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ニュースリリース

日本 TI、指紋認証向けポータブル・デバイス開発キットを発表

2010年04月09日

低消費電力DSPの『C5515』を搭載、
指紋認証デバイスの設計を簡素化し、バッテリ寿命も延長

SCJ-10-033 2010年4月9日

日本テキサス・インスツルメンツは、低消費電力DSP『TMS3230C5515』(以下『C5515』)を搭載する指紋認証デバイス用の開発キットを発表しました。79ドルの低価格ながら、指紋認証機能の実装に必要なシグナルチェーン一式を揃えており、製品の開発期間を短縮します。この開発キットは『C5515』DSPを搭載するコアボード、スワイプ式および光学式の指紋読み取りセンサ2種、製品開発や実装用に最適化されたアプリケーション・ソフトウェアで構成されます。この開発キットの使用により、指紋認証用アプリケーションの開発を始めたばかりのケースでも、機器開発に要する期間を大幅に短縮できます。

『C5515』 指紋認証デバイス開発キットは、DSPの強みを活用してフィルタリング、ソーティング、トランスフォーミング等の指紋認証アルゴリズムに必須の各種機能を実行、高速かつ精確な指紋照合を実現します。業界で最も低消費電力な16ビット固定小数点DSPである『C5515』は、0.15 mW/MHzのアクティブ・パワーと、最適な処理性能を発揮するため、電動ドアロック、セーフティボックス、USBスマートキー、ストレージ・デバイス、PCのユーザー認証、タイム・アテンダンス(出欠管理)など、指紋認証デバイス以外の様々なアプリケーションにも適しています。その他詳細については日本TIのC5515指紋認証デバイス開発キット製品情報ページをご参照ください。

『 TMS320C5515 』指紋認証デバイス開発キットのキット内容と主な特長

  • 低消費電力DSPの『C5515 』を搭載するコアボード。ポータブル機器の省電力性能を大幅に向上
  • 電源供給回路、LED、サウンド・インジケータ、プッシュボタンなどを搭載した拡張ボード。USB 2.0ポートとRS232ポートを備え、PCとの接続が可能
  • 一般的な指紋読み取りセンサ2種を同梱。最終製品への組込みがスムーズに。
    • AutehTec製「ATW310」スワイプ式センサ×1
    • Tooan 製「ATW310」光学式センサ×1
  • 製品品質の.outファイルの提供により、最終製品の使用イメージを実証。このデモでは『C5515』が、0.001パーセント以下のFAR(他人誤認率)や1パーセント以下のFRR(誤認識率)で、1秒以下(1:50マッチング)で指紋照合を実行し、システムの信頼性を訴求
  • 指紋認証デバイスの開発を支援するシンプルなアプリケーション・ソースコード
  • ハードウェア設計用の資料一式(回路図、各種ガーバーデータ、ユーザーガイドやアプリケーションノートなどの技術資料)
  • 小型化を追求したボード構成(コアボード:30mm x 30mm、拡張ボード:70mm x 30mm)で、ポータブル・アプリケーションの要件にも対応。2つのボード構成によりデザインの柔軟性を確保し、かつ設計を再利用できるため、拡張性に富む開発が可能

供給および価格について
指紋認証デバイス開発キット『TMDXBDKFP5515』 は日本TIおよび販売特約店にて受注開始しています。参考価格は79ドルで、指紋認証デバイスに必要なシグナルチェーン一式が含まれています。
日本TIでは、電力性能に優れたC5000シリーズから超低消費電力マイコン、浮動小数点DSPからアナログ製品のパワーマネジメント・ソリューションまで、革新的かつエネルギー効率に優れた省電力技術を製品ポートフォリオ全体に適用し、市場をリードし続けています。


TIの『C550x 』DSPポートフォリオの詳細についてはこちらからも参照できます