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日本TI、ファン制御およびマルチフェーズPWMクロック・ジェネレータを内蔵した12チャネルのシーケンサおよびシステム動作監視ICを発表

2010年03月08日

直観的で使いやすい「Fusion Digital Power™」設計ツールを用意、開発プロセスを短縮

SCJ-10-017 2010年3月8日

日本テキサス・インスツルメンツは、ファン制御およびマルチフェーズPWMクロック・ジェネレータを内蔵した、業界初の12チャネルのシーケンサおよびシステム動作監視IC、『UCD90124』を発表しました。この新製品はシステム内の電源管理および温度管理の両機能をワンチップに集積したことで、高度なシステム動作監視機能を提供するほか、基板実装面積の低減および設計の簡素化に役立ちます。『UCD90124』は電源マージン制御機能および、多様な条件での不揮発性のエラー・ログを記録出来ることから、各種のシステム内で使用される電源の故障を迅速に分析できます。

UCD90124製品画像 UCD90124画像


また、使いやすい「Fusion Digital Power Designer」ツールのGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を使用して、PMBus™/I²Cインターフェイス経由で『UCD90124』を設定できます。この設定ツールはTIのウェブサイトから無料でダウンロードできます。
『UCD90124』内のすべての動作パラメータを数分で設定できることから、製品開発プロセスの簡素化および、製品の市場投入時間の短縮に役立ちます。

『UCD90124』の特長と利点

  • 最高12チャネルのシーケンス制御およびモニタ機能、ならびに最高10本までの電源レールの電源マージン制御機能(*注)をサポートしています。
  • 1個のデバイスで電源の管理およびモニタのほか、最高4個のファンの制御機能を提供します。
  • 『UCD90124』は、外部設定可能な5種類の温度範囲を元にして、ファン回転速度を自動的に調整する温度制御アルゴリズムを内蔵しています。このほかに、外付けのホスト上で独自の温度制御アルゴリズムを実行し、I²Cコマンド経由で、任意のファン回転速度を指定することも可能です。このような高度な機能を備えたシステムの温度管理機能によって、システムで発生する動作騒音を低減するとともに、ファンの動作寿命を延長できます。
  • ファンの回転開始、回転停止および、デューティ・サイクルの最高値を自動的に決定する自動較正機能を内蔵していることから、動作速度や環境変数を考慮してファンの回転速度を制御できます。
  • 『UCD90124』は、15.259kHz~125MHzの周波数範囲および、0~360度の位相シフト範囲で、8種類までのクロックを発生できることから、複数のスイッチング・モード電源の同期動作を容易に実現できます。

*注 電源マージン制御機能: 電源出力電圧を一時的に定格安定化電圧よりもやや上か、やや下の電圧に設定し、電源電圧の許容範囲内で製品が正常に動作することを確認できる機能。


供給および価格について
『UCD90124』は64ピンVQFNパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は6.45ドルより設定されています。

『UCD90124』そのほかの特性表

項目 UCD90120 UCD90124 UCD9090
内蔵スーパーバイザ数 12 12 9
遅延時間 プログラマブル プログラマブル プログラマブル
制御冷却ファン数 なし 4 なし
監視可能電源レール数 13 13 9
シーケンス可能電源レール数 12 12 9
電源電流IDD (Typ) 25 mA 25 mA 25 mA
定格 データシート参照 データシート参照 データシート参照
ピン/パッケージ 64ピン VQFN 64ピン VQFN 48ピン VQFN
動作温度範囲 -40 °C ~ 125 °C -40 °C ~ 125 °C -40 °C ~ 125 °C
1,000個受注時の単価
(参考価格)
4.95 ドル 6.45 ドル -(サンプル出荷中)


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