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日本TI、精密アナログ回路からノイズを除去する電源開発キットを発表

2011年03月08日

データ・コンバータおよびアンプにノイズのないクリーンな正負電源レールを提供する電源ソリューション

SCJ-11-017

2011年3月8日

日本テキサス・インスツルメンツは、現行のアナログ回路向けに、実現可能な最もクリーンな正負電源レールを提供する、2種類のパワー・マネージメント開発キットを発表しました。今回発表された『TPS54060』および『TPS7A30/49』の各開発キットは、スイッチングノイズを除去することで、データ・コンバータ、オペアンプ、クロックそのほかのシグナル・チェーン向けデバイスの性能を向上します。

 

TIのリニア・パワー製品開発の責任者であるグレック・ウォーターフォール(Greg Waterfall)は次のように述べています。「現在、医療、テスター・計測および工業用制御などの市場では、データ・コンバータの分解能の向上および、扱う信号のフルスケール範囲の減少に伴い、性能の向上が重要となっています。例えば、雑音の多い電源を使った場合、16ビットのデータ・コンバータは14ビットのデータ・コンバータと同等の精度になってしまうこともあります」

低ノイズのトータルリファレンス・デザインとして、新製品の『TPS54060EVM-590』および『TPS7A30-49EVM-567』の各評価モジュールを使うことで、設計者はシステムの電源性能を大幅に向上できます。TIの『TPS54060』SWIFTTM 60VスイッチャーICを反転型の降圧および昇圧回路形式で使うことで、高精度で高いトラッキング性能を備えた、18Vまでの正負両極性の電源を実現できます。さらに、『TPS54060』スイッチャーの正負電圧出力に、『TPS7A30』(負極性)および『TPS7A49』(正極性)の超低ノイズ、高PSRR(電源リップル除去比)の各LDOを接続することで、さらにクリーンな正負電源レールを実現できます。

TPS54060EVM-590』および『TPS7A30-49EVM-567』の主な特長と利点

  • 高性能、低ノイズ: 実現可能な最も低いスイッチングノイズと高いPSRRを提供します。
  • 正負両極性の高電圧をサポートする柔軟性を提供します。
  • 使用が簡単: 2種類の開発キットを接続するだけで評価を開始できます。
  • ご注文が簡単: 2種類の開発キットは24時間体制で発送します。

供給および価格について

『TPS54060』および『TPS7A30/49』の各評価モジュールは、TIのeStoreから注文を受付け中です。『TPS54060EVM-590』の単価(参考価格)は25ドル、『TPS7A30-49EVM-567』は同20ドルです。

TPS54060』および『TPS7A30/49』の特性表

項目

TPS54060

TPS7A3001

TPS7A4901

出力電流 Iout (max)

0.5 A

-0.2 A

0.15 A

入力電圧範囲 Vin

3.5 V~ 60 V

-3 V~ -36V

3 V~ 36V

出力電圧範囲 Vout

0.8 V~ 58 V

-1.202 V~ -33V

1.176 V~ 33V

静止電流 Iq (typ)

0.116 mA

0.055 mA

0.061 mA

ドロップアウト電圧 Vdo (typ)

 

216 mV

260 mV

出力電圧精度

 

1.5 %

1.5 %

スイッチング周波数(max)

2500 kHz

 

 

スイッチ電流制限 (typ)

0.6 A

 

 

回路形式

降圧型、反転降圧/昇圧型

リニア

リニア

出力コンデンサ容量

 

2.2 μF

2.2 μF

出力コンデンサ

 

セラミック

セラミック

デューティサイクル (max)

98 %

 

 

ピン/パッケージ

10ピンMSOP-PowerPad、10ピン SON

8ピンMSOP-PowerPad

8ピンMSOP-PowerPad

動作温度範囲

-40 ℃ ~ +150 ℃

-40 ℃ ~ +125 ℃

-40 ℃ ~ +125 ℃

定格

データシート参照

データシート参照

データシート参照

安定化出力数

1

1

1

サーマル・シャットダウン

内蔵

 

 

1,000個受注時の単価 (参考価格)

1.75 ドル

1.50 ドル

1.10 ドル

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