2011年06月13日
新規のユーザー・アプリケーションおよび、新機能搭載の機器を創出する 業界初のワンチップIR MEMS温度センサ
SCJ-11-046
2011年6月13日
日本テキサス・インスツルメンツは、ポータブルのコンシューマ・エレクトロニクス製品向けに、業界初の非接触温度計測機能を提供する、ワンチップの受動型赤外線(IR)MEMS(*注)温度センサとして、『TMP006』を発表しました。この新型デジタル温度センサは、スマートフォン、タブレットPCおよびノートPCなどのモバイル機器メーカー各社に、IRテクノロジーを使用した正確なデバイス・ケース温度計測機能を提供します。システム設計者は『TMP006』を使うことで、現行のシステム温度を基にケース温度を推定する手法と比較して、より快適なユーザー使用体験を提供しながら、より最適な性能を実現できます。また『TMP006』は機器外部の物体温度計測に使用できることから、新規の機能およびユーザー・アプリケーションの創出に役立ちます。
*注 MEMS: Micro Electronics Mechanical System、半導体プロセス技術を用いて3次元の微細構造を形成し各種のセンサおよびサポート回路を実現する先端テクノロジー。
製品に関する情報はこちらからも参照できます。
TIのシニア・バイスプレジデントでハイパフォーマンス・アナログ担当のスティーブ・アンダーソン(Steve Anderson)は次のように述べています。「『TMP006』は、顧客各社において、より進歩したプロセッサ温度の管理手法へのニーズに適合し、継続した処理能力の増加および製品形状の縮小に対しても、システムの性能および安全性の最適化を実現します。さらに、モバイル機器メーカー各社は『TMP006』を使うことで、業界初の携帯電話の外部の物体の温度計測機能を搭載できることから、アプリケーション開発各社は、これまでにない新機能を創出できます」
『TMP006』は、同種の製品の中で最も高集積度のデバイスであり、MEMSサーモパイル・センサ、シグナル・コンディション回路、16ビットのA/Dコンバータ、ローカル温度センサおよび電圧リファレンスを1.6mm角のワンチップに集積しています。『TMP006』は市場に流通する他のサーモパイル温度センサよりも95%も小型の、非接触温度計測向けの全機能内蔵デジタル・ソリューションを提供します。
『TMP006』の主な特長と利点
ツール群とサポート
『TMP006』の評価モジュールは参考価格50ドルで供給中です。また基板のシグナル・インテグリティの検証に役立つIBISモデルおよび、物体の温度計算のためのソースコードおよびアプリケーション・ノートも供給中です。
パッケージ、価格および供給について
『TMP006』は1.6mm角のWCSPパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は、1.50ドルです。
※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
『TMP006』の特性表
項目 |
TMP006 |
インターフェイス |
I2C、SMBus |
温度分解能 (max) |
14 ビット |
電源電圧範囲 |
2.2 V ~ 3.6 V |
静止電流 Iq (typ) |
240 μA |
定格 |
データシート参照 |
リモート・チャネル |
1 |
センサ形式 |
ローカル+非接触IR |
リモート・センサ精度(max) |
±3 ℃ |
ローカル・センサ精度(max) |
±1 ℃ |
動作温度範囲 |
-40 ℃~+125 ℃ |
ピン/パッケージ |
8ボールDSBGA |
1,000個受注時の単価(参考価格) |
1.50ドル |