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TI、DLPテクノロジーを3次元計測などに応用できる最新の開発キット『DLP LightCommander』を発表

2010年01月28日

非接触3D計測など幅広い応用が可能
DLP Picoプロジェクタ開発キットもバージョンアップ

SCJ-10-009 2010年1月28日
(米国時間2010年1月26日発表 抄訳)

テキサス・インスツルメンツはこのたび組み込み機器開発者向けに、DLPテクノロジーを使った最新版の開発キット製品、『DLP® LightCommander™』を発表しました。DLPテクノロジーを光信号処理に応用したいという声に応える革新的な開発キットで、使い勝手が良く、幅広いアプリケーションに適用できます。
『DLP® LightCommander™』キットは、光学エンジン、業界標準のインターフェイスとアプリケーション・ソフトウェアで構成されます。モジュールタイプのアーキテクチャ採用で応用範囲が広く、高速空間光変調を利用する光学系、エレクトロニクス系およびシステム系ソフトウェアの開発時間を短縮します。
またTIは、DLP Pico プロジェクタ開発キットの最新版も同時に発表しました。いずれも現在米国で開催中の展示会「SPIE Photonics West 」において公開中です。

TIのDLP エンベディッド・アプリケーション担当ビジネス・ディベロップメント・マネージャであるアルン・チャブラは以下のように述べています。「『DLP LightCommander』の発表によって、開発者はDLPを使った機器開発に素早く取り組めるようになります。このキットは広範囲にわたる新たな市場に対応し、革新的な光処理アプリケーションを作れるよう開発者を支援します。今日の開発キットに最も望まれているのは、使いやすさと柔軟性です。『DLP LightCommander』はそれらを兼ね備え、ただちに開発に取り掛かりたいという開発者にも、高速空間光変調のためにDMD(デジタル・ミラー・デバイス)を簡単に制御したいという開発者にも、それぞれメリットをもたらします」

『DLP LightCommander』の設計、製造およびサポートは、LOGIC(www.logicpd.com)が行います。また本キットの活用例として、DLPのデザイン・ハウス・パートナーであるViALUX (www.vialux.de)は、『DLP LightCommander』を基に3次元型スキャン・アプリケーションを開発し、DLPテクノロジーの優れた特性を非接触3次元計測に利用しています。さらにVISITECH (visitech.no)は『DLP LightCommander』を使い多用途向けの光学モジュールを設計しています。

高速スイッチング・スピード、優れたグレースケール・レベル、可視光線、紫外線および近赤外線の3種に対応するという優れた利点を兼ね備えたDLP テクノロジーは、従来の接触型計測システムよりもさらに高速な光学による3次元計測ソリューションを実現し、かつ高い計測精度をもたらします。

『DLP LightCommander』の供給について
『DLP LightCommander』は2010年春より供給開始の予定です。詳しくは以下ホームページ(英語)をご参照ください。
www.ti.com/DLPLightCommander

DLP Picoプロジェクタ開発キットはバージョンアップ
また、DLP Pico プロジェクタ開発キットのバージョン2も供給開始となります。これは顧客からの要望等を反映し、最新版では3D光学計測、マシンビジョン、生体認証、監視機能などに向けて、新たに光変調ソリューションを組み込みました。最新版での改善点は次の通りです。

  • PC直結での開発が可能に(DVIポートにはHDMI経由、HDMIアダプタにはDVI経由)
  • 同期信号アウトプット(センサに接続)
  • 高速DMDパターンレート(各種フレームレートを選択可能 50Hz、60Hz ビデオフレームレート; 120Hz、180Hz、240Hz、480 Hz、1440 Hz 外部パターンレート、 1200Hz、2400Hz 内部 DMD パターンレート)
  • 補助コネクタ(I²C バスにダイレクトかつ簡単にアクセス可能)
  • HDMIミニ(Type C)コネクタ


最新版の開発キットにはDLPテクノロジーのピコプロジェクタ領域における実績、信頼性、技術革新が反映されています。このキットの活用により、開発者はあらゆるアプリケーションに空間光変調処理を組み込めるようになります。

DLP Picoプロジェクタ開発キットの供給について
DLP Pico プロジェクタ開発キットのバージョン2は、Digi-Key(www.digikey.com/pico)から販売されます。

DLP Picoプロジェクタ開発キットやDLP Picoチップセットの詳細、またDLPテクノロジーの最新情報はTIのウェブサイト www.ti.com/mems をご覧ください(www.ti.com/mems


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DLP®テクノロジーについて
テキサス・インスツルメンツのDLP®テクノロジーは、鮮明で明るくシャープな映像を提供します。ビジネスおよびホームシアター向けフロントプロジェクタ、業務用大型プロジェクタ、デジタルシネマ用映写機(DLP Cinema®)および大画面HDTVなどに採用され、世界のプロジェクションおよびディスプレイのトップメーカーの多くが、DLPテクノロジーを採用した製品を設計、製造、販売しています。DLPテクノロジーは、世界各地の映画館約11,000スクリーンで採用されているDLP Cinema®での興行上映の実績をベースに開発された映像技術の総称です。すべてのDLPチップの中核には、最大220万個の極小ミラーが敷き詰められており、これらが超高速スイッチとして機能することで高解像度・高信頼性を誇るフルカラー画像を作り出します。DLPテクノロジーは、そのチップ・アーキテクチャと高速な応答速度という独自の特長によって、なめらかな画像と高速な動画応答性能を実現します。1996年初頭の量産開始から現在までDLPサブシステムの累積出荷台数は2,000万台以上を記録しました。
DLPテクノロジーに関する情報は、ホームページ (http://www.dlp.com/jp) でも発信しています。


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