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日本TI、超音波画像に血流速度測定向け回路を追加、業界最高の性能を備えたアナログ・フロントエンドを発表

2010年09月30日

業界最高のノイズ/消費電力特性および、最も小型のパッケージを提供、最高画質の診断機器を実現するAFEファミリーの新製品、2品種を発表

SCJ-10-077

2010年9月30日

日本テキサス・インスツルメンツは、ミッドエンドからハイエンドの医療用超音波診断装置向けに、CW(連続波)ドップラー・ミキサーを内蔵したAFE(アナログ・フロントエンド)製品として、『AFE5807』および『AFE5808』の2品種を発表しました。これらの新製品は、0.75nV/√Hzという業界最高のノイズ特性を提供することで、医療用超音波診断システムの設計において要求される、より高い性能と画像品質に対応します。さらに、CWモード用回路を内蔵していることから、血流速度を測定して超音波画像とともに表示できます。『AFE5807』および『AFE5808』は、市場の同種の製品と比較して25%も小型のパッケージを提供し、システムの小型化および、より多チャネルの実装に貢献します。

   

 

AFE5807』および『AFE5808のそのほかの特長と利点

  • CWドップラー・ミキサーおよびサミング・アンプを集積していることから、2.5MHzの搬送波から1kHzの近接位相ノイズが-155dBc/Hzと非常に低く、CWビーム・フォーミングの設計が容易です。
  • 低消費電力ソリューションの『AFE5807』は、1.1nV/√Hz、40 MSPS、12ビットのサンプリング動作時に88mW/チャネルの消費電力特性を提供します。
  • 高性能ソリューションの『AFE5808』は、0.75nV/√Hzとローノイズに最適化され、149mW/チャネル、65 MSPSの性能を提供する製品です。また14ビットのA/Dコンバータを内蔵し、77dBFSのSNR(信号-雑音比)を提供します。
  • 『AFE5807』および『AFE5808』は、次の回路を8チャネル内蔵しています。
    • 24/18/12 dBのゲイン設定が可能なLNA(ローノイズ・アンプ)を内蔵していることから、0.25/0.5/1Vppのリニア入力範囲を実現できます。また50、100、200、400Ωのアクティブ終端を内蔵していることから、異なるクラスのトランスデューサで、一定範囲の入力振幅をサポートします。
    • VCA(電圧制御アッテネータ)および、PGA(プログラマブル・ゲイン・アンプ)を内蔵し、最高54dBの総合ゲインを提供することから、より高いダイナミック・レンジを提供します。
    • 10、15、20、30MHzの帯域幅を選択可能な3次の直線位相LPF(ローパス・フィルタ)を内蔵しています。
    • 最高65MSPSのサンプリングレートで、12ビットまたは14ビットの分解能、LVDS出力のA/Dコンバータを内蔵しています。
    • さまざまな画像診断モードに対応して消費電力と性能を最適化できる、プログラマブル・モードを提供します。

 

『AFE5807』および『AFE5808』は、TIの全機能内蔵の超音波アナログ・フロントエンド製品ファミリーである『AFE58xx』を拡張する新製品です。『AFE5805』および『AFE5804』はポータブルからミッドレンジの超音波市場向けの製品です。また『AFE5801』および『AFE5851』はハンドヘルドの超小型超音波市場向けの製品です。これらの『AFE58xx』製品ファミリーのデバイスは、送信用の『TX810』T/Rスイッチと組合せて使用できるほか、TIの包括的な超音波アプリケーション向けの組込みプロセッシング、アナログおよびパワー・マネージメント・ソリューションの製品ポートフォリオに追加され、革新的な超音波システムの市場投入時間の短縮に役立ちます。

 

ツール、供給およびパッケージについて

『AFE5807』および『AFE5808』は9mm×15mmの135ピンBGAパッケージでサンプル出荷中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は『AFE5807』が62ドル、『AFE5808』が68ドルです。

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。