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ニュースリリース

TI、ナショナル セミコンダクターを買収

2011年04月05日

製品ポートフォリオの相互補完が成長の基盤

CORPPR-11-004                               

2011年4月5日(米国時間2011年4月4日)抄訳

テキサス・インスツルメンツ(TI)とナショナル セミコンダクターは、本日TIがナショナル セミコンダクターを買収することで正式契約を行ったと発表しました。買収金額は1株当たり25ドル、総額65億ドルで、すべて現金による買収となります。これによって、さまざまな電子機器の性能や効率を高め、信号の変換を行うアナログ半導体業界を代表する2社が統合されることになります。この買収は、両社の取締役会において全会一致で承認されました。

TIの社長会長兼CEOのリッチ・テンプルトンは以下のように述べました。

「今回の買収は、まさしく成長を確固たるものにするためのものです。ナショナル セミコンダクターはすばらしい開発チームを持ち、両社の製品の組み合わせによって、他社にはない広範で多種多様な製品群を顧客に提供できるでしょう。今回の統合により、セールスチームは現在のナショナル セミコンダクターの10倍となり、製品ポートフォリオをより多くの市場と顧客に提供することができます。」

ナショナル セミコンダクターのCEOであるドン・マクラウドは次のように述べています。

「今回の統合は、2社を相互補完するものです。TIの広範な製品群とグローバルな販売力は、ナショナル セミコンダクターの競争力のあるパワー・マネジメント製品などのアナログ製品を強化し、さらなる成長に導く基盤となるでしょう」

両社はそれぞれ独自の強みを持っています。TIは、30,000にのぼるアナログ製品群、多くの顧客、世界初の300ミリウエハを使ったアナログ製品の工場に代表される業界随一の生産工場を持ち、ナショナル セミコンダクターには、12,000のアナログ製品群、産業用電源製品市場での強固たるポジション、顧客向けの優れた設計ツールなどがあります。今回の合意により、ナショナル セミコンダクターはTIのアナログ事業部門の1つとなり、アナログ製品の売上はTI全体の総売上のほぼ50%になります。

TIは、米国メイン州、スコットランド、マレーシアにあるナショナル セミコンダクターの生産拠点の操業を継続し、それぞれの拠点には、生産拡大のために生産能力が増強されます。ナショナル セミコンダクターは引き続き米国カリフォルニア州のサンタクララに本社を置きます。

契約条項に従い、ナショナル セミコンダクターの株主は買収完了時点で所有するナショナル セミコンダクターの普通株1株当り25ドルを現金で受け取ることになります。TIは、今回の買収を現金残高と借入金で賄う見込みです。この買収は、米国および国際的な諸規定、ならびにナショナルの株主の承認を含み、通常のクロージングの条件により左右されます。買収の最終合意には6‐9ヵ月かかる見込みです。

2010年のアナログ半導体の市場規模は420億ドルで、市場のリーダーであるTIの売上高は60億ドル、市場占有率は14パーセントとなっています。ナショナル セミコンダクターの2010年の売り上げは16億ドルで、市場占有率は3パーセントでした。

 

テキサス・インスツルメンツについて

テキサス・インスツルメンツは、世界を「もっと便利に、安全に、環境にやさしく、健やかに、そしてもっと楽しく」する可能性を広げるため、半導体の技術革新を通じて8万社にのぼるお客様を支援しています。当社は「より良い未来を築く」という責務を果たすことを念頭に、半導体製品の製造から当社従業員への対応、地域貢献にいたるまでの全ての活動にあたっています。当社の情報はホームページ (http://www.tij.co.jp)をご参照ください。

 

ナショナル セミコンダクターについて

ナショナル セミコンダクターはパワー・マネジメント技術のリーダーです。使いやすいアナログ集積回路とワールドクラスのサプライチェーンとして、ナショナルセミコンダクターの高性能アナログ製品は顧客のシステムに、より高いエネルギー効率をもたらします。米国カリフォルニア州サンタクララに本社を置き、2010年会計年度の売上高は14億2,000万ドルでした。詳しくはホームページwww.national.comをご覧ください。