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日本TI、ZigBee® RF4CEリモート・コントロール向けに最適化された業界初の2.4 GHz SoC製品を発表

2010年09月13日

クラス最高のハードウェア、ツールおよび無償ソフトウェアがサポートするZigBee RF4CEベースのホーム・エンターテインメント向けデバイス

SCJ-10-072

2010年9月13日

日本テキサス・インスツルメンツは、ローパワーRFを使用する各種リモート・コントロール・アプリケーション向けに完全に最適化された、業界初のIEEE 802.15.4準拠 SoC(system-on-chip)製品として、『CC2533』を発表しました。この新型デバイスは、市場の同種の製品よりも低消費電力、より高い信頼性ならびに、より少ない周辺部品(BOM)でワンチップのリモート・コントロールを実現でき、テレビ、セット・トップ・ボックス、Blu-rayレコーダーおよびホームシアターをはじめとするホーム・エンターテインメント機器向けに、ただちに開発可能なソリューションを提供します。さらにTIでは『RemoTITM』プロトコル・スタックのほか、リファレンス・デザインおよびサンプル・アプリケーションを無償で供給することから、各種のリモート・コントロール機能の実現および、コントローラ製品の市場投入を加速することが出来ます。『CC2533』は、2009年5月に発表され、好評の『CC2530』SoC製品をベースに、特にZigBee RF4CE(Radio Frequency for Consumer Electronics、コンシューマ・エレクトロニクス向け無線リモコン規格)IC市場向けに設計された業界初のデバイスです。

 

 

RF4CE運営委員会の議長をつとめるバス・ドリーセン氏(Bas Driesen)は次のように述べています。「TIはZigBee RF4CE標準規格の開発において重要な役割を果たしました。さらに、TIのローパワーRF向けハードウェアおよびソフトウェアのポートフォリオは、次世代のコンシューマ・エレクトロニクス製品にRF4CEを浸透させる上で、大きく貢献します。新機能および革新的な製品を求め続けるコンシューマ市場において、ZigBee RF4CE標準規格はユニークかつ、より優れたリビングルーム体験を実現する技術を提供します」

 

2009年3月に初めて発表されたZigBee RF4CEは、無線による双方向通信のための標準規格であり、より高速で高い信頼性と柔軟性を提供し、より遠くからのリモコン制御を実現します。ZigBee RF4CEは、現行のIR(赤外線)技術を使用したリモコンの受光範囲と見通し内操作という制約を解決します。双方向通信機能を提供するZigBee RF4CEは、全く新しい機能と体験への扉を開きます。

 

CC2533の主な特長と利点

  • オンチップ・メモリ: ZigBee RF4CE の各種アプリケーションに最適化され、システム内でプログラム可能な64KB(キロバイト)および96KBのフラッシュ・メモリのオプションを提供します。また『CC2533』は、256KBのフラッシュ・メモリおよびUSBインターフェイスを集積した『CC2531』とピン互換性があります。
  • 低消費電力: 消費電流がわずか1μAのスリープ・モードをはじめとした、高い柔軟性を備えた4種類のパワー・モードが低消費電流動作を提供することから、IRリモコンと比較して、少なくとも10倍の電池寿命を実現できます。
  • 最高のRF性能: 『CC2533』は、-97dBmの受信感度および7dBmの送信出力を提供するクラス最高のトランシーバを集積しています。
  • 豊富な周辺回路を集積: 5チャンネルのDMA、23本のGPIO、2個のUSART、SPI、I2Cおよび4本のタイマなど、豊富な周辺回路を集積していることから、容易なユーザ・インターフェイスのシステム追加が可能で、トータルのコストダウンを実現します。
  • プロトコル・スタックを無料で供給: TIでは、無償でダウンロードできるソフトウェア・スタックとして、『RemoTI』ネットワーク・プロトコル、リファレンス・デザインおよび各種ツールを供給します。お客様はシステム開発に必要なすべての要素を入手することができます。

 

供給および価格について
『CC2533』は量産出荷中で、40ピンQFNパッケージで供給されます。10,000個受注時の単価(参考価格)は1.99ドルです。

 

リファレンス・デザインと開発キットについて

TIでは迅速な製品開発に役立つリファレンス・デザインおよび『CC2533』の評価に必要なすべてのハードウェアおよびソフトウェアを提供する包括的な評価キットを供給中です。

  • 『CC2533』のリファレンス・デザイン: 『CC2533EM-REFDES』
  • 『RemoTI』ターゲット・モジュールのリファレンス・デザイン: 『REMOTI-REFDES』
  • RF4CEの基本開発キット: 『CC2533DK-RF4CE-BA』
  • 『CC2533』の基本開発キット: 『CC2533DK』
  • 評価モジュール・キット: 『CC2533-EMK』

 

CC2533』そのほかの特性表

項目

CC2530

CC2531

CC2533

フラッシュ・メモリの容量

32, 64, 128, 256 KB

128, 256 KB

32, 64, 96 KB

RAMの容量

8 KB

8 KB

4, 4, 6 KB

周波数範囲

2394 MHz~ 2507 MHz

2394 MHz~ 2507 MHz

2394 MHz~ 2507 MHz

スタンバイ時消費電流

1 μA

1 μA

< 1 μA

動作電圧範囲

2 V ~ 3.6 V

2 V ~ 3.6 V

2 V ~ 3.6 V

変調方式

DSSS

DSSS

DSSS

動作温度範囲

-40 ℃ ~ +125 ℃

-40 ℃ ~ +125 ℃

-40 ℃ ~ +125 ℃

消費電流(受信時)

24 mA

24 mA

25mA

消費電流(送信時)

35.5 mA @ 4.5 dBm

35.5 mA @ 4.5 dBm

32.3 mA @ 4.5 dBm

周波数分解能

1 MHz

1 MHz

1 MHz

送受信のデータ・バッファ

128バイト

128バイト

128バイト

デバイスタイプ

System-on-chip

System-on-chip

System-on-chip

周波数帯

2.4 GHz帯

2.4 GHz帯

2.4 GHz帯

送信出力

4.5 dBm

4.5 dBm

7 dBm(ブーストモード)

受信時消費電流(min)

20.5 mA

20.5 mA

21.6 mA

感度(最良値)

-97 dBm

-97 dBm

-97 dBm

パワーダウン状態から送受信までのウェークアップ・タイム

600 μs

600 μs

600 μs

データレート(max)

250 kbps

250 kbps

250 kbps

ピン/パッケージ

40ピンVQFN

40ピンVQFN

40ピンVQFN

定格

データシート参照

データシート参照

データシート参照

1,000個受注時の単価

 (参考価格)

3.05 ドル

4.35 ドル

2.85 ドル

 

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。