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日本TI、業界初、バス配線の逆接続への耐性を提供、設置時のフェイルセーフを実現する新型トランシーバを発表

2010年08月30日

特許申請中のSymPolTMテクノロジーが、信号線の逆接続によって発生するシステム故障を防止

 

SCJ-10-066

2010年8月30日

 

日本テキサス・インスツルメンツは、システムの設置やメインテナンス中に、バス信号のツイスト・ペア配線を誤って逆接続することで発生する通信の停止や回路の故障を防止するトランシーバとして『SN65HVD96』を発表しました。この新製品は特許申請中のSymPolTMテクノロジーを使用しており、サードパーティの設置担当者が頻繁に配線作業を行うような厳しい工業環境において求められる、高度なバス・フォールト保護機能を提供します。『SN65HVD96』はバス配線の逆接続状態をデバイス内部で検出し、自動的に修正することから、コントローラや操作者の介入、ファームウェアの変更などが不要となります。

   

 

TIのSymPolTMテクノロジーは、HVAC(冷暖房空調)機器、監視カメラ、監視用のIPネットワーク・カメラ、ビル・オートメーション、工業用照明そのほかの、さまざまな工業用アプリケーションに利点を提供します。『SN65HVD96』は、『ISO7241C』デジタル・アイソレータをはじめとするTIの絶縁用デバイスとの組合せにも最適です。また、TIでは『SN65HVD96』の設計シミュレーションに使用できるIBISモデルも供給しています。

 

SN65HVD96の主な特長と利点

  • 逆接続への耐性と自動修正機能を備えていることから、時間のかかる故障診断と修理が不要になります。
  • RS-485と同一ピン配置であることから、基板の再設計が不要です。
  • バス信号ピンは最高で-35V~+40Vの異常電圧に耐えることから、代表的なHVAC機器の電源電圧である24Vの交流電圧への直接短絡状態に対しても、故障を最小にできます。
  • 高入力インピーダンスを提供し、最高で32ノードまで接続できることから、1個のネットワークに複数のノードを接続でき、リピータ装置が不要となり、システム・コストの低減に役立ちます。

 

供給および価格について
『SN65HVD96』は現在出荷中です。パッケージは8ピンSOIC(D)です。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.20ドルです。

 

SN65HVD96』の特性表

項目

SN65HVD96

主な機能

信号線逆接続への耐性と自動修正

内蔵ドライバ回路

1

内蔵レシーバ回路

1

電源電圧

5 V

ESD

12 kV

動作温度範囲

-40 ℃ ~ 85 ℃

信号レート

5 Mbps

電源電流 (max)

20 mA

フェイルセーフ

アイドル、オープン、ショート

入出力の絶縁

なし

同相電圧範囲

-7 V~12 V

ノード数 (max)

32

通信方式

半二重

ピン接続

SN75176と同一

ピン/パッケージ

8ピンSOIC

定格

データシート参照

異常電圧保護範囲

-35V ~ 40 V

1,000個受注時の単価(参考価格)

1.20 ドル

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