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日本TI、業界初の0.9ボルト「完全」駆動マイコンを発表、ポータブル家電やセキュリティ向け、コスト効率と技術革新を牽引

2010年09月27日

新製品『MSP430L092』マイコン、単1セル電池で駆動する用途向け、プログラマブルなアナログ構成ブロックで、より柔軟性のある開発を実現

SCJ-10-075

2010年9月27日

日本テキサス・インスツルメンツは、MSP430TM超低消費電力マイコンの新製品として、業界初の0.9 ボルト「完全」駆動マイコンを発表しました。現在、業界で低電圧駆動を謳う一部のマイコンとは異なり、TIの『MSP430L092』は、アナログおよびデジタル・ロジックの回路全般が0.9  ボルトで完全駆動します。そのためブースト・コンバータ(昇圧コンバータ)をボード上に搭載する必要が無くなり、システム全体の電力消費量を低減、かつ従来の設計で必要であった外部回路を削減できます。これによって、電動歯ブラシや電動カミソリ・玩具・セキュリティ機器など単四乾電池やボタン型乾電池などの単1セルの電池で動かす際の寿命を伸ばすことが可能となります。『MSP430L092』は、5つの異なるペリフェラル(周辺回路)として設定できるプログラミング可能なアナログ回路を搭載しています。なお本製品には無料ソフトウェア、アプリケーション・ノートやコード・ライブラリ一式、コミュニティによるサポートに加え、新しいツールキットが用意されており、開発者は業界初のデバイスのメリットを最大限に活用できます。詳しくは www.tij.co.jp/l092-pr-pf をご参照ください。

MSP430L092』の主な特長と利点

  • 0.9 ボルト「完全」駆動マイコン3種類(『MSP430L092(RAM)』および『MSP430C091 (ROM) 』、『MSP430C092 (ROM)』)をご用意。それぞれ最大2kBのRAMまたはROMを搭載し、量産用途に応じて選択可能
  • アナログ・ファンクション・プール (A-POOL)を搭載。ADC(ADコンバータ)やDAC(DAコンバータ)、SVS(電圧監視IC)、温度センサー、あるいはコンパレータとして機能させられるため、外部コンポーネントが不要となり、システム全体のBOM(部品コスト)を削減
  • A-POOLはプログラマブル(プログラミングが可能)で、さまざまなアナログ・ペリフェラル設定が可能。逐次指示なく連続して動き、柔軟性がさらに向上
  • 外部EEPROMなどのツールキットと、ROMフロー・プロセス・ガイドを装備し、開発から量産までを迅速化
  • アクティブ時に45 uA(マイクロアンペア)、立ち上がりが5 µs(マイクロ秒)以下という超低消費電力性能と、0.9 ボルト「完全」駆動の実現により、バッテリ消費を最少化

 

供給および価格について

『MSP430L092』マイコンの10,000ユニット出荷時の単価(参考価格)は0.85ドルです。開発ツールは『MSP-TS430L092』(参考価格99ドル)および『MSP-FET430U092』(参考価格149ドル)です。

 

TIの多彩なマイコンおよびソフトウェア・ポートフォリオ

TIは、『MSP430』超低消費電力マイコンから『Stellaris® (ステラリス)』CortexTM-M3 32ビットマイコン、『TMS320C2000TM』高性能ハイスピードマイコンにいたる幅広い汎用マイコン製品群を提供しています。設計者は、TIから提供されるソフトウェアおよびハードウェアツールやサードパーティが提供する多様なサービスとテクニカルサポートを利用することによって、開発期間を大幅に短縮できます。

 

『MSP430L092』マイコンの詳細については以下もご参照ください。

※     MSP430はTexas Instrumentsの登録商標です。全ての登録商標ならびに商標は、それぞれの所有者に帰属します。