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日本TI、業界最高の固定および浮動小数点演算性能を提供する『TMS320C66x™』マルチコアDSPを発表

2010年11月17日

独立系のBDTI社のベンチマーク・テストにおいて、TIの『C66x』DSPコアが、市場のあらゆるDSPを凌ぐ性能を達成

SCJ-10-092

2010年11月17日

日本テキサス・インスツルメンツは、業界のあらゆるDSPコアを凌ぐ性能を提供する、最新の『TMS320C66xTM世代のマルチコアDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)が、サードパーティーの独立系調査会社であるバークレー・デザイン・テクノロジ(Berkley Design Technology, Inc. 以下 BDTI)が実施したベンチマーク・テストにおいて、固定および浮動小数点の両演算性能で業界最高のスコアを達成したと発表しました。

固定および浮動小数点性能の個別テストならびに、『BDTI DSP Kernel BenchmarksTM』の浮動小数点カテゴリを組み合わせたベンチマーク・テストでは、TIの『C66x』DSPコアは、両演算性能において業界のあらゆるDSPの中で最高のスコアを達成しました。さらに、このベンチマーク・テストの浮動小数点カテゴリでは、『C66x』DSPコアは、これまでテストを実行したあらゆるデバイスの2倍を超えるスコアを達成しています。

高い評価のテクノロジ分析施設を持つBDTIは、同社発行の「InsideDSPニュースレター」の中で、次のように述べています。「TIの『C66x』DSPの浮動小数点演算性能は、当社の『BDTImark2000TM』によるベンチマーク・テストにおいて、従来世代の浮動小数点DSPをはるかに凌ぐ、10,720ポイントという高スコアを達成しました。この高性能によって、アプリケーション開発各社は、まず浮動小数点演算を使用するコードを作成し、その後に、コードのうち性能に大きく影響する部分を固定小数点演算へと移行することで、性能をさらに向上させるかどうかを選択できます。TIは、固定小数点および浮動小数点の演算をワンチップでサポートする、高性能、マルチコアのDSP製品を供給する業界唯一のメーカーであり、両演算のサポートは真の利点となると確信しています」

TIの『C66x』は、固定小数点および浮動小数点の両演算機能をワンチップに統合したことで、1回の命令実行ごとに2種類の処理モードを選択可能であることから、コードの各セグメントをネイティブ処理モードで実行するアプリケーションにおいて、より高い性能を実現します。『C66x』DSPコア内に固定小数点および浮動小数点の両演算機能を統合したことで、開発各社において、費用の掛かる浮動小数点から固定小数点へのアルゴリズム変換が不要になるとともに、高性能デバイス上で実行される高精度のコードを作成できるようになります。

『BDTImark2000』は、業界で最も信頼されるDSP性能のベンチマーク・テストの一つであり、DSPプロセッサで実行される各種の代表的なアルゴリズム群で構成されています。『C66x』DSPコアは、1.25GHzの動作クロックでベンチマーク・テストを行い、『BDTI DSP Kernel Benchmarks』の浮動小数点カテゴリにおいて、従来の最高スコアの2倍を超える10,720ポイントの『BDTImark2000』スコアを達成しました。また、同一の『C66x』コアは、『BDTI DSP Kernel Benchmarks』の固定小数点カテゴリにおいて、過去にBDTIの認証を受けたすべてのDSPコアの中で最高となる16,690ポイントの『BDTImark2000』スコアを達成しました。

『TMS320C66x』DSP世代の新型デバイス・ファミリーは、ピン互換性を提供する『TMS320C6672』(2コア)、『TMS320C6674』(4コア)および『TMS320C6678』(8コア)の3製品ならびに、4コア構成の通信向けSoC(Systems-on-Chip)である『TMS320C6670』が供給されます。さらに、ワイヤレス基地局アプリケーション向けSoC『TMS320TCI6616』は、『C66x』DSPコアを統合し、市場のあらゆる3G/4G向けSocの2倍を超える性能を提供します。

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