステーションが同梱され、評価および開発が簡単に始められます。このcontrolCARDモジュールは、TIの『C2000』特定用途向け開発キットとハードウェアの互換性があり、各開発キットに対応したソフトウェアは2011年末に提供予定です。無償のConcertoマイコン向けオンデマンド・トレーニング（英語）は、最適設計、豊富な機能、使いやすいソフトウェア環境を学ぶことができます。

価格および供給について

Concertoシリーズは、144ピンQFPパッケージで、1,000個受注時の単価（参考価格は）6.99ドルです。Concerto 『F28M35x』 検証キットは参考価格139ドル、Concerto 『F28M35x』 controlCARDモジュール単体は、参考価格99ドルです。サンプル、各開発キットのリードタイムは、約4週間の見込みです。

TIのマイコンおよびソフトウェアの幅広いポートフォリオ

TIは、汎用の『MSP430^TM』超低消費電力マイコン、『Stellaris^®』Cortex^TM-M3 32ビットマイコン、さらに『C2000^TM』ハイスピードマイコンまで、包括的なマイコンソリューションを供給しています。また、これらの製品を補完するTIの統合的なソフトウェア、ハードウェア開発ツール群、強力なパートナー製品、および技術サポートにより、お客様の製品開発期間の短縮を支援します。

※ StellarisはTexas Instruments Incorporatedの登録商標です。Piccolo、MSP430およびC2000はTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。