2010年09月29日
複数の変調方式と通信プロトコルのサポートが可能な柔軟性の高いPLCソリューションで、スマートグリッド・アプリケーションを牽引
SCJ-10-076
2010年9月29日
日本テキサス・インスツルメンツは本日、電力線通信(PLC)開発キットの新製品、『TMDSPLCKIT-V2』を発表しました。これは、単一のハードウェア上で複数の変調方式ならびに通信プロトコルに対応する、業界で唯一のPLCモデムソリューションを搭載した開発キットです。TIは従来、PLC技術に注目しており、PLC機器の開発に必要な製品やツールを包括的に展開しています。
キットには、システムの接続やモニタリング機能、また新しい機能の実装に必要な全てが含まれており、開発者はメンテナンスコストを削減しつつ、システムの信頼性を高め、より環境に配慮した高効率の製品を開発することができます。また開発者はこのキットを使用することにより、PLCを採用するための評価を直ちに行うことができるため、スマート・メーターをはじめ、照明、太陽光発電、ホーム・オートメーション、ビル管理システム、プラグイン電気自動車、エネルギー管理システム等のスマートグリッド・アプリケーション全般の開発に速やかに取り掛かることができます。
TIのPLCモデムは、モジュラー型の完全にソフトウェア・プログラマブルなソリューションで、独立したマイコン・モジュールやアナログ・フロント・エンド(AFE)モジュールと、アプリケーションや地域ごとに異なる様々な要求項目にも柔軟に対応可能なソフトウェア・フレームワークから構成されます。マイコン・モジュールは、リアルタイム制御で実績のあるTIの『C2000TM』シリーズをベースにしており、AFEとシームレスにつながりながら、PLCモデムと通信するアプリケーション・プロセッサと情報をやりとりし、優れた処理性能を発揮します。AFEモジュールは必要とされる機能をワンチップに集積しており、設計に費やす時間、消費電力およびシステムコストを削減することが可能です。
さらにTIは、モジュレーション(変調)、プロトコルおよびアプリケーション開発の各部分をそれぞれ独立させたモジュラー型のソフトウェア・フレームワーク『plcSUITE』を提供し、開発者がPLCモデムを使った評価や設計を、可能な限り柔軟に行えるよう支援します。TIは、ソフトウェア・プログラマブルなPLCモデムソリューションにより複数の通信プロトコルや変調方式のサポートを可能とし、今日の最先端のスマートグリッド・アプリケーションに必要なキー・コンポーネント全てを提供できる唯一の企業となっています。
PLC開発キット『TMDSPLCKIT-V2』の主な特長と利点
価格と供給について
PLC開発キット『TMDSPLCKIT-V2』の価格と供給状況につきましては、日本TIの販売特約店まで、お問い合わせ下さい。
PLCテクノロジーにおけるTIのリーダーシップと取り組み
TIは、市場で最も柔軟性の高いPLCソリューションで業界を牽引し、スマートグリッドおよびスマートメータ・テクノロジーへの投資を継続しています。最近では米国テキサス州ダラスにワールドワイドPLCデザインセンターを開設し、さまざまな要素技術やデバイスの開発を進めています。また、関連する規格の標準化に対しても積極的な取り組みを行っており、オープンな通信プロファイルの定義を目的に結成された「PRIME Alliance」のプリンシパル・メンバーとして仕様の策定や相互運用性テストなどで貢献しており、さらに,IEEE P1901.2(ナローバンドPLC)や、ITU G.hnem部会(狭帯域OFDM技術の標準化)、「V2G」(Vehicle to Grid)の実現に向けた電気自動車に関連するSAE Internationalなどの標準化団体のメンバーでもあります。このようにTIの産業機器設計、アナログ設計およびOFDM変調方式における広範なシステム専門知識を活用することで、設計者はPLCベースの製品の市場投入期間をさらに短縮できます。
TIの PLC ポートフォリオの詳細については、以下をご参照ください。
※ C2000、 plcSUITE、 FlexOFDMおよびPLCliteはTexas Instrumentsの商標です。
※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。