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テキサス・インスツルメンツ、日本で製造関連の資産を取得しアナログICの生産能力を拡大

2010年07月15日

 CORPPR-10-005

2010年7月15日(米国時間2010年7月14日発表資料抄訳)

200ミリウェハ対応施設は年間10億ドル以上のアナログ売り上げに貢献

300ミリウェハ生産向け設備は米国のRFABに移管

テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長 兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は本日、会津若松にある、半導体ウェハ製造工場ならびに製造装置を購入すると発表しました。これらは現在スパンション・ジャパン株式会社(SJL)によって運営されており、裁判所に認可された更生計画の下での取得になります。

今回の購入で、TIはアナログ半導体の生産能力をコスト効率良く引き上げることができます。工場には2つのウェハ製造工程があり、1つは、TIのアナログ事業の売り上げを年間10億ドル以上拡大できる生産能力を備えた、200ミリウェハ製造工程(稼働中)です。もう1つは、現在未稼働ですが、200ミリおよび300ミリウェハによる生産に対応することができます。TIは200ミリウェハ製造工程を引き続き稼動させ、もう1つの工程は将来の生産能力拡大のために確保します。TIは、会津のほぼすべてのスパンション・ジャパン従業員に対し雇用を提示する計画です。

また今回の購入には300ミリウェハ製造向けの製造装置が含まれます。これらの多くは、業界初のアナログ向け300ミリウェハによる製造工場である、米国テキサス州のTIのリチャードソン工場(RFAB)における、拡張計画第二弾(フェーズ2)の完了に向けて投入されます。フェーズ2の完了に伴い、RFABは売り上げにして年間20億ドル相当の生産能力を備えることになります。今回取得された300ミリウェハ製造装置の一部には、TIのプロセス技術との整合性がないものがあり、それらについては転売する予定です。

TIのアナログ事業部門の総責任者でシニア・バイスプレジデントのグレッグ・ロウ(Gregg Lowe)は次のように述べています。「アナログ技術は、現実の世界とデジタルの領域をつなぐ技術としてより重要になってきています。今回の取得により、TIが現在および将来にわたって、お客様の成長を支え続けるために必要な生産能力をいっそう強化できました」

日本での新たな生産能力は、アンプ、データ・コンバータ、クロック、インターフェイスおよびパワー・マネジメントといった広範にわたるTIのアナログIC製品群を供給するための、グローバルな製造ネットワークに加わることになります。TIのアナログICは、産業用制御システム、セット・トップ・ボックス、電子書籍端末、ハードディスク・ドライブ、スマートフォン、ロボティクス、LED街路灯などの幅広いアプリケーションに使われています。

TIのテクノロジー・マニュファクチャリング・グループのシニア・バイスプレジデントであるケビン・リッチー(Kevin Ritchie)は次のように述べています。「TIは日本国内で40年以上にわたって半導体製品の製造を続けており、日本の製造拠点の高い品質と効率は、当社の製造ネットワーク全体を通じてのベンチマーク(基準)として位置付けられています。日本での製造拠点をさらに追加できてうれしく思います」。

今回の日本における工場取得は、TIが過去24ヶ月の間に行ってきた一連のアナログ生産能力拡大における最新のもので、これらが稼働されると、あわせて年間35億ドル以上のアナログICが追加生産されることになります。

TIの供給能力とアナログ生産設備への投資の詳細については、www.tij.co.jp/aizu-enc をご参照ください。

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